ご相談内容

「左下の歯が欠けている。噛み合わせも悪いので、よく噛めるようにしたい」とご相談いただきました。

カウンセリング・診断結果

拝見したところ、左下の歯（第1小臼歯／4番）に大きな虫歯が認められ、レントゲン検査では虫歯が神経の近くまで及んでいることが明らかになりました。

また、噛んだ時に左下の一番奥の歯（第2大臼歯／7番）以外の歯がしっかり噛み合わず、上下の前歯の間にも隙間ができていました。これは、左下奥歯と噛み合うはずの左上奥歯（第2大臼歯）を早期に失ったため、左下奥歯が伸びてしまい、あごの位置が前方にずれた可能性が考えられます。
レントゲン検査からは、左下奥歯を支えているあごの骨の手前側が欠損していることがわかり、この部分に噛む力が集中している結果と考えられました。

左下奥歯を低くすることで、全体の歯でバランス良く噛めるようになるとともに、左下の噛み合わせの負担も軽減されあごの骨の回復が期待できると判断しました。

行ったご提案・治療内容

まず、手前の歯の虫歯治療の選択肢として2つの方法を説明しました。
1つ目は、すべての虫歯を取り除き、神経が露出した場合には神経を取り除く「根管治療」を行う一般的な方法で、もう1つは、虫歯を取り除きつつも神経に近い部分は削らずに残し、その部分の細菌を抗生物質によって除菌することで神経を温存する方法です。

後者は神経を残すため歯が長持ちする利点がありますが、現時点で神経が感染している場合は将来的に痛みが出て神経を取らなければならないというデメリットがあります。確実性は低いですが、神経を保存したい場合は適した方法であることをお伝えしました。
患者様は「リスクを理解した上で、歯の寿命を最優先に考えたい」とのことで、神経を残して経過をみる除菌治療をご希望されました。

まずは虫歯の除去と除菌治療を行い、仮詰めして経過を観察します。痛みなどの問題が出ないことを確認してから、患者様のご希望に沿って白いジルコニアの詰め物を作製することになりました。

また、左下奥歯でしか噛めていない状態では、咀嚼機能が低下し、かつ噛む力の集中によって歯の寿命が短くなります。
あごの位置の変化が一時的なものかを確認するため、左下奥歯の被せ物を取り外し、他の歯も噛める状態にして経過を観察する方法をご提案しました。

患者様の同意が得られたため、左下奥歯の被せ物を取り外したところ、噛んだときに他の歯が自然に当たるようになりました。
治療前と治療後の正面の写真を比較すると、上下前歯の隙間も少なくなっています。患者様にも「違和感なく噛めて驚いた」とお喜びいただきました。

新しい被せ物を作製する前に、現在の噛み合わせで問題ないかどうかを確認する必要があるため、左下奥歯を仮歯に置き換え、他の歯がバランス良く当たる状態にして経過を観察します。
経過観察中も患者様は「よく噛めている」とおっしゃられ、あごの関節や他の歯にも問題が見られなかったため、この噛み合わせで新たな被せ物を作製することにしました。

その後、虫歯治療を行った歯と左下奥歯の型取りを行い、ジルコニアの詰め物や被せ物を歯に装着して治療を完了しました。

この治療のリスクについて

・治療中に痛みを伴う場合があります
・治療後に正しい歯磨きやメンテナンスを怠ると、虫歯が再発する場合があります
・治療後は神経が過敏になっているため、痛みが生じる場合があります
・噛み合わせや歯ぎしりが強い場合、詰め物や被せ物が割れる可能性があります

• 年齢・性別 40代男性
• 診療種別 自由診療

• 治療期間の目安 約2ヶ月
• 治療回数の目安 -
• 治療費総額の目安 220,630円
  （除菌治療1本、仮歯を含むジルコニア治療2本）

※掲載された情報は治療の効果を保証するものではありません。
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  高岡歯科医院

  TEL:0120680422

  
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