舌にできた赤い斑点の原因は?考えられる病気と病院に行くタイミング

唇や頬の裏側にぶつぶつができると「口内炎」と思い当たりますが、いつもはできない舌にぶつぶつができると心配になってしまいますよね。舌にも口内炎ができることはありますが、舌癌など他の病気である可能性もあります。

本記事では、舌に赤い斑点ができた場合、どのような病気が考えられるかを詳しく解説します。ご自身の症状と照らし合わせて、病院の受診をご検討いただければ幸いです。

 

考えられる病気は3つ

舌にできた赤い斑点には、「口内炎」「舌癌」「舌扁桃炎」といった3つの病気が考えられます。

ここからは、症状の特徴や原因、対処法について一つずつ説明していきます。

①口内炎

「ヒリヒリとした痛みがある」「白っぽくただれ、周囲だけ赤くなっている」という場合は、口内炎かもしれません。

口内炎が生じる原因は、口腔内の粘膜に傷ができることです。その傷から細菌やウイルスが侵入し、腫れが生じます。また、疲れやストレスが溜まっている時にも生じやすくなっています。

対処法としては、口腔内を清潔な状態で保つことです。毎食後しっかり歯磨きやうがいを行い、悪化させる原因となる汚れを残さないようにしましょう。

細かいところまでしっかり磨くためには、ヘッドが小さい歯ブラシが有効です。奥歯や歯の裏側も磨きやすくなっています。

食後の歯磨きが難しい場合は、ノンアルコールのマウスウォッシュを使用して複数回うがいを行うのがよいでしょう。アルコール入りのマウスウォッシュは口内炎に刺激を与えてしまうため、できるだけ避けてください。

通常であれば、口内炎は数日〜1週間程度で治りますが、なかなか治らない場合は別の病気が隠れているかもしれません。長く続く場合は、病院や歯医者さんで相談しましょう。

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②舌癌(ぜつがん)

「ヒリヒリと痛む」「赤い斑点だけでなく白い斑点もできている」「しこりのようなものがある」という場合は、舌癌の可能性があります。

斑点が生じる場所の多くは、舌の縁です。ただし、舌の裏といった見えにくい場所に生じることもあります。初期の舌癌は自覚症状を感じにくくなっていますが、進行すると痛みや違和感が出てくるようになります。

発症する原因は、「舌に継続的に刺激や負担がかかったことで生じた傷」「飲酒や喫煙といった生活習慣」「口腔内のケア不足」と言われています。

舌癌の場合、自然治癒やご自身での処置では治りません。病院を受診し、状態に応じた治療を行う必要があるでしょう。早期に治療が開始できると、身体の負担や他の臓器に転移するリスクも軽減できます。反対に、進行すると舌を切り取る治療が必要となってしまうこともあります。

長期的に症状が続いている場合は一度、歯科口腔外科や耳鼻科で診てもらいましょう。

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③舌扁桃炎(ぜつへんとうえん)

舌に赤い斑点状のぶつぶつができただけでなく、発熱や喉の腫れ、食べ物や飲み物を飲み込む時に痛みが出るといった症状がある場合は、舌扁桃炎の恐れがあります。

舌の奥側には「舌扁桃」という免疫に関わるリンパ組織があります。舌扁桃炎は、舌扁桃が細菌に感染することで炎症が生じる病気です。ストレスや睡眠不足、栄養不足などが原因で、免疫力が低下しているときに生じやすいと言われています。

お薬による治療が必要となりますので、舌の痛み以外にも症状がある場合はできるだけ早く病院を受診しましょう。

 

どんな時に病院に行けばいい?

口内炎のようにヒリヒリする痛みが数日続いている程度で繰り返し生じない場合は、様子を見ていても問題ありません。ただし「2週間以上、症状が続いている」「赤い斑点がたくさん出ている」「白く盛り上がっている場所がある」という場合は、病院を受診しましょう。

口腔内だけの症状であれば、歯科口腔外科や耳鼻咽喉科を受診すれば大丈夫です。発熱や身体の発疹などを伴う場合は、病気が隠れている場合もあります。子どもは小児科、成人の場合は内科をまずは受診しましょう。

また口内炎は数日で自然治癒することが多いですが、口腔内が不潔な状態だと繰り返し生じてしまいます。口腔内を清潔にするよう意識し、繰り返し発症しないよう気をつけましょう。

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まとめ

舌に赤い斑点ができた場合は、「口内炎」「舌癌」「舌扁桃炎」の3つの病気が考えられます。

口内炎は数日〜1週間程度で自然治癒することが多く、数日で治癒した場合は大きな心配はいりません。ただし、2週間以上続いたりしこりがあったりする場合は、舌癌の可能性があります。歯科口腔外科や耳鼻咽喉科で診てもらった方がよいでしょう。舌扁桃炎の場合は、全身の症状も現れます。発熱や喉の腫れなどが伴う場合は、内科の受診がおすすめです。

症状が出ている期間や全身の症状の有無などから考えて、受診する病院を判断するとよいでしょう。

 

 

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