歯医者さんに抜糸だけお願いするのは可能!?抜糸だけのお値段は?

親知らずの縫合処置をしてもらって、抜糸だけを他の歯医者さんに行くことは可能でしょうか?本来、抜歯後の経過を診てもらうことは大切だと思いますが、大きな病院でなかなか予約がとれない場合など、他の歯医者さんで抜糸だけをお願いすることも可能なようです。抜糸について調べてみました。

◆知っていますか?「ばついと」

歯科医院では万が一のミスを避けるため、「抜歯」を「ばっし」と呼び、「抜糸」と「ばついと」と呼ぶそうです。歯医者さんで、「ばついと」だけをお願いしたいのですが、と言うと「抜糸のみ」を言っているのだな。とわかってもらえます。

◆親知らずを抜くとき、そもそもどうして「縫う」のでしょうか?

親知らずを抜いた部分は、自分が思っているより大きな穴が空いており、骨がむき出しになっている状態です。そこに血が流れ込むと血餅(けっぺい:血液が凝固したカサブタのようなもの)となり、フタのような役割を果たしてくれます。この血餅には出血防止や傷を治す作用があるためとても大事なものです。しかし、頑丈なものとは言えないため、ついつい舌でさわってしまった場合や歯磨きで触ってしまった場合に剥がれ落ちたり、うがいで流れ出てしまったりすることがあります。その大切な血餅の逸脱を防ぐために縫合しているのです。

◆抜歯から抜糸までの期間は?

一般的に、抜歯してから抜糸するまでの期間は一週間ぐらいです。糸を長く放置してしまうと、歯垢(プラーク)が付着してしまい、穴の部分が細菌に感染してしまう場合があります。時間が取れず、糸を長期間口内に残してしまう時は口内の衛生状態に気を付け、洗口消毒剤などを使ってケアを心がけましょう。また、あまり糸を長期間維持してしまうと、歯茎の中に入り込んでしまう事があります。抜糸もしにくい状態になってしまうので注意しましょう。また、抜糸が早過ぎてしまっても傷が開いてしまう可能性があります。最低でも5日は開けたほうが良いでしょう。抜歯した歯医者さんではない歯医者さんで抜糸する場合は、正確に抜歯した日を伝えてください。

◆抜歯後の抜糸前の消毒を指示された場合

抜歯後、「抜糸〇日前に消毒に来てください」と歯科医に言われることがあります。これは処置後の穴が大きい場合や、口内の歯周病が心配な場合などに必要となります。そのような場合は必ず抜歯をした歯医者さんを受診し、他院への転院は避けたほうが良いでしょう。抜歯部位の血餅(けっぺい:血液が凝固したカサブタのようなもの)の状態や経過をチェックしてもらい、今後の薬の必要性や、口腔内の清掃の指示がある場合が多いようです。

◆抜糸の方法

糸の取り方はいたって簡単で、ピンセットで糸をつまみ、ひっぱり、結び目をハサミで切ります。スルスルととれる場合が多いようです。先端が丸く小さいハサミで処置をする歯医者さんが多く、抜糸だけですと痛い思いをする方は少ないようです。歯茎の中を通っている糸を引き抜くわけですが、少しだけむず痒いような感覚があるようです。糸が抜かれたことも気づかなかったという人がいるほど、痛みはほとんどないのでおそれることはありません。しかし、長期間糸を放置してしまった場合は、歯茎に糸が食い込んでしまっているので、縫ってある糸をピンセットで大きくつまみ、引き上げるために歯茎が引っ張られ、少し痛みを感じる方もいるようです。

◆抜糸は麻酔する?

抜糸は通常麻酔をしない場合が一般的です。抜糸は痛みを伴わないことが多いため、麻酔のために針を刺すほうが痛みが強いと思われるからです。ただし、抜糸する糸の本数が多い場合や、腫れた歯茎に食い込んでいる場合は麻酔をしたほうが楽な場合があり、歯科医の判断で麻酔が使用されます。もしも不安がある方は、遠慮せずに歯医者さんに相談してみるのがよいでしょう。

◆抜糸後、注意することは?

糸を取った後に痛みが残ることはほとんどありません。抜糸したことで腫れや痛みが改善されるほうが多いようです。しかし、もし一週間程度が過ぎて強い痛みがでてきたり、鈍痛が長引く場合、「ドライソケット」という状態の可能性があります。ドライソケットとは、抜歯後の血餅(けっぺい:血液が凝固したカサブタのようなもの)が剥がれてしまったり、うまく作られなかった場合に口内で骨が剥き出しになってしまってかなり強い痛みが伴ってしまう状態をさします。そのような場合は早急に歯医者さんに行って診てもらうようにしましょう。

◆抜糸の予定の日までに糸が切れてしまったら?

抜歯後、もし24時間以内に糸が取れてしまったような場合は、すぐに抜歯した歯科医院に行ってください。特に止血目的も含め縫合している場合は再出血に繋がることがあります。特に出血が無い場合には、次の日でも大丈夫だと思いますが、診療時間外でも出血が続く場合には、開いている他の歯科医院や救急外来を受診することをおすすめします。24時間以上が経って糸が取れてしまったような場合は、急を要するわけではありませんが、なるべく早めに受診したほうが良いでしょう。

◆抜糸だけのお値段

抜糸自体の歯科診療報酬点数はありません。ですから、抜糸しかしなければ再診料のみです。口内のチェックなどで費用が発生する場合はあるようです。また、抜糸だけを別の歯医者さんにお願いした場合は、初診料が請求されることになります。

◇初診料

2022年(令和4年)9月時点、歯医者さんの初診料は以下のように定められています。
歯科初診料:264点(診療報酬は、1点につき10円)
保険診療で3割負担の場合で計算します。
歯科初診料…264点×10点×3割=792円

◇再診料

2022年(令和4年)9月時点、歯医者さんの再診料は以下のように定められています。
歯科再診料:56点(診療報酬は、1点につき10円)
保険診療で3割負担の場合で計算します。
歯科再診料…56点×10点×3割=168円

まとめ

抜歯をした場合、なるべく同じ歯医者さんで経過を診てもらうようにしたほうが良いと思いますが、抜糸だけを対応してくださる歯医者さんもいるようです。状態をきちんと確認して判断するようにしましょう。

 

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