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2026/10/22

80代女性 歯周病治療やインプラント治療などを併用してお口全体の歯並びと噛み合わせを改善した症例

ご相談内容

「左上の奥歯がグラグラして抜けそうで噛めない」とご相談いただきました。

カウンセリング・診断結果

拝見したところ、左上奥歯2本(第1・第2大臼歯)は歯周病が進行し、大きく揺れていました。
加えて、右下の第1小臼歯についても重度の歯周病が認められ、この3本の歯は温存することが困難な状態です。

そのほかの歯も軽度〜中等度の歯周病が進行していました。
また、被せ物が多く見られましたが、被せ物の下で虫歯が再発しています。
さらに、もともと奥歯を失っている部分も多数あり、噛み合わせを支える歯が不足していました。

このままの状態を放置すると、虫歯や歯周病、噛み合わせのバランスの歪みによってさらに歯を失う可能性があります。

患者様は「現在80代だが、人生100年時代なのでまだまだ長生きしたい。できるだけ再治療の可能性が低くなるよう、しっかり治療を受けたい」と希望されています。

以上のことから、歯周病治療や虫歯治療などを行い、お口全体の歯並びと噛み合わせを整える必要があると診断しました。

行ったご提案・治療内容

診断結果を丁寧に説明したうえで、以下の治療計画を提案し、同意いただきました。

まずは、歯周病が進行した左上奥歯2本と右下の第1小臼歯を抜歯し、そのほかの歯については歯周病治療と虫歯治療を行ったうえで、必要な部分の被せ物を新しいものに置き換えます。

また、すでに失っている下の奥歯については、左右に「インプラント治療」を施します。
インプラント治療は、あごの骨に人工の歯根を埋め込み、その上に人工歯を取り付ける治療法です。
自分の歯のような感覚で噛めるものの、外科手術が必要となるため治療期間が長くなったり、身体への負担がかかったりします。

一方、上あご奥歯の欠損部分や抜歯予定部分は骨の量が少なく、インプラント治療を行うには、骨の厚みや量を増やすための外科処置が必要と考えられました。
しかし、患者様のご年齢を踏まえると、骨を増やすための外科処置は身体への負担が大きいと判断し、部分入れ歯の「金属床義歯」で歯を補う方針としています。
金属床義歯は、入れ歯の土台部分に金属を使用する入れ歯です。
一般的なプラスチック製の入れ歯と比べて土台を薄く設計しやすく、装着時の違和感を軽減しやすい特徴があります。
ただし、自費診療のため比較的費用がかかること、取り外して清掃する必要があることがデメリットです。

この治療計画であれば、お口全体を総合的に治療することで、歯並びと噛み合わせのバランスを整え、残っている歯にかかる負担にも配慮できます。
一方で、複数の処置を段階的に進める必要があるため、治療期間が長くなることも併せてお伝えしました。

まず、左上の第1・第2大臼歯と右下の第1小臼歯を抜歯します。
次に、上前歯と左上の小臼歯、下左右の小臼歯に「歯周外科治療」を行いました。
歯周外科治療とは、歯ぐきを切開して歯の根元を直接確認し、通常の歯周病治療では対応が難しい部分をしっかりと清掃する外科的な治療です。

その後、上あごのすべての歯と左下の小臼歯に、白いセラミック製の被せ物「ジルコニアクラウン」を作製しました。
上あごに関しては、入れ歯を使用した際に残っている歯にかかる力を考慮し、被せ物をそれぞれ独立させるのではなく、複数の歯を連結する設計としました。
なお、右下の第1小臼歯は抜歯したため、その欠損部分を補う被せ物として「ジルコニアブリッジ」を作製しています。
ブリッジとは、失った歯の両隣にある歯を土台として、橋を架けるように人工歯を連結する治療法です。

被せ物治療が終わったあと、上あごの奥歯の欠損を補うための金属床義歯を作製しました。

以上の治療と並行して、インプラント治療も行っています。
まず、下あごの左右奥歯の欠損部に1本ずつインプラントを埋め込みました。
インプラントを長期間使用するには、インプラントそのものだけでなく、周囲の歯ぐきの状態も重要です。
そのため今回は、インプラントの周囲に歯ぐきを移植する処置も行い、清掃しやすい環境を整えました。
その後、インプラントがあごの骨としっかり結合したことを確認してから、インプラントの上に人工歯を取り付けました。

治療は、お口全体の噛み合わせのバランスを整えることを重視し、被せ物・入れ歯・インプラントそれぞれの噛み合わせがまっすぐ揃うように考慮しながら進めています。

最後に、装着した被せ物が歯にぴったりと合っているか、噛み合わせに問題がないかを確認し、治療を終了しました。

この治療のリスクについて

・外科処置後に腫れ、出血が生じる場合があります
・メンテナンスを怠ったり、喫煙したりすると、お口の中に大きな悪影響を及ぼし、インプラント周囲炎等にかかる可能性があります
・噛み合わせや歯ぎしりが強い場合、セラミックが割れる可能性があります
・入れ歯は着脱式のため、食後の清掃が必要です
・最初のうちは異物感があり、慣れるまで時間がかかる場合があります
・治療が終わった後も、十分なセルフケアが必要です

  • 年齢・性別 80代女性
  • 診療種別 自由診療
  • 治療期間の目安 約1年
  • 治療回数の目安 -
  • 治療費総額の目安 約3,355,000円
    (金属床義歯、インプラント2本、ジルコニアクラウン13本(ブリッジ含む)、歯周外科)

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