ご相談内容

「歯が無い所に何か入れたい。食べ物がうまく噛めない」とご相談いただきました。

カウンセリング・診断結果

拝見すると、右上の奥歯2本（第1大臼歯／6番、第2大臼歯／7番）と左下の奥歯4本（第1小臼歯／4番、第2小臼歯／5番、第1大臼歯、第2大臼歯）が欠損していました。

また、全体的に細菌の塊「プラーク」やそれが石灰化した「歯石」により歯茎が腫れ、歯を支えている骨が無くなる「歯周病」があり、その中で特に重症な「重度歯周炎」でした。
そのため、右上の歯2本（第1小臼歯、第2小臼歯）と左上の歯（第1小臼歯）はグラグラ揺れて、抜かなければならない状態でした。

他にも、右下の奥歯2本（第1大臼歯、第2大臼歯）は被せ物の隙間から虫歯になっていました。

お話を伺うと「奥歯で噛めないため、食事に時間がかかり、食べる物も柔らかい物ばかり」とのことでした。

行ったご提案・治療内容

右下の奥歯2本は重度歯周炎のため、これ以上骨が無くならないように、歯石を除去する「歯周病治療」を行いました。
同時に、ご自宅でのケアがしっかりできるよう歯磨きの練習も行いました。
その後、歯茎の状態が良くなってから、虫歯治療を行い、新しい被せ物を入れました。

また、全体的に歯周炎があるため、歯周病治療を引き続き行うことをご提案し、ご選択されました。

右上の奥歯2本を抜いた後、元々の欠損部位を含めた修復方法として、手前の歯に金具をかける「部分入れ歯」と顎の骨に人工歯根を埋入する「インプラント治療」をご提案しました。

患者様は「インプラント治療は外科処置をするから怖い」とのことで、部分入れ歯の中でも、粘膜部分を薄い金属で覆い、前歯に金具を使用しない目立ちにくい入れ歯「金属床ノンクラスプデンチャー」をご選択されました。

抜いた所の傷が治ったことを確認し、上下のノンクラスプデンチャーを作製しました。
歯茎に似たピンク色で弾性がある特殊な樹脂を前歯にひっかけて固定するだけでは、不安定でした。
そこで入れ歯の安定とたわみを防止するため、前歯にひっかけるだけでなく、反対側にあたる左上と右下の奥歯2本（第1大臼歯）の目立ちにくい場所に金具をかけ、歯の裏側には金属のプレートを置いて補強しました。

お手入れの注意点として、ノンクラスプデンチャーは高温で変形するため、洗浄時には熱湯を使わないこと、また洗浄剤は専用のものを使用するようご説明しました。

治療は終了しましたが、今後も歯周病のリスクが高く、歯を失った原因でもあったため、定期的なメンテナンスが必要とご説明しました。

術後の経過・現在のご様子

奥歯に入れ歯が入ったことで、お口全体でしっかり噛めるようになりました。
また、歯周病治療でプラークや歯石を除去したため、歯茎の腫れが落ち着きました。

患者様からは「入れ歯を入れてから良く噛めるようになり、見た目も良くなった。金具はあるが、口を開けても笑っても見えないので全く支障がない」と大変ご満足いただけました。

現在は、残っている歯の状態を維持するために、メンテナンスと入れ歯の調整でご通院されています。

この治療のリスクについて

・着脱式のため、食後の清掃が必要です
・最初のうちは異物感があり、慣れるまで時間がかかる場合があります
・慣れるまでは、入れ歯の裏側の粘膜に傷ができる場合があります
・高温で変形するため、洗浄時には熱湯を使わないでください

• 年齢・性別 60代女性
• 診療種別 自由診療、保険診療

• 治療期間の目安 6ヶ月
• 治療回数の目安 -
• 治療費総額の目安 550,000円

※掲載された情報は治療の効果を保証するものではありません。
ご利用により万一何らかの損害が発生したとしても、当サイトは一切責任を負いかねますのでご了承ください。

画像をクリックすると拡大・詳細コメントを確認いただけます

• 

  菊地歯科医院

  TEL:0337341055

  
• 

  菊地歯科医院

  TEL:0337341055
• 

  菊地歯科医院

  TEL:0337341055