ご相談内容

「寝ている時の食いしばりが原因で、朝起きた時にあごの筋肉が張っており、長らく悩んでいる。歯と噛み合わせを検査してほしい」とご相談いただきました。

カウンセリング・診断結果

拝見したところ、骨格的に下あごの骨が大きいことが確認されました。
また、噛む時に働く筋肉「咬筋（こうきん）」の力も強く、噛み合わせが強いパワータイプであると診断しました。
食いしばりによって咬筋には異常な緊張がみられ、歯やあごの関節にも負担がかかっている状態でした。

また、下左右の奥歯（第2大臼歯／7番）に被せ物が入っていましたが、劣化により噛み合わせが悪くなっており、二次的な虫歯も生じて口臭の原因になっていました。

患者様は「1年後に結婚のため海外へ移住することが決まっている。それまで積極的な治療を行いたい」とご希望でした。

行ったご提案・治療内容

下左右の奥歯2本の被せ物を作り替えて噛み合わせを良好にするとともに、ボツリヌス菌から抽出したタンパク質成分を含有する薬剤「ボトックス」を咬筋に注入して筋肉の働きを抑制する治療をご提案しました。
ボトックス治療により、発達しすぎた咬筋をコントロールでき、食いしばりや歯ぎしりの改善につながることをご説明し、同意いただきました。

まず下左右の奥歯に関して、古い銀歯を外して虫歯を慎重に取り除いた後、染め出し液を用いて取り残しがないか丁寧に確認しました。
その後、自然な白さで強度もある「ジルコニアクラウン」を作製し、被せ直しました。

奥歯の治療と並行しながら、咬筋の過緊張が認められる部位にボトックスを片側25単位ずつ注入する治療を、合計3回行いました。

術後の経過・現在のご様子

筋肉の緊張が取れて食いしばりが改善し、あごのラインも美しく引き締まりました。
歯に関しても正常な位置でしっかり噛めるようになり、口臭も気にならなくなりました。
患者様にも「あごの形がシャープになった。歯も綺麗になり、健康的な噛み合わせになって嬉しい」と大変お喜びいただきました。

現在も定期的に通院いただき、歯ぐきの検査やクリーニングなどを行いながら良好な口腔内環境を維持しています。

この治療のリスクについて

・ボトックスを注入する際は痛みを感じます
・ジルコニアは硬い素材の場合、他の天然歯を傷つけることがあります
・一部の治療を除き、自費診療（保険適用外治療）です

• 年齢・性別 50代女性
• 診療種別 自由診療

• 治療期間の目安 -
• 治療回数の目安 20回
  （うちボトックス処置3回）
• 治療費総額の目安 ボトックス処置3回
  60,000円
  
  別途被せ物費用など

※掲載された情報は治療の効果を保証するものではありません。
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