歯医者の受付の女性

歯医者さんでの治療にはいくらかかる?治療費用の決まり方や金額の相場を紹介

歯医者さんで治療を受ける際に気になるのが治療費用です。しかし、ホームページなどを見ても明確な金額を書いていないケースがあるため、不安になる方もいらっしゃるでしょう。

そこで今回は歯医者での治療費の相場について紹介します。また、治療費にまつわる情報も解説するので、参考にしてください。

覚えておきたい歯医者さんの治療費に関わる5つの知識

治療の説明

ここでは、歯医者さんの治療費に関する知識を5つ紹介します

  • 歯医者さんいくらかかかるかは目安しか把握できない
  • 歯医者さんの治療には保険診療と自費診療がある
  • 保険適用でも施設基準によって金額が異なることも
  • 保険適用でも保険証がない場合
  • 自費診療で価格差が出やすいのはインプラント

歯医者さんにいくらかかるかは目安しか把握できない

前提として、歯医者さんの治療にいくらかかるかは目安しか把握できません。

これから歯医者さんに通って治療したい場合、インターネットなどでできるだけ正確な費用を調べようとするケースが多いでしょう 。

しかし、歯医者さんではどのような治療を行うか、レントゲン撮影を行ったうえで診断する以外に判断材料がないのです。

そのため、電話やメールで歯の症状をどれだけ伝えたとしても、歯医者さんは治療内容が決まらないうちは明確な金額を伝えられないのです。

後ほど紹介する治療費用の相場も、あくまでも参考程度に考えるようにしましょう。

歯医者さんの治療には保険診療と自費診療がある

歯医者さんの治療には、保険診療と自費診療(自由診療)の2つがあります。

保険診療とは、保険制度によって定められた方法や材料を採用する治療方法で、保険証の提示により3割負担で治療が受けられるのがメリットです。

ただし、治療法・材料が限られるため、症状や希望に合った治療ができないケースがあるのがデメリットです。

自費診療では、治療方法や器具の材料などに制限がないため、症状や患者の希望に100%合わせた治療が実施できます。

一方、保険がきかないことに加え、費用は歯医者さんが自由に設定できるため、治療費が高額になるのがデメリットとなります。

双方のメリット・デメリットを把握して、自分に合った治療法を選択することが大切です。

保険適用でも施設基準によって金額が異なることも

歯医者での治療

先述のとおり、健康保険が適用されると治療費は3割負担で済み、歯科医院間での金額差は原則ありません。

しかし、厚生労働省が定めている施設基準を満たしているかどうかで、同じ保険適用の治療でも歯医者によって金額が異なる場合があります。この基準を歯科外来診療環境体制加算といいます。

基準を満たしている歯医者で治療する場合、初診で数十円程度、再診で10円程度、基準を満たさない歯医者さんよりも治療費が高くなります。

ただし、それだけ質の高い治療を行えるという証でもあるため、歯医者さん選びの参考にするといいでしょう。

保険適用でも保険証がない場合

保険適用可能な治療だとしても、治療当日に保険証を持参していない場合は、治療費の10割を負担しなければなりません。

保険証を持参していない理由としては、単純に忘れた場合や紛失している場合、再発行している場合が考えられますが、いずれの場合も治療当日は治療費の10割負担が必要です。

また、歯医者さんによっては、後日保険証を持参することで、治療費の7割を返金してもらえるケースもあります。

ただし、そもそも保険証を持っていない場合は、10割負担で歯科治療できませんので注意してください。

自費診療で価格差が出やすいのはインプラント

歯医者さんでの治療にはさまざまなものがありますが、自費診療において歯科医院間で治療費に差が出やすいのはインプラント治療です。

理由としては、歯医者さんごとに導入しているインプラント器具のメーカーが異なり、メーカーによって大きな差があるためです。

ただし、インプラント治療においては治療費が安いことに着目するのではなく、あくまでも治療や術後の安全性を求めるべきといえます。

治療実績が豊富で、術後の安全税ができるだけ高い歯医者さんを選ぶようにしましょう。

歯医者さんの治療にはいくら必要か相場を紹介

歯茎と電卓

次に、歯医者さんの治療ごとの費用相場を紹介します。紹介するのは以下の治療費です。

  • 初診にかかる費用
  • 親知らずの抜歯
  • 歯石取り
  • 歯のクリーニング
  • 仮歯の施術
  • インプラント

先述しているとおり、あくまでも相場であり、症状や状況、保険適用や適用外かなど、さまざまな理由で金額は異なります。具体的な金額は歯医者さんでの診察を受けてから提示されることを理解しておきましょう。

初診にかかる費用

歯医者さんでの初診にかかる費用は、3割負担で2,000円程度から3,000円程度が相場となります。

初診では、初診料に加え、歯の症状を診断するためのレントゲン撮影費用、その他必要に応じて実施される検査費用がかかります。

また、初診当日に歯石取りや虫歯の治療、神経の治療などを行う場合は、別途治療費がかかると考えておきましょう。

親知らずの抜歯

親知らずの抜歯は、基本的に保険適用となるため、患者の負担は3割となります。

ただし、親知らずの抜歯には次の3種類があり、それぞれ費用が異なります。

  • 骨性完全埋伏歯・水平埋伏歯:3,000円~4,000円
  • 難抜歯:1,000円~2,000円
  • 普通抜歯:800円~1,500円

また、抜歯費用以外に初診料や再診料、薬代などがかかるほか、手術の前に行う検査費用が別途発生するケースもあります。

歯石取り

歯石取りは保険適用で治療できます。

費用相場は初診で3,000円から4,000円程度になります。再診以降は歯石取りや検査などで1回ごとに1,500円から2,500円程度の費用が必要です。

なお、歯石取りの費用は施術範囲や施術場所によって金額が異なります。

また、歯と歯茎の間に歯石が見つかった場合では、適切な治療を行うために別途レントゲン撮影の費用が発生するケースがあります。

歯のクリーニング

歯のクリーニングには、先述した歯石取りが含まれますが、状況によって保険が適用されない場合があります。

例えば、歯周病を予防するための治療の一環として歯石取りを行う場合は保険適用となります。

ただし、歯茎や歯肉が健康である場合や、歯の着色汚れを取るための施術の場合は、保険適用外(自由診療)となり、歯医者さんごとで金額が異なります。
相場としては5,000円程度から20,000円程度と、幅広く見ておく必要があるでしょう。

仮歯の施術

仮歯の施術に必要な費用も、保険診療か自費診療かで金額が大きく違います。

保険適用となる場合は、1本あたり1,000円程度が相場となりますが、審美性ではなく機能性のみを求めた材料の仮歯となります。

一方、見た目を気にする場合は、自費診療での施術となる場合がほとんどで、1本あたり2,000円から10,000円程度を見ておきましょう。

インプラント

インプラントの費用は、歯医者さんや採用されているインプラントメーカー、施術する器具などによって費用が大きく異なります。

また、治療が必要な範囲や症状によっても金額が変動するため、相場を想定するのは難しいでしょう。

ただし、公益社団法人日本口腔インプラント協会の調査によれば、2015年時点でのインプラント1本あたりにかかった費用について、20万円から40万円となったケースが多いようです。

出典:https://min-implant.jp/beginner/data/

まとめ

今回は歯医者さんの治療にかかる費用の相場について解説しました。治療ごとのある程度の費用相場は今回紹介したとおりなので、参考にしてください。

ただし、患者によって症状が異なるため、具体的な治療費用を事前に把握するのは難しいといえます。歯医者さんでの診察で症状が明確になった場合しか、詳しい金額はわからないことを理解しておきましょう。

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