歯科医院で処方される「フロモックス」とは?効果や飲み方などを解説!

歯科医院で治療をすると、症状や治療法によって薬を処方されることがあります。薬の種類や効果は多岐にわたり、解熱鎮痛剤や抗炎症剤、抗生物質などさまざまです。
今回は、歯科医院でよく処方される薬「フロモックス」について、詳しく解説します。

「フロモックス」とはどういう薬?

歯の治療の際によく処方される「フロモックス」は、多数ある系統の中でも「セフェム系」に分類される抗生物質です。呼吸器や皮膚、尿路など、さまざまな部位の細菌感染に効果を発揮し、感染に伴う腫れや熱などを抑えます。
一般的な風邪症状などが起こるウイルス性疾患で処方されることも多いため、抗生物質の中でもよく知られている薬剤だといっていいでしょう。

ちなみにフロモックスは総称名で、一般名は「セフカペンピボキシル塩酸塩水和物」です。先発品はフロモックスという名称で販売されていますが、後発医薬品(ジェネリック医薬品)はセフカペンピボキシル塩酸塩という名称で販売されています。

どういう症状のときに使用される?

歯科医院では、歯周病や抜歯などに伴って歯茎が腫れているときや、虫歯が悪化して顎骨の炎症を起こしているときなどに使用されます。フロモックスは細菌を死滅させて増殖を防ぐ効能があるため、歯茎の炎症を抑える効果が期待できます

ただ、フロモックスには痛みを直接和らげるような作用はないため、炎症に伴う痛みが強い場合は、フロモックスと一緒に鎮痛剤などを別途処方されることがあります。

フロモックスの種類と飲み方

フロモックスには主に錠剤と細粒の2種類があり、錠剤を飲むのが難しい子どもには細粒が処方されます。

錠剤

フロモックスの錠剤は、現状100mgと75mgの商品が販売されています。
1回100mgを1日3回食後に服用するのが基本ですが、症状によっては1回の量を150mgにする場合もあります。

細粒

フロモックスの細粒は、現状100mgの商品のみが販売されています。
子どもに使用する場合は、体重1kgあたり3mgを1日3回食後に服用するのが基本です。(体重20kgの子どもの場合、1回につき60mg服用する)
また細粒は子どもが飲みやすいよう、いちごの風味が付けられています。

フロモックスの副作用

フロモックスは比較的副作用が少ない薬だといわれていますが、下痢や便秘、吐き気や食欲不振などが報告されています。また、ごくまれに重篤なショック症状やアナフィラキシー症状などが起こることがあるため、フロモックスを服用後に明らかな体調不良が出た際は、すみやかに医療機関を受診しましょう。
また、子どもの場合は低血糖を引き起こす「低カルニチン血症」がやや起こりやすいと考えられています。

フロモックスと一緒に飲んではいけない薬

フロモックスと一緒に飲んではいけないとされている薬は、フロモックスと同系統であるセフェム系の抗生物質です。ほかの病気などですでに抗生物質を服用している場合は、事前に担当の歯科医師に伝え、薬の調整をしてもらうといいでしょう。

またフロモックスは、抗生物質以外で飲み合わせに注意が必要な薬は基本的にありません。鎮痛剤などの市販薬を一緒に服用しても問題ありませんが、こちらもあらかじめ歯科医師に伝えておくと安心です。

フロモックスの基本情報はこちら

薬剤は用法容量をしっかりと守って服用しましょう

フロモックスを含む抗生物質は、ドラッグストアや薬局では販売されておらず、気軽に手に入れることはできません。歯科医院でフロモックスを処方された際は、抗生物質が必要だと歯科医師が判断したということなので、用法と容量をしっかりと守って服用するよう心がけましょう。

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