「唇の両端が切れて痛い」そのような経験をしたことはありませんか？唇の端が切れる病気を「口角炎」と言います。口角炎は、ピリピリと痛みを伴うため生活に支障をきたしてしまうことも多々あります。

そこで当コラムでは、口角炎の原因や治らない時の対処方法について解説していきます。

口角炎の症状

口角炎は、唇の端が炎症を起こし、赤く腫れたり、皮が剥けるなどの症状が出る病気です。片方の口角だけ症状が出る場合と、両端に出る場合があります。

• 口角が切れる
• 口角が赤くなり炎症を起こす
• 出血がある
• 炎症を起こしている部分が腫れる
• 食べ物がしみて痛みがある
• 症状が進行するとかさぶたができる

口角炎の主な症状は上記のとおりです。一般的には数日程度で完治すると言われていますが、一度かかると再発しやすいとも言われています。

口角炎の原因

口角炎ができる原因はこちらの5つです。

①カンジダなどの真菌

カンジダなどの真菌は、もともと口の中にいる菌です。しかし、不規則な生活など免疫力が低下している時に繁殖し口角炎を引き起こします。

②ビタミンの不足

口角炎は、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンAやナイアシンが不足しているとできやすいと言われています。

特にビタミンB2不足は口角炎ができやすいため、納豆、レバー、たまごなどを摂取するのがおすすめです。

③よだれ

赤ちゃんや幼児はだ液の分泌が多いため、よだれによって口角炎ができることもあります。

④乾燥

冬場やエアコンが強い部屋にいると、空気が乾燥してしまいます。空気が乾燥した部屋に長時間いると唇も乾燥し、口角周りの皮膚が乾いてしまいます。

皮膚が乾燥すると亀裂ができやすいだけではなく、亀裂からカンジダ菌が繁殖することもあります。カンジダ菌が侵入すると口角炎を引き起こす原因となります。

⑤抵抗力の低下

抵抗力が低下している、別の病気にかかっているなど、体力が低下している時も口角炎になりやすいです。ステロイド剤の長期使用、貧血、糖尿病が口角炎となることもあります。

口角炎が治らない時の対処法

口角炎が治らない時は、以下のことが関係しているかもしれません。

• 不規則な生活を過ごしている
• ストレスが溜まっている
• 唇が乾燥している
• 唇の刺激が強い　など

口角炎を治すためには、自身でできることはいくつかあります。ぜひ実践してみてください。

①規則正しい生活を過ごす

口角炎を治すためにまずは規則正しい生活を心がけましょう。十分な睡眠を取ることは免疫力の低下を予防します。そしてバランスの良い食事を摂ることもとても大切です。

口角炎に効果的なビタミンB2が含まれているヨーグルト、牛乳、ほうれん草、ビタミンB6が含まれているレバー、豆類、魚、肉などを積極的に摂るようにしてください。

②ストレスを溜め込まない

仕事や学業などのストレスを溜め込んでしまうと、心身共に疲れてしまいます。ストレスや疲労が蓄積されてしまうと、免疫力はもちろん抵抗力の低下にもつながります。ストレス発散できる方法を考え、ストレスを溜め込まないようにしましょう。

③かさぶたは触らない

口角炎は、数日後にはかさぶたになります。できてすぐのかさぶたは、薄いためすぐに剥がれてしまいます。すぐに剥がれてしまうからと触ってしまうと口角炎は良くなりません。できる限りかさぶたには触らないようにしてください。

④保湿を行う

乾燥すると口角が切れ、症状が悪化することがあります。そのため患部を清潔にしてワセリンやリップクリームを塗って保湿を行いましょう。保湿することによって、皮膚の表面に油分膜が貼られ乾燥を防いでくれます。

ワセリンを塗る場合は、口の中に入っても問題ない製品を選ぶようにしましょう。口内炎用の飲み薬は、口角炎にも効果的です。

口角炎がなかなか治らない場合は別の病気の可能性も

口角炎が万が一治らない場合は、以下の病気かもしれません。「口角炎が治らない」と不安を抱えているのであれば、速やかに受診するのがおすすめです。

①腫瘍

口角に腫瘍ができる事も考えられます。口角にできる腫瘍は、赤黒く見えることがあります。口角にできる腫瘍は、ほとんど良性でかゆみや痛みがあるケースは少ないです。

②HIV感染症

カンジダ菌が原因のカンジダ口角炎の場合、HIV感染症のように免疫力低下を引き起こす病気が隠れている可能性があります。

③口唇ヘルペス

口唇ヘルペスは、唇やその周りに水ぶくれのようなものができる感染症です。ピリピリ、チクチクなどの痛みが伴います。およそ3〜5日程度でかさぶたになり、完治する病気です。

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【まとめ】口角炎が治らない場合は速やかに受診を

当コラムでは、口角炎の原因や治らない時の対処方法について解説しました。口角炎は、ストレスや免疫力の低下が原因で発症する病気です。規則正しい生活や生活環境を整えることで未然に防ぐことができます。

万が一、口角炎ができてなかなか治らない場合は他の病気の可能性があります。速やかに受診をしてください。