すきっ歯が自然に治った?大人と子どもの違いを解説

大人も子どももすきっ歯で悩んでいる方は非常に多いです。自然に治ったら良いのにと考えることもあるかもしれませんが、大人と子どものすきっ歯には違いがあります。

当コラムでは、すきっ歯になる原因や大人と子どものすきっ歯の違いについて解説していきます。

すきっ歯になる原因

歯並びの写真
すきっ歯とは、歯と歯の間にすき間があることを言います。すきっ歯になる原因はこちらです。

①生まれつき歯が少ない・小さい

すきっ歯になる原因として考えられるのは生まれつき歯が少ない、もしくは歯が小さいことです。永久歯の形が悪いとすきっ歯になりやすいと言われています。

遺伝によって永久歯の数が足りない場合も余分なすき間が生まれてしまうため、すきっ歯になる原因となります。

②幼少期の癖

幼い頃に指しゃぶりをする、頬杖をついていた、舌で下の前歯を押していたなどの癖もすきっ歯を引き起こす原因となります。それだけではなくいつも同じところで噛んだり、同じ方向を向いて寝る行為も要注意です。

③歯と顎の大きさのバランスが悪い

歯と顎の大きさのバランスが悪いこともすきっ歯の原因になります。顎の骨が大きく、歯が小さければ永久歯が全て生えたとしても歯と歯の間にすき間ができてしまいます。

歯と顎の大きさのバランスが悪いと前歯だけではなく奥歯もすきっ歯になるかもしれません。

子どものすきっ歯は自然に治ったケースもある

子供の写真
子どものすきっ歯でお悩みの親御さんが非常に多いですが、乳歯の状態はすきっ歯が正常なのです。

乳歯が抜けて永久歯が生えてきますが、永久歯は乳歯よりも大きいため生えてくるにはある程度のすき間が必要です。すき間がないと永久歯が生えづらくなり、歯並びが悪くなってしまいます。

永久歯に生え変わる8〜10歳までは前歯がすきっ歯であっても問題ありません。隣の歯、犬歯が生えてくると自然にすき間がなくなってきます。

そのため、子供のすきっ歯は自然に治ったケースも多くあります。

自然に治るのを妨げる行為

ただし以下の行為を子どもが行っていれば自然に治らないかもしれませんのでご注意ください。

①指しゃぶり

指しゃぶりは前歯が押されるため出っ歯を引き起こします。噛み合わせも悪くなりますので、3歳以降も指しゃぶりを行っている場合はやめさせるようにしてあげましょう。

②口呼吸

口呼吸を行うと上あごに下があると呼吸がしにくくなるため舌が下がります。舌が下がると歯に当たり、口の内側に力がかかるためすきっ歯になる原因となります。

すきっ歯を放置することは危険

女性の写真
「すきっ歯はそのまま放置しても特に問題がないだろう」と考えるかもしれません。すきっ歯を放置すると以下のトラブルの原因となります。

①虫歯や歯周病のリスクが高くなる

すきっ歯は歯と歯のすき間が空いているため、食べ物が詰まりやすいです。念入りに歯磨きを行っていてもすき間があるため汚れが残っていることがあります。

汚れが残っていると虫歯や歯周病のリスクが高まってしまいます。

②噛み合わせが悪くなる

すきっ歯は噛み合わせにも悪影響を及ぼします。噛み合わせが悪いと咀嚼が上手くできずに、いつも同じ箇所を使って咀嚼することになります。

同じ箇所を使って咀嚼を行うことは肩こりや腰痛を引き起こす原因となります。

③発音や滑舌が悪くなる

歯と歯の間にすき間が空いていると息が漏れて発音や滑舌が悪くなります。特にさ行、た行の発音がしにくくなることが考えられます。

すきっ歯は自然治癒ではなく治療が必要

歯医者の写真
子どもであればすきっ歯が自然に治ったケースもありますが、大人は自然に治ることはほとんどありませんので、きちんと治療することが必要です。すきっ歯を治す方法は2種類あります。自分に合った治療法を選びましょう。

①詰め物や被せ物を使用する

詰め物や被せ物を使い歯と歯の間を埋めることで歯の形を整えます。詰め物、被せ物を使うことのメリットは治療期間が短く済むことです。

しかし、多少歯を削らなければいけないかもしれません。変色する可能性もありますので治療前にしっかりと歯科医師から説明を受けましょう。

②歯の矯正を行う

歯の矯正にはワイヤー矯正とマウスピース矯正の2種類があります。前歯のみの矯正、歯全体の矯正を選ぶこともできます。

歯の矯正は、すきっ歯だけではなく噛み合わせの改善にもつながります。詰め物や被せ物とは違い歯を削る必要もありません。しかし、治療期間が長く後戻りするかもしれません。

【まとめ】すきっ歯は自然と治すのではなく歯医者さんで治療を

すきっ歯は治療が必要ですが、保険が適用されないため治療費が高額になります。インターネットで検索すると輪ゴムなどを使って自身で治す方法も掲載されています。自力で治す行為はとても危険です。

歯だけではなく歯茎を傷つけることになりますので絶対に行わないようにしてください。すきっ歯でお悩みの場合は歯科医師へ相談することが大切です。

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