舌の先に口内炎ができた!原因や治し方、舌癌との違いについて解説

口内炎というと、頬や唇の裏にできるイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。実は、舌の先や表面、裏面にもできることがあります。

本記事では、舌にできる口内炎の原因や治し方、舌癌との違いについてご説明します。状態を見極め、必要に応じて病院の受診もご検討ください。

 

舌先にできる口内炎の原因は?

口内炎とは口腔内の粘膜に炎症が起こる病気のことで、頬や唇の裏にできるものだけを指す言葉ではありません。舌の裏側や付け根、舌の側面などどこにでもできる可能性があります。

舌にできる口内炎は、「舌炎(ぜつえん)」と言われています。ここからは、舌炎が生じる原因について一つずつ説明していきます。

虫歯や義歯、細菌などによる外的な刺激

舌炎が起こる原因の一つに、外的な刺激が挙げられます。口腔内の粘膜が何らかの原因で傷つき、虫歯菌など悪い菌によって炎症が起こっているのです。粘膜に入れ歯や歯が当たる、痛みが出ている歯があるなど、口腔内に違和感がある場合は歯医者さんで診てもらうのがよいでしょう。

違和感や具体的な症状がなくても、口腔内が不衛生な場合はケアが必要です。細菌が繁殖しやすい状態になり、口内炎ができやすくなってしまうからです。正しい歯みがき習慣を身につけたり、定期的に歯医者さんのクリーニングを受けたりし、口腔内を清潔に保つよう意識しましょう。

ビタミンなどの栄養不足

舌の口内炎ができる原因としてよく言われるのが、栄養不足です。特に、粘膜の状態を正常に保つはたらきがあるビタミンB群が不足している可能性があります。

中でも意識して取り入れたいのが、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンCです。ハチミツや赤身肉、パプリカ、キウイなどに多く含まれていますので、取り入れられるものから取り入れていくとよいでしょう。

睡眠不足や疲労など生活習慣の乱れ

疲労が溜まったり睡眠不足が続いたりすると、身体はストレスを感じます。ストレスは体力の低下だけでなく、免疫力の低下も引き起こすことがあります。その結果、口腔内や舌にできた小さな傷でも炎症を起こしやすくなり、舌炎といった口内炎が生じるのです。

もし睡眠不足や疲労が溜まっている場合は、少し休息を意識してください。また、自分なりのストレス発散方法も見つけておくとよいでしょう。

 

市販薬で治らない場合は、病院を受診!

舌先にできた口内炎は、市販薬で改善できるケースもあります。市販薬を選ぶ際には、「舌炎」「口内炎」などと書かれているものを選んでください。例えば、炎症している部位が白くなっている「アフタ性口内炎」に有効なステロイド剤や、口腔内の腫れに効くうがい薬などが使用できます。

口内炎の薬は、患部に密着した状態でなければ効果が発揮できません。貼り薬や塗り薬は効果が期待できますが、ネバつきが苦手な方はうがい薬を選ぶのもよいでしょう。

市販薬を使っても症状が改善しない、あるいは長引いているという場合は、医療機関を受診しましょう。「痛みが2週間以上続いている」「我慢できないほど強い痛みが出ている」という場合は、一度相談してみてください。

口腔内の病気は、主に歯科で診てもらえます。一般歯科や歯科口腔外科を扱っている歯医者さんを探してみてください。

 

舌癌(ぜつがん)の可能性はある?

舌癌とは、舌の前方や縁、裏面に発生する悪性腫瘍(癌)です。口腔がん中でも発生頻度が高い病気のひとつです。舌炎と同じく舌の粘膜に変化があり、口内炎に似た症状が生じます。

ただし、異なる症状もあります。初期の段階で舌炎と舌癌を見分ける方法としては、「舌にしこりができているかどうか」「粘膜が炎症してから2週間以上痛みが継続しているか」です。しこりがある場合や2週間以上治らない場合は、舌癌かもしれません。

舌癌が進行すると、しびれや麻痺が起きて舌が動かしにくくなったり、味覚障害が起きたりします。見た目だけでは判断が難しいケースも少なくありません。舌癌の症状に当てはまる場合は、できるだけ早めに検査を受けることをおすすめします。

 

まとめ

口内炎とは、口腔内の粘膜に炎症がでる病気の総称です。頬や唇の裏側だけでなく、舌にできる口内炎もあります。舌にできる口内炎は「舌炎」と呼ばれており、舌先や裏側、付け根などさまざまな場所に生じます。

舌炎が起こる原因は、虫歯や入れ歯などによる外的刺激、栄養不足、生活習慣の乱れなどが挙げられます。市販薬でも改善が期待できますので、できるだけ早く治したい場合は薬局などでお薬を購入するとよいでしょう。

炎症だけでなく、「舌にしこりができている」「2週間以上、痛みが続いている」という場合は、舌癌の恐れもあります。一度、歯医者さんの受診を検討してみてください。

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