舌磨きを行う適切な頻度は?やり方やポイントを押さえて取り組もう

「口臭予防にいいと聞き、舌磨きを始めた」という方もいらっしゃるでしょう。しかし、舌はデリケートな部位のため、やみくもに行うのはおすすめできません。磨く際のポイントを押さえ、適切なやり方で舌を傷つけないように行うことが大切です。

本記事では、舌磨きをする頻度や正しいやり方について説明します。舌磨きについて詳しく知りたい方や、悩んでいることがある方は、ぜひ参考にしてください。

 

舌磨きの頻度は?

舌磨きは、1日1回を目安に行いましょう。行うタイミングは起床後、朝食を食べたり歯磨きをしたりする前がおすすめです。朝に行うのがおすすめな理由は、起床時は1日の中でも特に舌苔が多いときだからです。

「舌苔(ぜったい)」は、舌に付着する汚れのことで、たくさんの細菌を含んでいます。口腔内の細菌は、唾液の分泌量が減る夜間に増殖しやすくなっています。そのため、起床後にそのまま飲食をすると、増殖した細菌も一緒に飲み込んでしまうのです。起床後にすぐ舌磨きをすれば、それを防ぐことができます。

 

舌磨きのやり方

舌磨きは、下記の手順で進めてください。

舌用ブラシ(舌クリーナー)、もしくは歯ブラシを用意する
鏡で舌の状態を確認する
白っぽくなっている部分にブラシを当て、奥から手前に引くように動かす
手順3を2〜5回ほど繰り返す
2〜3回ほど、口をゆすぐ

歯磨きの際に使っている歯ブラシを使って行っても良いですが、しっかり磨きたいと考えている方は、「舌ブラシ」や「舌クリーナー」と呼ばれる舌磨き専用のアイテムを使うのがおすすめです。

なお、歯磨き粉を使う必要はありません。舌にとっては刺激が強く、傷つけてしまう恐れがあるためです。ブラシだけで行いましょう。

 

舌磨きをするときのポイント

舌磨きを効果的に行うためには、いくつか気をつけたいポイントがあります。

ここからは、舌磨きをするときの3つのポイントを紹介します。

1.舌苔がついているところのみ行う

舌磨きをするときは、舌苔がついているところのみ磨くのがポイントです。舌苔がついている部分は白っぽくなっているため、その部分を重点的に行いましょう。

白くなっていない部分は、汚れが溜まっていません。掃除をする必要がなく、無理に行うと傷つける原因にもなり得ます。

2.舌の奥から手前に、優しく動かす

舌磨きでは、ブラシを舌の奥から手前に向かって優しく動かしましょう。歯を磨くように前後に動かしたり、手前から奥に動かしたりしてはいけません。舌苔を口の奥に押し込んでしまい、飲み込みやすくなってしまうからです。

また、強い力で舌磨きを行うと、舌の表面にある「舌乳頭(ぜつにゅうとう)」という小さな突起が傷ついてしまいます。舌乳頭には味を感知する「味蕾(みらい)」という器官が存在するため、味覚障害を引き起こす恐れがあります。

舌苔がたくさんついているからといって、力強く磨かないように注意しましょう。舌苔が多い場合は、1回磨くだけで落ちないこともあります。しかし、毎日繰り返すうちに少しずつ落ちていきます。焦らず、習慣化して続けていくことが大切です。

3.ブラシを清潔な状態を保つ

舌磨きに使うブラシは、清潔な状態で保つこともポイントの一つです。舌苔にはたくさんの細菌が含まれているため、使用後にしっかり洗わないとブラシの上で菌が増殖してしまいます。磨き終わったら、毎回よく洗浄するよう心がけましょう。

また、洗った後のブラシを濡れたままの状態で保管すると、菌やカビの増殖につながります。ペーパータオルや清潔なタオルで水気を拭き取り、できるだけ乾燥した状態で保管するようにしてください。

ブラシが劣化すると、舌苔が除去しにくくなります。歯ブラシや毛のある舌ブラシの場合は月に一度、煮沸消毒が可能なブラシの場合は3ヶ月に一度のペースで買い替えるようにしましょう。ステンレスタイプの舌ブラシは劣化が少なく長く使えますが、清掃を怠ると細菌が増えます。清潔な状態で保てるよう、丁寧な清掃が必要です。

 

まとめ

本記事では、舌磨きをする頻度や正しいやり方について説明しました。舌に付着する白っぽい汚れは「舌苔」と言い、細菌の塊です。舌苔は寝ている間に増殖しやすいため、舌磨きは朝起きたらすぐ、歯磨きよりも先に行うのがおすすめです。何もしないまま飲食をすると、夜間に増殖した最近まで一緒に飲み込んでしまうからです。

また、舌磨きは1日に一度行うだけで構いません。やりすぎると、舌を傷つけてしまう恐れがあるためです。舌苔が溜まらないよう、毎朝の習慣の一つとして取り入れてみましょう。

舌苔を放置すると口臭の原因になったり、味を感知する器官である「味蕾(みらい)」を塞いでしまい、味覚障害につながったりすることがあります。口臭の予防と美味しい食事を楽しむために、継続的に舌磨きを行いましょう。

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