口内炎がうつるって本当?口内炎がうつる原因と予防方法まで解説します

「口内炎がうつるって本当?」「口内炎がうつる原因や予防方法はあるの?」と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。

口内炎の多くは人にうつることがないと言われていますが、ウイルスなどの感染により人にうつる口内炎もあります。普段の生活の何気ない行動で人にウイルスなどをうつしてしまい、口内炎につながることもゼロではありません。

当コラムでは、口内炎がうつる原因や予防方法などについて解説します。

口内炎には人にうつるものがある

口内炎とは、口の中やその周りの粘膜に炎症が起きている状態を言います。口内炎には種類がいくつかあり症状もそれぞれ異なります。中でも、痛みを伴う潰瘍や粘膜の腫れなどが見られることが多いです。

口内炎には、ウイルスなどの感染により人にうつる口内炎、免疫力の低下によって起こる人にうつらない口内炎があります。日常生活の中で起きる口内炎の多くは、人にうつらないものがほとんどです。また、うつる口内炎は水疱などを触ることによりうつります。

口内炎がうつる原因は5つ

口内炎がうつる原因は、以下の5つがあります。

①ヘルペス性口内炎

単純ヘルペス1型への感染が原因で起こります。38度以上の高熱がみられ、その後2~3日すると口の中に水疱がたくさんでき、歯茎も赤く腫れてきます。喉にまで症状が現れることがあり、痛みが強く飲食が難しいのが特徴です。

熱は3日以上続くことが多く、熱が下がった後も口内炎の症状は1週間程度続きます。また。一度感染するとウイルスは体内から完全に消えないため、風邪やストレスなどで免疫力が低下した時に再発します。

②ヘルパンギーナ

エンテロウイルス属に含まれているコクサッキーウイルスに感染して起こり、夏風邪の1つとも言われています。38度以上の熱が2~3日続き、口蓋や喉の周りに水疱が現れるのが特徴です。また、熱が下がると共に口内炎の症状も改善します。
水疱などに触ること以外では、咳などの飛沫や便に含まれるウイルスから感染することがあり注意が必要です。

③手足口病

コクサッキーウイルスA6・A10・A16やエンテロウイルス71などへの感染が原因で起こり、ヘルパンギーナと同様に夏に流行ることが多いです。手の平や足の裏、口の中に水疱ができ発熱も伴うことがあります。また、水疱ではなく潰瘍が現れることもあります。

他にも、肘や膝、お尻などに水疱が現れることがあり、水疱の内容物や便に含まれているウイルスから感染することがあります。

④梅毒

梅毒トレポネーマという細菌が原因で起こる性感染症であり、進行性の病気です。感染初期の症状に口内炎が現れることがあります。この口内炎は下疳(げかん)とも呼ばれ、赤みがあるものの痛みはありません。

下疳は数週間で治りますが、その後も梅毒に対しての治療を怠ると1~2ヶ月後に唇や口の中に粘膜斑という白い病変が現れます。下疳や粘膜斑は感染力が強く、触れることで梅毒がうつる可能性があります。

⑤淋菌感染症

淋菌という細菌が原因で起こる性感染症です。感染力は低く、主に性行為や性交類似行為でうつることが多くあります。感染した部位に炎症が生じ、尿道炎や子宮頚管炎として症状が現れることがあります。

また、オーラルセックスなどでは口腔や咽頭に感染するため、口内炎や咽頭炎が現れることもあるのです。

予防方法は4つ

口内炎をうつさないためにできる予防方法は、以下の4つです。

①患部を触らない

なるべく患部を触らずに過ごし、もし患部を触ってしまった場合はすぐに手を洗うことが必要です。また、患部を触った手で他の物を触らないようにします。これは、ウイルスが付着した物を介して感染する可能性があるためです。

②物を共有しない

唾液がつきやすい食器やタオルなどは共有しないようにする必要があります。よく洗い身の回りの物も清潔に保つことで予防が可能です。他にも、飲食分を複数人で回して口に入れるのも感染の原因となります。

③直接的な接触を避ける

密着した接触は感染する可能性があります。密着した行為とは、以下のようなものが当てはまります。

  • キス
  • 性交渉
  • 頬ずり

口内炎がある場合は、できる限り他人との接触は控えることで予防が可能です。

④間接的な接触を避ける

咳やくしゃみによる飛沫も感染の原因となります。人との距離を取ることや飛沫の飛散防止にマスクを使用するなど対策することで、予防が可能です。また、便などの排泄物を介して感染することもあります。

口内炎は早期の治療がおすすめ

口内炎の治療方法としては、塗り薬や飲み薬といった薬物治療がほとんどです。口内炎はウイルスなどが原因であると人にうつしてしまいます。人にうつさないためにも、早期に治療することをおすすめします。

【まとめ】口内炎ができたら放置せずに早期に治療しよう

当コラムでは、口内炎がうつる原因や予防方法などについて解説しました。

口内炎の中には、ウイルスなどが原因だと人にうつしてしまう可能性があります。日常生活の何気ない行動で人にうつしてしまうため、予防行動をとることや早期の治療が大切です。

また、口内炎でお困りの場合は口腔外科のある歯医者さんに相談することも、病院選びの選択肢の1つとしておすすめします。

掲載内容に問題がありますか? 報告する