歯がうずくのはなぜ?5つの原因とどのような治療が必要なのかを説明

我慢できないほどの痛みがなくても、歯がうずくと不快感があり、どうしても気になってしまうものです。なかには歯医者さんを受診するべきかどうか、悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

歯のうずきを感じたら、なるべく早めに歯医者さんを受診しましょう。歯がうずく原因はさまざまですが、時間が経つほど状態が悪化し、治療の負担が増える可能性もあるからです。

本記事では、歯がうずく5つの原因とどのような治療が必要なのかを説明します。口腔内の違和感でお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

 

歯がうずく5つの原因と治療方法

歯がうずく原因は、虫歯や歯周病だけではありません。歯の破折や根っこに溜まっている膿など、さまざまな原因が考えられます。「生活に困るほど痛いわけではないから」と受診をためらってしまう方もいるかもしれませんが、放っておくと抜歯しか選択肢がなくなってしまう場合もあるため、一度、歯医者さんで相談することをおすすめします。

ここからは、歯がうずく5つの原因とそれぞれの治療方法を説明します。

1.虫歯

歯がうずく原因の一つに、虫歯が挙げられます。虫歯の進行度はC0、C1、C2、C3と表されており、C3が重度です。C3は、歯の表面にあるエナメル質だけでなく、神経にまで虫歯が達した状態のため、強い痛みを感じます。

虫歯による歯のうずきを解消するには、虫歯治療を受けるしかありません。C0、C1など軽度の状態であれば、虫歯になっている部分を削って詰め物をすれば治療は終了です。しかし、C3になると神経を取り除く治療も必要になります。治療期間が長くなりますが、一通りの治療が終われば歯のうずきは治ります。

2.歯周病

歯周病になっている場合も、歯がうずくことがあります。歯周病は、歯を支える骨が溶ける病気です。初期段階では歯茎の腫れや出血といった自覚症状しかありませんが、重度になると歯が抜け落ちることもあります。中度以上になっている場合は骨が溶け始めていることが多いため、うずくような痛みを感じる方もいます。

歯周病による歯のうずきを解消するには、自宅での丁寧なケアと歯医者さんでの歯周病治療が必要です。歯周病を引き起こす要因は、歯に付着しているプラークや歯石のほか、歯茎の内側に溜まった歯石などです。歯石の除去には専用の器具が必要なうえ、歯茎の中にある場合はスキルや知識が欠かせません。セルフケアだけで歯周病を治そうとせず、歯医者さんに相談しましょう。

3.根っこに溜まった膿

歯がうずく原因は、根っこに溜まった膿の可能性もあります。歯の根に膿が溜まってしまうのは、何らかの理由で細菌感染を引き起こしているからです。大きな虫歯がある、神経を除去する治療を受けた、歯に亀裂があるなど、細菌感染する理由はさまざまです。

根っこに溜まった膿による歯のうずきを解消するには、歯医者さんで膿の除去と掃除を行ってもらうしかありません。自然治癒は期待できず、感染が進むと抜歯しなければならない場合もあります。うずきのほかに、歯茎が腫れている、口内炎のような白っぽいできものができているなどの症状がある場合は、早めに歯医者さんを受診しましょう。

4.歯の破折や亀裂

歯の破折や亀裂も、歯がうずく原因になります。歯が折れたり欠けたりするというと、「どこかにぶつけたのが原因」と想像する方もいるかもしれません。しかし、歯ぎしりや食いしばりといった癖も要因の一つのため、「気付かないうちにヒビが入っていた」ということも起こり得ます。

歯は、割れたりヒビが入ったりしてしまうと元通りにはなりません。軽くヒビが入っているときは、歯科用の補強剤で埋めたあと詰め物や被せ物で覆うか、もしくは再移植しますが、ヒビが深く入っている、割れているときは抜歯になることがほとんどです。長期間放置するとヒビ割れから細菌が入り込む恐れがあるため、歯医者さんで適切に処置してもらうことが大切です。

5.親知らずの炎症

親知らずの炎症も、歯がうずく原因の一つです。親知らずは、歯ブラシが届きにくい位置に生えているためケアが不十分になりやすく、トラブルを引き起こす可能性が高い歯だからです。特に斜めに生えたり、一部分だけが見えるように少しだけ生えたりする親知らずは、汚れが溜まりやすい傾向があります。汚れが溜まった結果、歯茎の腫れや痛み、歯のうずきといった症状を感じる方もいます。

親知らずの汚れが原因で起きている歯のうずきは、歯医者さんでクリーニングしてもらうと次第に治ります。しかし、汚れが溜まりやすい状態は変わらないため、繰り返し生じるかもしれません。何度もトラブルが起きる場合は、親知らずの抜歯を提案されることもあります。

 

まとめ

歯がうずく原因は、主に下記の5つです。

  • 虫歯
  • 歯周病
  • 歯の破折や亀裂
  • 歯の根っこに溜まった膿
  • 親知らずの炎症

いずれの場合も自然治癒は難しく、歯医者さんでの治療が必要です。放っておくと抜歯するしか解決方法がなくなってしまうため、「痛みが強いわけではないから」と受診を遅らせず、早めに治療を受けましょう。

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