赤い唇のできものの原因は何?治療方法や予防方法について併せて解説します

「赤い唇のできものができたけど原因は何?」「唇のできものを予防する方法はあるの?」と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。

赤い唇のできものができる原因は様々です。また、原因ごとに治療方法が違い日常生活の見直しによって予防も可能と言われています。当コラムでは、赤い唇のできものができる原因、原因ごとの治療方法や予防方法について解説します。

 

赤い唇のできものができる原因は4つ

赤い唇のできものができる原因は、以下の4つが考えられます。

①口唇ヘルペス

唇やその周りに赤く小さな水疱ができる感染性の病気です。ピリピリやチクチクといった痛みを伴うことが多く、単純ヘルペスウイルスが原因と言われています。また、一度感染し免疫がついてもウイルス自体は体の中からいなくなりません。

そのため、免疫力が低下するとウイルスが活性化し再発を繰り返します。人から人へといった直接的な接触以外にもタオルやコップなどからも感染するという特徴があります。

 

②帯状疱疹

ピリピリとした痛みのある部分に小さな赤い発疹が帯状に連なってできる水痘・帯状疱疹ウイルスが原因の病気です。主に上半身に発症しやすいと言われています。しかし、顔面にも発症することがあり唇にできることもあります。

体の左右どちらか一方に症状が現れるという特徴があり、痛みがなく痒みが現れることもあるのです。赤い斑点は神経に沿って現れ、高齢だと帯状疱疹後神経痛という後遺症が残りやすいとも言われています。

 

③唇ニキビ

口唇ヘルペスと間違われやすく、唇のバリア機能の低下や外的刺激によって唇ニキビは発症すると言われています。唇のバリア機能は特に胃腸機能と関係することが多く、胃腸機能の低下がニキビの原因にもなるのです。

また、マスクとの摩擦やカミソリなどによる外的刺激により、炎症や皮脂の分泌量が増えることでニキビが発生しやすくなります。

 

④口唇炎

口唇炎は唇が荒れた状態であり、唇表面の水分不足により表面のバリア機能が低下することが原因で起こります。他にもリップクリームなどが合わないことが原因となるこもあります。小さな水疱ができることもあり、口唇ヘルペスと間違えやすいため注意が必要です。

 

治療方法は原因ごとに異なる

唇のできものの原因は様々であり、その原因ごとに治療方法は変わります。

①口唇ヘルペスには抗ウイルス薬を使用

口唇ヘルペスの治療には抗ウイルス薬を使用します。抗ウイルス薬は3種類あり、状態に合わせて外用薬や内服、点滴を使い分けて治療します。治療によりウイルスの増殖を抑制するため症状を抑えることはできますが、体内からウイルスをなくすことはできません。

 

②帯状疱疹には抗ウイルス薬と痛み止めを使用

帯状疱疹の治療は、原因となるウイルスに対しての抗ウイルス薬と痛みを抑える痛み止めが使用されます。症状が軽度~中程度であると内服薬を服用しますが、重症の場合は入院し点滴治療が必要になることもあるのです。

また、帯状疱疹は痛みを伴うことが多く発疹が現れる前に痛みが先に現れることもあります。そのため痛み止めも併用して使用していきます。

③唇ニキビには抗菌薬を使用

唇ニキビは、軽度であれば生活習慣の見直しにて症状の改善に期待できると言われています。しかし、生活習慣を改善しても症状が改善しない場合や中~重度の唇ニキビには、診察を受け抗菌作用のある外用薬や内服薬にて治療することをおすすめします。

 

④口唇炎は状態に応じて保湿や外用薬を使用

口唇炎ではまずは保湿にて刺激から守り、原因となる物質や紫外線を避けることが大切です。しかし、状態に応じて炎症を抑えるためにステロイドの外用薬を使用したり、ビタミンB2やB6製剤の内服治療も行うこともあります。

 

唇のできものは予防が可能

唇のできものは日常生活の見直しにて予防が可能です。原因ごとの予防方法については、以下の通りです。

①口唇ヘルペスは抵抗力の低下に注意する

口唇ヘルペスは、ストレスや発熱、疲労などによる体力低下や抵抗力の低下により症状が再発することがあります。栄養バランスのとれた食事を摂り十分な休息をとることや適度な運動、ストレスや疲労を溜めない生活が大切です。

 

②帯状疱疹はワクチン接種でも予防が可能

帯状疱疹は口唇ヘルペス同様に抵抗力の低下に注意することで、発症の予防が可能です。また、帯状疱疹はワクチン接種にて予防も可能です。50歳を過ぎたら帯状疱疹の発症はもちろん重症化の予防のためにも、ワクチン接種は効果的と言われています。

 

③唇ニキビは食生活の見直しや刺激を避ける

唇ニキビは、胃腸に負担をかける食生活を控えることやマスクやカミソリなど外的刺激を受ける場合は保湿することで予防が可能です。

 

④口唇炎は唇周りの清潔保持も大切

口唇炎は休息をとることやストレスを溜めないことも大切ですが、口周りの清潔の保持も大切です。口唇炎の予防のためには、日常生活で以下のことに注意するとよいでしょう。

  • ビタミンをしっかりと摂る
  • 睡眠をしっかりとる
  • ストレスや疲労をためない
  • 唇の乾燥を防ぐ
  • 口の周りの清潔保持
  • 紫外線対策

【まとめ】赤い唇のできものは自己判断せず原因に合わせた治療が必要である

当コラムでは、赤い唇のできものができる原因、原因ごとの治療方法や予防方法について解説しました。

赤い唇のできものの原因は様々であり、原因ごとに治療方法も変わります。自己判断はせず、口腔外科のある歯医者さんに相談することも1つの方法です。また、唇のできものの予防のためには普段の日常生活の見直しをすることもおすすめします。

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