舌をやけどしたらどうするべき?応急処置や早く治す方法について

熱い食べ物や飲み物を口にしたときに、舌をやけどしたという経験がある方もいらっしゃるでしょう。舌が痺れるような症状が長引くと、「いつ治るのか…」と不安になってしまうものです。

そこで本記事では、舌をやけどしたときの応急処置や早く治す方法について説明します。舌のやけどでお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

舌をやけどしたときに生じる症状

舌をやけどしたときは、ヒリヒリするような痛みが生じるほか、赤くなって腫れたり、口内炎のような水ぶくれができたりします。また、炎症がひどいと、一時的に麻痺したような感覚になり、食べ物の味を感じにくくなることもあります。

ただし、舌のやけどは、皮膚のやけどに比べると治りが早いです。理由は、唾液に抗菌作用や抗炎症作用があるからです。多くの場合は数日で治りますが、重度の場合は数週間かかります。

 

やけどの重症度は3段階

舌のやけどに限らず、やけどは重症度によって症状や対処方法が変わります。まずは、やけどの重症度がどのように決められているのかを理解しましょう。

ここからは、やけどの重症度を段階別に説明します。

Ⅰ度(一度)

症状が軽いやけどは、Ⅰ度に当てはまります。例えば、皮膚が赤くなったり、軽度の痛みが生じたりしているケースです。皮膚の表面(表皮)のみに炎症が起きている状態で、特に何もしなくても数日で治り、傷跡も残りません。

Ⅱ度(二度)

中度のやけどは、Ⅱ度に当てはまります。皮膚の表面(表皮)だけでなく、その下の真皮にまで傷が達している状態です。Ⅱ度になると、水ぶくれや痛みが生じます。

Ⅱ度の場合は、比較的傷が浅いⅠ度に近い状態と、比較的傷が深いⅢ度に近い状態に分けられます。浅い場合は傷の治りも早く、跡も残りにくいです。一方で、深い場合は、治癒までに数週間かかることもあります。

Ⅲ度(三度)

重度のやけどは、Ⅲ度に当てはまります。表皮、真皮だけでなく、脂肪や筋肉などがある皮下組織にまで傷が達しています。

舌のやけどでⅢ度になることは少ないですが、この状態になると専門的な治療が必要です。傷跡が残りやすく、治癒するまでに数ヶ月かかることもあります。自力でどうにかしようとせず、医療機関を受診した方がいい状態です。

 

舌をやけどをしたときの応急処置

舌のやけどを長引かせないためには、早めの対処が大切です。ここからは、舌をやけどをしたときの応急処置を紹介します。

口腔内を水や氷で冷やす

舌をやけどしたと気づいたら、口腔内を冷やしましょう。水や氷を口に入れ、舌の炎症が落ち着くまですすいでください。

はちみつを舐める

舌をやけどしたら、はちみつを舐めるのも良いでしょう。はちみつには抗菌作用があるため、傷口を保護する役割を果たしてくれます。また、保湿効果もあり、痛みの軽減も期待できます。

塗り薬や鎮痛薬を使う

痛みが強い場合は、市販の塗り薬や鎮静薬を使用しても問題ありません。抗炎症剤が配合されている口内炎の薬などを選びましょう。

その他にも、粘膜を保護する成分が含まれるうがい薬やトローチなどを使用しても大丈夫です。

 

舌のやけどをできるだけ早く治す方法

応急処置をすることで症状を和らげることができますが、できるだけ早く治すには食事や習慣にも配慮が必要です。

ここからは、舌のやけどをできるだけ早く治す方法を紹介します。

刺激の強い食べ物や硬い食べ物を控える

舌をやけどした後は、刺激の強い食べ物や硬い食べ物を控えましょう。わさびやスパイス、レモン、お酢などは皮膚に刺激を与えやすく、傷の治りを送らせてしまう可能性があるからです。

また、せんべいやスナック菓子などは、舌や口腔内を傷つけてしまうかもしれません。傷を深めてしまう恐れがあるため、治るまでは我慢することをおすすめします。

喫煙を控える

舌をやけどした後は、喫煙も控えてください。タバコに含まれる成分の関係で、傷の治りが遅くなるからです。やけどによる口腔内の傷が深いほど、控えた方がいいでしょう。

ビタミンB群を摂る

皮膚の治癒力を高めるために、ビタミンB群を摂取しましょう。ビタミンB群は、粘膜や皮膚の再生・維持に関わる大切な栄養だからです。

豚肉や豆類、卵、バナナ、レバーなどに豊富に含まれています。食事の際には、これらの食材を摂るよう意識してください。食事から摂取するのが難しい場合は、サプリメントなどで補うのも良いでしょう。

なお、ビタミンは体に留まりにくいため、小まめに摂取すると効果的に取り入れられます。

病院で治療を受ける

傷が深くて治りにくい、市販薬は不安、と言う方は、病院を受診するのも一つの手段です。皮膚科や耳鼻咽喉科のほか、口腔外科に対応している歯医者さんなどで診てもらえます。

診療の上、必要に応じて抗生物質や抗炎症剤、軟膏などを処方してくれます。傷跡や細菌感染、後遺症などが心配な方は、早めに受診しましょう。

 

まとめ

本記事では、やけどの重症度や、舌をやけどしたときの応急処置、早く治す方法について解説しました。

皮膚のやけどに比べると、舌のやけどは唾液の抗菌作用や抗炎症作用によって治りが早いです。応急処置としては、水や氷で口腔内を冷やしたり、はちみつを舐めたりする方法があります。

数日程度で治るケースが多いため、大きな心配はいりません。ただし、傷が深い場合は細菌感染や傷跡が残る場合もあるため、早めに病院を受診しましょう。

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