顎が痛い理由は?考えられる病気と生活の中で気をつけたいことを説明

顎周りに痛みや違和感が生じて、不安になってはいませんか。「口を開閉するときに痛みが出る」「何か音が聞こえる」などの症状がある場合は、顎関節症かもしれません。

本記事では、顎が痛いときに考えられる病気と生活の中で気をつけたいことを紹介します。今は日常生活に不便がでていなくても、放置すると悪化する恐れがあります。本記事で紹介する症状と重なるものがあれば、注意して様子をみてください。

 

顎に痛みを感じたら、顎関節症の可能性あり

顎に違和感がある場合は、顎関節症の恐れがあります。まずは下記の症状で、当てはまるものがあるかどうかをチェックしましょう。

  • あくびをするときに口が開かない
  • 何もしていないのに顎やその周辺が痛む
  • 指3本が入る大きさまで口が広げられない
  • 口を開閉するときや固いものを噛むときに痛む
  • 食べ物を噛んでいるときや喋っている途中でだるさを感じる
  • 口を開閉すると「カクカク」鳴ったり、「ジャリッ」と石を踏んだりするような音がする

当てはまる症状が多数ある方は、顎関節症(がくかんせつしょう)の可能性が高いです。気になる項目が多い場合は、専門医を受診することをおすすめします。

 

顎関節症とは

顎関節症とは、顎の関節やその周囲の筋肉などが何らかの原因で動きにくくなる病気です。症状は先述したとおりですが、何となく気になる程度で済む人もいれば、日常生活に大きな問題が生じてしまう人もおり、痛みや違和感の程度は人それぞれ大きく異なります。適した方法で対処すれば改善が見込める場合もあるため、症状が悪化していないかは注意深く気にかけましょう。

顎の周りには関節や神経が集中しており、骨格的に複雑な形状をしています。そのため、痛みの原因特定が用意ではありません。「噛み合わせが問題」「体のバランスが悪いのが原因」など、自分自身で安易に原因を決めつけないよう注意しましょう。

 

顎関節症の要因

顎関節症を生じさせる要因には、さまざまなものが考えられます。例えば、上下の歯の噛み合わせが悪い、ストレスなどから顎周りの筋肉が伸縮しにくくなっている、無理な力を加えて顎の関節に負担がかかっているなどです。その他にも、事故やスポーツなどでの外傷によって関節が傷ついている場合などもあります。

顎関節症の場合、要因が一つだけとは限りません。いくつかの要因が重なった結果、問題が生じている可能性もあり得ます。少しずつ科学的に証明されてきましたが、どうして起こるのかがはっきりしていない部分もたくさんあるのが現状です。

 

顎が痛いときに生活の中で気をつけたいこと

顎関節症の症状がみられたら、悪化させないためにも普段の行動に注意が必要です。

ここからは、顎が痛いときに気をつけるべき行動について説明します。

噛みごたえのある食事は控える

顎が痛いときは、固いものや弾力のある食べ物を控えましょう。これらの食べ物は長時間噛む必要があるため、顎に負担がかかってしまうからです。

柔らかめのご飯、ヨーグルト、具材をよく煮込んだスープなど、力強く噛む必要のない食事がおすすめです。

大きく口を開けない

大きく口を開ける行為も、顎に負担をかけてしまいます。あくびを思いっきりしない、笑うときに大きく口を開けないようにするなど、些細な行為にも注意が必要です。

また、無意識のうちに食いしばりをよくする方は、食いしばっていることに気づいたらすぐ止めるようにしましょう。

うつぶせで寝ない

寝るときには、うつ伏せにならないように注意しましょう。仰向けか横向きであれば、顎関節や首の筋肉への負担を減らせます。

また、長時間同じ姿勢で過ごすこともおすすめできません。体勢を変えたりストレッチをしたりと、筋肉を緩める時間を作りましょう。

猫背や顎を突き出すような姿勢をしやすい場合は、意識的に姿勢を正してください。

 

顎関節症は、歯医者さんでも治療を受けられる

日常的な行動改善も大切ですが、症状がひどく生活に支障が出る場合は、歯医者さんで相談も可能です。噛み合わせが問題であれば詰め物や被せ物を調整できますし、歯ぎしりや食いしばりが問題であればマウスピースを作製してくれます。

また、顎関節自体に問題があるなど、重症の場合は外科手術を視野に入れるケースもあります。

顎関節症は原因がはっきりしていない場合も多いと先述しましたが、対処方法や治療方法はいくつかあります。どうしても症状が治らない場合は、顎関節症の治療に力を入れている歯医者さんを探して相談してみましょう。

 

まとめ

「あくびをするときに口が開かない」「口を開閉するときや固いものを噛むときに痛む」「食べ物を噛んでいるときや喋っている途中でだるさを感じる」といった症状がある場合は、顎関節症かもしれません。

顎関節症は、顎の関節やその周囲の筋肉などが何らかの原因で動きにくくなる病気です。はっきりとした原因は明らかになっていませんが、外傷や噛み合わせ、ストレスなどが問題で生じていると言われています。

普段の生活では、顎に負担をかけない行動を意識するのが大切です。もし症状がひどく生活に支障を来す場合は、歯医者さんで相談できます。歯やお口、関節の状態に応じて治療方法を提案してくれるので、お悩みの方は一度相談してみてください。

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