唇が腫れる原因は病気の可能性もある?受診目安や自宅でできる対処方法まで解説

「唇が腫れているけど何かの病気?」「唇の腫れが治らないが病院で診てもらった方がいい?」と思う方も多いのではないでしょうか。

実は唇が腫れる原因は様々であり、中には病気が原因であることもあります。

当コラムでは、唇が腫れる原因、受診目安や自宅でできる対処方法について解説していきます。

唇が腫れる原因は様々である

唇の写真

唇はぶつけたり噛んでしまったりといった外的刺激によって腫れることや、日焼けや乾燥によりダメージを受け腫れることがあります。また、日常生活の中で唇が腫れる原因は病気が隠れている可能性もあるのです。

唇が腫れる原因の病気は以下の5つです。

①アレルギー

何らかの原因物質によりアレルギーを発症すると唇が腫れることがあります。アレルギーの発症により、唇の毛細血管が拡張し血管の中の水分が外に漏れるため浮腫みます。この浮腫みによって唇が赤く腫れたように見えるのです。

アレルギーの原因は人によって違うため、症状が出た場合は検査が必要になります。中には、虫歯などの治療で使用する詰め物や被せ物の金属にてアレルギーを起こす歯科金属アレルギーというものもあるのです。

歯科金属アレルギーは、詰め物や被せ物の金属から溶けだした金属イオンが体の中に吸収されることがきっかけで起こります。

そのため何年も経ってから発症するケースもあるため、詰め物や被せ物を入れた時に問題がなくても突然発症することがあり注意が必要です。

②口唇ヘルペス

単純ヘルペスウイルスに感染することで、初めに唇やその周りにピリピリとした痛みが出現しその後水ぶくれができ腫れる病気です。水ぶくれと共にかゆみや熱感も感じますが3~5日程度でかさぶたになり治っていくのですが、再発を繰り返す特徴があります。

また、水ぶくれなどの症状が出ている時期は他の人に感染させるリスクがあります。直接触れたり唾液などからうつるため、タオルを共有しないなどの対応が必要です。

口唇ヘルペスの症状がでたら、すぐに治療をすることで他の人への感染を防ぐことができます。

③口内炎

口内炎と聞くと口の中にできるイメージがありますが、唇の内側である粘膜の部分に発症し唇の腫れもみられることがあります。一般的に多くみられる口内炎であり、丸くて白いただれと周りが赤く腫れることが特徴であり痛みも伴います。

ストレスやウイルス感染など原因は様々であり、日常生活でも食べ物がしみたりと影響も出ます。1〜2週間程度で自然に治ることが多いのですが、中には再発を繰り返すこともあるのです。

④クインケ浮腫

唇やまぶた、顔の一部などが突然腫れる蕁麻疹の一種と言われていますが、痒みはほとんどなく腫れが治るまでに1~3日程度かかる、繰り返し症状が出るのが特徴です。下唇にみられることが多く毛完成浮腫とも呼ばれています。

原因は様々であり、アレルギーによるものや外傷、日光や温度変化といった刺激によって発症します。他にも遺伝性によるものや薬の服用による薬剤性のものが原因のこともあります。

⑤肉芽腫性口唇炎(にくげしゅせいこうしんえん)

唇にしこりが形成されますが痛みがなく再発を繰り返す病気です。特に上唇が腫れることが多くみられますが、唇全体や一部が腫れることもあります。また、顔面神経麻痺や舌背表面に多数の溝が形成される溝状舌も同時に発症することも少なくありません。

原因についても不明な点の多い病気ですが、虫歯や歯周病などの口の中の病気や歯科金属アレルギーが関係しているとも言われています。

唇の腫れはすぐに受診をした方がよい場合もある

歯医者の写真
唇が腫れてもしばらく様子を見るという方も多いのではないでしょうか。日焼けや乾燥などといった日常的に起こる唇の腫れは、様子を見ても問題ないと言われています。しかし、中にはすぐに受診した方がよい唇の腫れもあります。

唇の腫れ以外に痛みがあったり唇以外の部位にも何かしら症状が出ている場合には病院を受診する方がよいでしょう。

中でも全身に蕁麻疹や呼吸困難、意識が朦朧とする場合はアナフィラキシーショックの可能性も考えられ、早急に受診する必要があります。

唇が腫れた時に自宅でできる6つの対処方法

歯ブラシの写真

唇の腫れがみられる時に、まずは自宅でできる対処方法について以下の6つがあります。

  1. 唇の日焼けや乾燥を防ぐ
  2. バランスの良い食事を摂る
  3. アレルギーがある場合はアレルギー物質との接触を避ける
  4. 休息をしっかりととる
  5. 口の中を清潔にする
  6. 口紅などの化粧品の使用を控える

こちらが自宅でできる対処方法ですが、唇の腫れがひどくなくても腫れが治らなかったり治っても腫れを繰り返す時は受診をしましょう。

日常的に起こる唇の腫れではなく何か病気が隠れている可能性が高いです。

【まとめ】唇の腫れがなかなか治らない時は病気の可能性もある

当コラムでは、唇が腫れる原因、受診目安や自宅でできる対処方法について解説しました。

唇の腫れは日常生活で起こることが珍しくなく、自然に治ることも多いです。しかし、他の病気が隠れている可能性もあり、中には日常生活に影響がでることもあります。1〜2週間様子をみて治らなければまずは歯医者さんに相談してください。

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