いい治療は、良い相談から。 よく分かる歯科治療ガイド
「なるべくなら失敗したくない!」誰だって思うことは同じです。
ここでは歯医者さんに相談する前に知っておきたい、歯科治療の基本情報をご紹介します。
赤ちゃんの歯の「歯の生える順番」知っていますか?
赤ちゃんの成長過程はそれぞれ異なるもの。わかってはいるのですが、お母さん・お父さんは気になるものですよね?ご近所の赤ちゃんに変化があった時など、その思いはついつい強くなってしまうものです。「歯はいつごろ生えてくるの?」、「歯はどういう順番で生えてくるの?」こちらでは赤ちゃんの歯の生え始める時期や順番、不安がある場合はどうしたらよいのか。などについてお調べしました。
赤ちゃんの「歯の生える順番」
赤ちゃんの歯は、一般的に、下の前歯から生えはじめると言われています。生え始めの時期は個人差があり、生後4ヶ月~8ヶ月ごろから生え始める赤ちゃんが多いようです。
【1歳ごろ】:上の前歯4本、下の前歯4本、合計前歯8本
1歳になる頃には、前歯が、上の歯4本、下の歯4本の合計で8本生えてきます。離乳食を6ヶ月頃から開始し、この時期には、3食すべて、離乳食という赤ちゃんも多いでしょう。個人差が大きいものなので、歯が生えるのが遅かったり、早かったりということがありますので、前後数ヶ月程度の差であれば、心配する必要はないでしょう。
【1歳6ヶ月ごろ】:上の奥歯2本、下の奥歯2本、合計奥歯4本(第一乳臼歯)
1歳6ヶ月頃になると、食べ物をかみ砕く奥歯(第一乳臼歯)が生えてきて、上下の前歯8本とあわせて合計12本になります。奥歯が生えることで、いろいろなものが食べられるようになるので、離乳食を終了させることができるようになります。
【2歳ごろ】:上の歯2本、下の歯2本、合計犬歯4本(乳犬歯)
2歳頃になると、食べ物を切り割くことができる犬歯が4本(乳犬歯)が生えてきて、合計で16本になります。この時期の2歳ごろの赤ちゃんと言えば「イヤイヤ期」に入っていて、なかなか食事をしてくれない、ということもあるかもしれません。
【2歳6ヶ月ごろ】:上の奥歯2本、下の奥歯2本、合計奥歯4本(第二乳臼歯)
2歳6ヶ月頃には、乳歯が全て生えそろい、合計で20本となります。歯を使ってしっかりと噛んでいろいろなものを食べることができるようになります。
食べ物を噛む力は3歳頃までにつくと言われていますので、この時期の「様々な食感のものを噛む」トレーニングはとても大切です。
歯の生え始めは赤ちゃんが不機嫌?
歯が生え始める頃、歯の周りの歯茎が腫れて痛みがある場合があり、赤ちゃんが不機嫌になってしまうことがあります。これを「歯ぐずり」と呼んでいますが、これは一時的な症状であり、歯が生えそろうとおさまります。赤ちゃんの気を紛らせるために、おもちゃの「歯がため」を用意しておくことをおすすめします。
1歳を過ぎても歯が生えない「乳歯萌出遅延(にゅうしほうしゅつちえん)」
まれに、1歳を過ぎても歯が1本も生えてこない「乳歯萌出遅延(にゅうしほうしゅつちえん)」と呼ばれるケースがあります。原因として考えられるのは、早産・低体重児などによって赤ちゃんの身体が未発達であったり、薬の副作用での歯肉の増大、先天性疾患による場合があります。「乳歯萌出遅延」の症状があっても、多くの場合が3歳頃までに乳歯が生えそろうと言われており、しばらくは経過観察することが必要なようです。
歯が生えてこない 「癒合歯(ゆごうし)」
通常は1本ずつで生えるはずの乳歯が「癒合歯(ゆごうし:2本の歯が結合して生えている状態の歯)」だった場合は、なかなか生えてこない場合があります。この「癒合歯」は、生活していく上で不都合がなければ治療の必要はありませんが、2本の歯が結合している箇所の歯磨きがしにくいため、虫歯になりやすい場合があります。多くの症例において、「癒合歯」である乳歯が抜けた後、永久歯が2本作られていないことがあり、生えてくる永久歯が1本足りない場合があります。
歯が生えてこない「先天性欠如(せんてんせいけつじょ)」
永久歯は、親知らずを除いて、全部で28本あります。
その永久歯が全く生えてこない症状が「先天性欠如(せんてんせいけつじょ)」です。歯茎の中で永久歯が育てば、自然と乳歯は抜け落ちるのですが、先天性欠如の場合は永久歯が育っていないので、大人になっても乳歯の状態ということになります。乳歯は永久歯に比べ、根が小さく、虫歯になりやすいためその歯を使い続けることは難しいと言われています。
前歯よりも「横の歯」が先に生えてきた場合
多くの場合、乳歯の生え始めは前歯上下で4本だと思っていたら、「横の歯」が生えてきた、というような場合があります。どうして?大丈夫なのかな?前歯がないのでは?と不安に感じるかもしれませんが、乳歯が生える順番には個人差があるので、前歯より先に生えたのが「横の歯」であれば心配する必要はないと言われています。
前歯よりも「奥歯」が先に生えてきた場合
前歯よりも、一番後に生えると言われる「奥歯」が、先に生えてきた場合は、レントゲン検査を行うために、歯科医院に相談しましょう。
赤ちゃんの歯の生える順番 前歯8本の順番は気にせず大丈夫
乳歯の前歯、上の歯4本、下の歯4本の合計8本については、生えてくる順番が入れ替わったとしても心配する必要はありません。歯が生えるのがゆっくりですと、離乳食の食事に不安を感じることがあるかもしれませんが、離乳食は歯茎で十分つぶすことができる柔らかさにし、不安にならず経過を観察しましょう。
乳歯の数は全部で「20本」
乳歯は2歳6ヶ月頃に、上の歯10本と下の歯10本で、合計20本が生えそろいます。最近では、生えそろった乳歯の数が少なかったり、多かったりする場合があるようです。歯が少ない原因としては、「先天性欠如」が考えられ、歯が多い場合は、歯の間の隙間が狭くなり、虫歯になりやすいので、歯科医院で定期的に診てもらうことをおすすめします。控える永久歯の数によっては、多い乳歯を抜歯することもあるようです。
【まとめ】
歯の生える順番について一般的な目安をお調べしましたが、実際のところ個人差が大きく、少し順番が違うからといって不安になる必要はないようです。
万が一、いつまでも乳歯が生えてこなかったり、デコボコに生えてきたりした場合は定期健診もかねて歯科医院を受診することをおすすめします。
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