寝起きの口臭が気になる!におう理由と口臭が悪化する習慣

自分の口臭だけではなく、パートナーや家族のひどい口臭が気になっている人もいるのではないでしょうか。特に寝起きは口臭が生じやすく、1日の中でも最もにおいが強くなります。

本記事では、寝起きの口臭がくさい理由や口臭が悪化する恐れのある習慣について解説します。

 

寝起きに口臭がひどくなる理由

唾液には、細菌の活動を抑える物質が数多く含まれています。しかし、就寝中は唾液の分泌量が減ってしまうため、口腔内を清潔する機能が弱くなります。その結果、口腔内で増殖した細菌が「揮発性硫黄化合物(きはつせいいおうかごうぶつ)」というガスを生産し、口臭が生じます。

中でもにおいの原因となるガスは、たまねぎが腐ったようなにおいの「メチルメルカプタン」や、たまごが腐ったようなにおいの「ジメチルサルファイド」です。両方とも嫌なにおいがするため、寝起きの口臭は特にいやなにおいが生じやすいのです。

「生理的口臭」の場合は心配いりません!

寝起きの口臭がひどいからといって、全員が心配する必要はありません。寝起きやお腹がすいている時に生じる口臭は「生理的口臭」と言われており、通常は誰にでも起こりうる症状だからです。生理的口臭の場合は、歯磨きをしたり食事をしたりすれば改善されます。

また女性の場合は、妊娠や生理などホルモンバランスの変化によって一時的に口臭が生じることも多くなっています。生理現象として起こるため、多くの場合は心配いりません。

 

口臭が生じやすい習慣

寝起きに口臭が生じやすいのは唾液の分泌量が減少するからですが、生活習慣が関係する場合も少なくありません。

ここからは、口臭の原因となりやすい習慣をご紹介します。当てはまるものがある方は、ぜひ改善してみてください。

習慣①ケア不足

毎日の歯磨きを怠ると、口腔内に食べカスや汚れがどんどん溜まります。こうした汚れが放置され続けると、やがて腐敗臭がでてしまいます。

お伝えした通り就寝中は唾液の分泌量が減ってしまいますので、寝る前のケアは特に重要です。歯1本1本を意識して丁寧に歯ブラシを当てるだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロスも使用して隅々まできれいにするようにしましょう。

習慣②むし歯や歯周病を治療していない

口腔内の病気が原因で口臭が生じている場合もあります。これを「病的口臭」と言います。代表的な原因として、歯周病や大きなむし歯、粘膜の腫瘍が挙げられます。

口臭が悪化するだけでなく、歯が抜けてしまうといった他のトラブルも引き起こしかねません。むし歯や歯周病など何らかの違和感がある場合には、早めに治療を受けましょう。

習慣③喫煙

タバコのヤニは、口臭の原因になります。日頃から喫煙習慣がある場合は歯や粘膜にヤニが付いている時間が長くなるため、口臭が生じやすい口腔内環境になっているのです。

またタバコに含まれているニコチンは、歯周病を悪化させる原因にもなります。喫煙による口臭と歯周病による口臭が生じる恐れがありますので、できれば喫煙を控える方が望ましいでしょう。

習慣④においの強い食べ物を摂取

日常的ににおいが強い飲食物を摂っている人は、口臭がきつくなりやすい傾向があります。例えば、ねぎや生姜、ニンニク、アルコールなどです。

消化・吸収されたにおいの成分が息と混ざり、口臭がきつく感じます。ただし、口腔内が原因で生じる口臭とは違い、食べ物による口臭は一時的なものです。時間の経過とともに軽減していきます。

寝起きに口臭がでてほしくない日の前は、においの強い食べ物を控えておくのがよいでしょう。

 

口腔内が原因でない可能性もある

口臭の原因は口腔内であることがほとんどだと言われていますが、実は他の病気が隠れている場合もあるのです。においが強い口臭が生じている場合は、胃や肝臓、腎臓、腸などの内臓の病気が原因になっている可能性もゼロではありません。

また、副鼻腔の炎症部分に膿が溜まる「蓄膿症(ちくのうしょう)」や、咽頭に炎症が起きている「咽頭炎(いんとうえん)」などの鼻の病気がある場合も、口臭を感じる場合があります。

口腔内が原因の場合は歯医者さんを、それ以外の病気が疑われる場合は専門的に診療している病院を受診しましょう。

 

まとめ

就寝中は唾液の分泌量が減るため、口腔内の細菌の量が増えやすくなっています。寝ている間に口腔内の細菌が増殖した結果、揮発性硫黄化合物というガスが生じて寝起きに口臭が生じます。

寝起きやお腹がすいている時に生じる口臭は「生理的口臭」と言われており、誰にでも起こりうる症状です。歯磨きや食事によって解消されるため、大きな心配はいりません。

ただし、「病的口臭」と言われているむし歯や歯周病が原因で起こる口臭がある場合は、歯医者さんで治療を受けた方がよいでしょう。

寝起きの口臭を軽減するには、日頃から口腔内を清潔にする習慣を身につけ、においの原因となる食べカスや汚れを残さないようにすることが大切です。また、喫煙やにおいの強い食べ物を控えることも、口臭を軽減するには有効な手段です。できることから取り組んでいきましょう。

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