「インビザライン」での矯正治療にも「ゴムかけ」があるってご存知ですか?

 ワイヤー矯正ではゴムを使うことが多いと言われますが、「インビザライン」による矯正でもゴムが噛み合わせを整える目的で使用されます。ゴムかけはどのようなタイミングではじめるの?ゴムかけをさぼってしまったら?など詳しくお調べいたしました。

インビザラインの「ゴムかけ」とは?

インビザラインの矯正では、「エラスティックゴム」や「顎間(がっかん)ゴム」と呼ばれる、小さな歯科医療用の輪ゴムを噛み合わせを考慮して上下の歯にかけ、整えることがあります。これはゴムの元に戻る力を利用して、歯を前や後ろに移動させたり、上下に動かしたりして整えていく方法です。「ゴムかけ」は、ある程度歯並びを矯正した後に噛み合わせを改善する目的に行うことが多く、見た目が揃っているように見えても、矯正は終了ではなく、ゴムを使って噛み合わせを整えます。ゴムの装着期間は個人差が大きく、歯科矯正医師に指示された期間は確実にゴムをかける必要があるようです。

インビザラインのゴムかけはいつから

ゴムをかけ始めるタイミングは個人差が大きいものです。インビザライン矯正を開始してすぐに使い始める方もいれば、ある程度矯正が進み、歯並びが整ってから使い始める方もいるようです。いずれにしても、担当の歯科矯正医師から指示をうけたら、必ず従うようにしましょう。

ゴムかけをするタイミング

ゴムかけがはじまったら、マウスピースを着けているときは、常にゴムも着けることになります。マウスピースと同様に自分でつけ外しを行い、1日22時間以上かけておくことが大切です。使用するゴムは必ず「使い捨て」にし、最低でも1日1回以上はゴムの交換が必須です。マウスピースと同じ様に、歯磨きと食事の時は外しますが、1度使用したゴムは劣化しているため、外したら必ず新しいものに交換するようにしましょう。

インビザラインのゴムかけ方法

ゴムかけを行うようになったら、歯の表面に小さな突起である「ボタン」と呼ばれる装置をつけます。インビザライン治療でボタンを設置する場合、ボタンの部位を避けるようにマウスピースのその部分には切り込みが入れられます。まず、上下どちらかの歯のボタンにゴムをかけ、「エラスティックホルダー」と呼ばれる専用の器具を使ってゴムを引っ張って相対するボタンにかけます。ボタンは金属製のものや樹脂製の白いもの、フックがついているものなどがあり、歯を動かす方向によって歯科矯正医師が選定します。

ゴムかけを行う際に気を付けるポイント

理想の歯並びに近づけるためには以下のことは必ず守りましょう。

ゴムの装着時間・期間はきちんと守る

ゴムかけは、歯科矯正医師に指示された装着時間・期間を必ず守るようにしましょう。マウスピースを着けている時間は必ずゴムもかけておく必要があります。慣れるまでは、ゴムをつけるのが難しく痛みを感じることもあるかもしれませんが、多くの場合数週間で慣れる方が多いようです。

ゴムは1日1回以上必ず交換する

 使用する輪ゴムは歯科医療専用品であり、強度はありますが、口の開閉で伸びてしまうものです。ゴムは伸びてしまうと機能を失うので、最低でも1日1回は必ず交換するようにしてください。1日経たないうちに伸びてしまうこともありますので緩いかなと思ったらその都度交換しましょう。交換するのを忘れてしまうかもしれない。と思う方は、食事のタイミングで新しいものに交換しても良いでしょう。

予備のゴムを用意しておきましょう

口を開けたり、あくびをする時にゴムが切れてしまうというアクシデントが多く聞かれます。外出時はすぐに対応できるよう、常に予備のゴムを持ち歩くようにしましょう。次の矯正歯科医院の受診日までに足りなくなることがないように、なるべく多めにゴムを受け取るようにしましょう。

ゴムかけをさぼってしまったらどうなる?

ゴムかけはすごく面倒、忘れてしまった、目立つから外ではつけたくないなどの理由でゴムかけをさぼってしまうことがあるかもしれません。さぼってしまう期間が長くなってしまうと以下のようなデメリットが懸念されます。

インビザライン矯正治療が計画通りに進まなくなってしまう

ゴムを長期間かけていなかったり、時間を短くしたりすると、当初の予定の治療期間が延びてしまい、当初の予定通りの仕上がりにならない可能性があります。期間が延びてしまうことは費用がかさむことにつながる場合もあるでしょう。

歯並び・噛み合わせが後戻りしてしまう可能性がある

 インビザライン矯正治療によって動かした歯は、定着するまで元の歯並びや噛み合わせに戻ってしまう「後戻り」が発生することがあります。自分で判断をすることなく、必ず歯科矯正医師に指示された通りに装着するようにしましょう。

【まとめ】

インビザライン矯正は見た目が目立ちにくいことが特徴であるのに、ゴムかけを行うと目立ってしまうのが嫌だなぁ。と思う方は多いかもしれません。今までがんばったインビザライン矯正の仕上げが「ゴムかけである」と考えてみてはいかがでしょうか?ゴムかけをおざなりにしてしまって、美しい歯並び・噛み合わせを手に入れることができなくなってしまうのはもったいないです。最後まで歯科矯正医師の指示に従い、素敵な笑顔を見せてください。

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