いい治療は、良い相談から。 よく分かる歯科治療ガイド
「なるべくなら失敗したくない!」誰だって思うことは同じです。
ここでは歯医者さんに相談する前に知っておきたい、歯科治療の基本情報をご紹介します。
受け口は矯正した方がいい?デメリットと治療の流れについて解説!
受け口で悩んでいる方は少なくないでしょう。治療をするべきかどうか悩んでいる方も多いのではないでしょうか?しかし、受け口によって直接的なデメリットを感じていないと、治療に踏み切れないという方もいるでしょう。
本記事では受け口を矯正するべきかどうかについて解説いたします。デメリットや治療の流れについても解説していくので、ぜひ参考にしてください。
1.受け口のデメリット
受け口は、歯並びの一種であり、上顎の歯が下顎の歯よりも前に出ている状態を指します。上下の歯が正確に噛み合うようになっている理想的な状態から外れているため、受け口にはいくつかのデメリットが存在します。
①噛み合わせの不安定性
受け口の場合、上顎の前歯が下顎の前歯に重なってしまうため、正常な咬合が形成されません。その結果、噛み合わせやかみ合わせが不適切になり、口腔機能が低下することがあります。
例えば、食べ物を噛む力が弱まり、食べにくくなったり、噛み応えのある食材を避けるようになったりすることがあります。発音にも影響を及ぼすことがあり、はっきりとした発音ができなくなったり、言葉をはっきり発声するのが難しくなったりすることがあるため、十分に注意をしなくてはいけません。
②歯の摩耗
受け口の咬合が不適切な場合、歯同士の噛み合わせが正常でないため、歯の摩耗が偏ってしまうことがあります。噛み合わせが不均等なために特定の歯に過度の負担がかかり、その結果、歯の表面が削られたり、歯のエナメル質が傷ついたりすることがあります。
歯の摩耗が進行すると、歯の形や大きさに変化が生じ、歯の機能や美しさに影響を及ぼすことがあるため、さらに歯の審美面に悪影響を及ぼす可能性があるのです。
③顔貌の不正確性
受け口の場合、上顎の前歯が下顎の前歯に覆い被さるため、顔貌にも影響を及ぼすことがあります。上唇が前に突き出て見える「突出性唇」や、下顎が前に出た「下顎前突」のような顔貌の不正確性が生じる可能性があります。
これにより、顔のバランスや見た目に自己評価に悪影響を及ぼし、自己意識が低くなってしまうかもしれません。
④歯周病のリスクの増加
受け口の場合、咬合の不適切さにより、歯の清掃が困難になることがあります。食べかすが溜まりやすくなると、口腔内に細菌が増殖しやすくなり、歯周病のリスクが増加します。
歯周病は歯茎の腫れや出血などの症状から始まり、進行すると歯を支える組織を破壊し、歯を失う原因となるため注意しなくてはいけません。受け口の咬合が原因で歯周病が進行すると、歯の健康を損ねる可能性が非常に高いです。
⑤審美性の低下
受け口の場合、上顎の前歯が下顎の前歯に覆い被さるため、噛み合わせやかみ合わせが不適切になり、歯の位置や形状に変化が生じることがあります。これにより、歯並びが乱れたり、歯の形や大きさが変わったりすることがあり、審美性の低下が起こる可能性があります。
特に前歯の審美性が損なわれると、笑顔や口元の美しさに自信を持てなくなり、自己評価にも悪影響を及ぼすことがあるため、十分に注意しなくてはいけません。
これらが受け口のデメリットです。受け口で悩んでいる方は、なるべく早く治療を開始するように心がけましょう。
2.受け口の矯正治療の流れ
受け口の矯正治療は以下のような流れで進んでいきます。
①初診・診断
まず、歯科医師による初診が行われます。歯科医師は、患者の口腔状態を詳しく検査し、レントゲンや模型を用いて咬合状態を評価します。患者の咬合異常の原因や症状を聞き取りし、適切な治療プランを立ててから、治療へと進むため高い効果が期待可能です。
②矯正装置の選択
適切な矯正装置を選択します。従来のブラケット矯正やインビザライン(透明なマウスピースを使用した矯正)などの方法があります。それぞれに特徴やメリット・デメリットがあり、患者の咬合異常の状態や治療期間、患者の要望に合わせて最適な矯正装置が選ばれます。
③矯正装置の装着
選ばれた矯正装置が準備されたら、歯科医師によって装着されます。ブラケット矯正の場合は、歯にブラケットを取り付け、ワイヤーでブラケットをつなぐことで歯を引っ張る力をかけます。インビザラインの場合は、透明なマウスピースを装着し、定期的に新しいマウスピースに交換していかなくてはいけません。
その後、経過観察を重ねながら治療完了まで進んでいきます。まずは歯医者さんに相談することから始まるため、治療するべきか悩んでいる方は早めに相談を行いましょう。
3.受け口の治療は早めに行おう
受け口の治療はデメリットによる悪影響が出る前に早めに行いましょう。早めに行うことで、治療が完了するまでにかかる時間も短くすることが可能です。
まとめ
いかがだったでしょうか?最後に受け口の矯正治療についてまとめます。
- 受け口には歯の磨耗などのデメリットがある
- 受け口の治療は歯医者さんに相談することから始まる
- デメリットによる悪影響が出る前に治療をするべき
受け口で悩んでいる方は、ぜひ早めに歯医者さんに相談してください。
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