拡大床って何?特徴やメリットについて詳しく解説!

矯正治療を行う際には、拡大床と呼ばれるものが使われるケースがあります。綺麗に歯並びを整えるために必要なものですが、どんなものなのか理解しないと怖いですよね。

そんな方のために、拡大床とはどのような特徴を持っているのか詳しく紹介していきます。

拡大床の特徴について

そもそも拡大床とは、どのようなことを指しているのでしょうか。主に歯を外側に移動させることで、歯を抜かなくても歯と歯の隙間を空けて、歯並びを整える装置のことです。

基本的に、着脱は自分自身で行うことができるので、歯を磨くときなどに邪魔になるといったことはないでしょう。

種類について

拡大床には、主に2つの種類が用意されています。それが「スケルトン」と「プレート」です。

スケルトンは、歯をワイヤーなどの器具を活用して移動させる手段になります。プレートは、素材がレジンのプレートを使って歯に力を加える装置です。

装置を着けている時間は、おおまかに説明すると12時間程度となっています。着けている時間が短いと、歯を移動させる力が弱くなる可能性があるので注意が必要です。

併用して装置を着けることがある

拡大床だけでは歯を移動させる力が弱いケースがあります。そのため、状況によっては他の矯正方法と併用して治療を行うことがあるでしょう。

どのような治療が必要なのか、事前にドクターと相談して決められるので、自分がしたい治療を申告してください。

拡大床のメリットは?

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歯の矯正のために拡大床を使うメリットとは、どのようなことが考えられるのでしょうか。詳しい内容を紹介していくので、参考にしてみてください。

歯を抜かなくても治療できる

矯正を行う際に、歯が移動する隙間がないときがあります。そのときは、歯を抜かないといけない可能性があるでしょう。しかし、一度歯を抜いてしまうと、取り返しがつかなくなるので抜歯は避けたいと考える患者さんは多いです。

そんなときに拡大床を利用すれば、歯の隙間を広げてくれるので歯を抜かなくても矯正が実現できます。

着脱が可能

装置は歯磨きや食事のときに邪魔になることがあります。そんなとき、拡大床なら自分で着脱が可能なので、食べかすが口内に残ってしまうような状況を避けることが可能です。

虫歯や歯周病になりにくい矯正装置なので、口内環境が悪化するような事態は避けられるでしょう。

あまり目立たない

自分で着脱が可能ということは、大切な人と会うときなど状況によっては矯正装置を口の中に入れておく必要がないということです。矯正していることを他の人に知られたくない人は多いので、自由に着脱できるのは嬉しい点と言えるでしょう。

ただ、装着時間が短いと、綺麗に歯並びが整えられない可能性があるので12時間以上は装着する意識を持つ必要があります。

拡大床のデメリットは?

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歯を抜かなくても、歯の隙間が広げられる拡大床ですが、デメリットはあるのでしょうか?デメリットに感じられる部分について解説していくので、参考にしてみてください。

対応していない症例がある

拡大床は歯を動かす力が比較的弱い傾向にあるので、歯の状況によっては対応していない可能性があります。そのため、歯の状況によっては、別の矯正方法を実践しないといけません。

例えば、重度な咬合などであれば、うまく歯が動かせず理想的な歯並びが実現できなくなる可能性があります。

ただ、事前に歯の状況をチェックした上で、ドクターが適切な矯正方法を提案してくれるので安心してください。

外す時間が長いと治療が長引く

拡大床は着脱式であるため、食事のときなど状況に合わせて装置が外せます。しかし、外している時間が長いと、うまく歯が動かせないので、治療期間が長引く恐れがあるでしょう。

事前に定められている装着時間は守る必要があるので、トラブルの原因にならないよう気軽に外さないことが大切です。

外すタイミングとしては、食事と歯磨きのときだけにして、他はしっかり装着しておく意識を持つようにしましょう。

どこかに置き忘れるリスクがある

着脱式である拡大床は、外した後につい置き忘れてしまうことがあります。どこに置いたのか思い出せず、装置が見つからなければ歯科医院で作り直さないといけません。

置き忘れが発生しないためにも、事前に外した後に入れておくケースを用意しておきましょう。そうすれば、置き忘れを未然に防ぐことができます。

拡大床に対応しているのか歯科医院で相談しよう

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拡大床は歯を抜かなくても、歯の隙間を広げて矯正できる場所を確保するために効果的な装置です。着脱式であるため、食事や歯磨きのときに外せるのも利点と言えるでしょう。

ただ、外している時間が長いと、治療が完了するまで期間が長引く恐れがあります。装着する時間は正しく守り、治療が長くならないよう配慮するようにしましょう。

また、歯の状況によっては拡大床が対応できないことがあります。自分に合っている矯正治療は何か、事前に歯科医院に足を運び相談しておきましょう。

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