歯列矯正は時間がかかるというイメージがある方がほとんどではないでしょうか？そのイメージは間違っていません。基本的に歯列矯正は1年〜3年程度の時間がかかります。時間がかかるので歯列矯正を行っていないという方もいるでしょう。しかし、歯列矯正は一年足らずで終わるケースもあります。なぜ基本的に時間がかかる歯列矯正が短期間で完了するのでしょうか？

本記事では歯列矯正が一年で終わった理由について解説いたします。短期間で終わらせる方法についても紹介しているのでぜひ参考にしてください。

1.歯列矯正に時間がかかる理由

 そもそもですが、なぜ歯列矯正には時間がかかってしまうのでしょうか？その理由は歯を動かせる早さにあります。矯正治療では歯に一定の圧力をかけ続けることで動かしていきます。その力は強すぎてはいけません。なぜなら、強い力をかけ続けると歯や歯茎にダメージを与えることになってしまい、結果として逆効果だからです。

そのため、ゆっくり一定の力をかけ続けて歯を動かしていかなくてはいけません。抜歯などを除けばこれ以外に歯並びを改善する方法がないため、矯正治療には時間がかかってしまうのです。

そしてもう1つ矯正治療に時間がかかる理由があります。それが後戻り防止期間です。後戻り防止期間とは、矯正治療が完了した後に元に戻ろうとする動きを防止するための期間のことです。リテーナーという器具を装着して、歯並びが元に戻ろうとするのを防がなくてはいけません。

どれくらいの期間、リテーナーを装着している必要があるかは状況によって異なります。しかし、数ヶ月単位で装着しなくてはいけないケースも珍しくはありません。結果として矯正治療が完全に終了するまでに時間がかかってしまうのです。

2.矯正治療を短期間で終わらせる方法

矯正治療に時間がかかる理由について説明をしましたが、それを聞くと矯正治療を短期間で終わらせる方法は存在しないと考える方も多いのではないでしょうか？しかし、歯並びの状態によっては矯正治療が一年で終わるという場合もあります。

まず歯並びが悪いというのは、全体が悪い場合と部分的に悪い場合に分けることができます。全体が悪い場合は全体に対してアプローチをかけて矯正を行わなくてはいけません。定期的に歯医者さんに通いつつバランスをとっていく必要もあるので、どうしても治療期間が長くなってしまいます。

しかし、部分的に治療を行うのであれば、歯全体のバランスを取るという作業が必要ありません。全体を矯正する場合と比べるとかかる手間が少なくなるので、結果として矯正治療が短期間で終わる場合があります。

しかし、これは結果として矯正治療が短期間で終わるというだけであり、自分で短期間で終わるように何かできるというわけではありません。そもそもですが、歯の状態によっては部分矯正ができない場合もあります。部分矯正では問題を解決できない場合は、全体矯正を行うしかありません。そうなると必然と短期間で終わらせることはできなくなってしまいます。

矯正治療にかかる期間は歯の状態によって大きく変化します。どれくらいの期間がかかるか不安な方は、矯正治療を始める前に歯医者さんに相談してみてください。あまりにも期間がかかる場合は、矯正治療を諦めることも検討しなくてはいけません。

できれば矯正治療は行うべきです。しかし、長く矯正器具を着用したままでいるのは苦痛でしょう。それに耐えられそうにない場合は、矯正治療を諦めるという選択もあります。無理に行う必要はないということは頭に入れておいてください。

3.治療期間を長引かせない唯一の方法

歯列矯正の治療期間を長引かせない唯一の方法は、歯科医師の指示をしっかりと守ることです。マウスピース矯正の場合は、マウスピースを着用している時間をきちんと守るようにしてください。もちろん、常に衛生的な状態になるように管理方法にも気をつけなくてはいけません。

矯正治療を始める際に歯科医師から必ず指示があります。マウスピースの取り扱い方を含めて全て指示があるので、それに従うようにしてください。間違った取り扱いをしてしまうと、歯に問題を与える原因となってしまい、結果として歯列矯正の期間が長引くことになるかもしれません。

歯列矯正を無理やり短くすることはできませんが、長引かせないことは可能です。長引かせないように歯科医師の指示はしっかり守りましょう。

まとめ

いかがだったでしょうか？最後に歯列矯正が一年で終わったケースについて解説いたします。

1. 歯列矯正は歯をゆっくり動かしていくしかないので、完了するまでに時間がかかってしまう
2. 部分矯正の場合は、歯列矯正が一年で終わることもある
3. 歯列矯正を長引かせないようにするためには、歯医者さんの指示をしっかりと守ることが大切

歯列矯正を考えている方は、ある程度の時間が必要になることを覚悟したうえで臨むようにしてください。