親知らずと喉の痛みには関係がある?喉が痛む2つの原因について

「喉の痛みや腫れは、親知らずと関係がある」という話を、聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。体調不良でも喉が痛むことはあるため、すべてが親知らずが原因になるわけではありませんが、なかには親知らずと関わる喉の痛みもあります。

本記事では、親知らずが原因で喉が痛む理由と対処法について説明します。親知らずの抜歯前後で喉の痛みを感じている方は、ぜひご一読ください。

 

親知らずが原因で喉が痛む理由

親知らずが原因で喉が痛む理由は、主に2つの理由が考えられます。一つ目は、親知らずの周囲に炎症が起きてるから。二つ目は、抜歯による炎症が喉まで広がっているからです。

ここからは、それぞれの理由について順に説明します。

親知らずの周囲に炎症が起きている

親知らずの周囲に炎症が起きていると、喉の痛みが生じることもあります。これは「智歯周囲炎(ちししゅういえん)」と呼ばれており、親知らずの周辺に汚れが溜まることで生じる病気です。

智歯周囲炎には喉の痛みの他にも、下記のような症状が挙げられます。

  • 口を開閉しにくくなる
  • 親知らずの周りが痛む
  • 顎の下のリンパ節が腫れる
  • 歯茎が腫れたり、膿が溜まったりする

症状を改善するには、溜まっている汚れを除去する必要があります。ただし、日頃のケア方法を見直したり、親知らずを抜歯したりしなければ、溜まりやすい状態は変わりません。

また清潔にしたとしても、疲れやストレスを溜めやすい、食生活が乱れているといった習慣がある方は、再発しやすいです。口腔内を清潔にするとともに、習慣の見直しも大切です。

抜歯による炎症が喉まで広がっている

親知らずの抜歯後に喉が痛む場合は、抜歯による炎症が喉まで広がっていることが考えられます。炎症が広がりやすい理由は、親知らずの抜歯をするときに顎骨を削ったり、歯茎を切開したりすることもあるからです。必要な処置ではありますが、身体に負担がかかってしまい、喉の痛みに繋がるのです。

抜歯後の炎症は、特に下顎の親知らずの抜歯後に生じやすい傾向があります。

 

喉の痛みが続く期間は、原因によって異なる

親知らずが原因で痛みが続く期間は、親知らずの周囲の炎症が原因の場合と抜歯後の炎症が原因の場合で期間が異なります。

ここからは、喉の痛みが続く期間について、それぞれのケースに分けて説明します。

親知らずの周囲の炎症が原因の場合

親知らずの周囲の炎症(智歯周囲炎)が原因で喉の痛みが生じている場合は、放っておいても痛みの改善は見込めません。汚れが溜まる一方で、どんどん進行してしまうからです。

悪化してしまうと、喉の痛みに加えて、発熱や倦怠感など他の症状が出ることもあります。痛み止めなどで一時的に痛みを緩和させることはできますが、根本的な解決にはなりません。痛みを感じたら、早めに歯医者さんに相談に行きましょう。

抜歯後の炎症が原因の場合

抜歯後の炎症が原因の場合は、抜歯後2〜3日をピークに、1週間ほどで喉の痛みも引きます。人によっては2週間ほど痛むこともありますが、患部の炎症が治るのと同時に和らいでいくため、大きな心配はいりません。

なるべく早く治したい方は、飲酒や喫煙といった血流が悪くなる行為を控え、刺激を与えないよう安静にしておくとよいでしょう。

 

親知らずが原因で起きた喉の痛みの対処法・注意点

喉の痛みや不快感があると、何らかの対処法を試したくなるものです。しかし、必要以上に患部に刺激を与えてしまうと悪化を招く恐れもあるため、注意点を抑えて対処しましょう。

ここからは、親知らずが原因で起きた喉の痛みの対処法と注意点を説明します。

口腔内を清潔に保つ

親知らずが原因で生じている喉の痛みを改善するためには、歯医者さんで口腔内のクリーニングを行い、正しいブラッシング方法を教わってセルフケアを改善することが大切です。現状のケアを改善しないと、再度汚れが溜まってしまう恐れがあるためです。

ケアを工夫しても汚れが溜まりやすい場合は、親知らずを抜歯して清潔に保ちやすくしたりする必要もあるでしょう。

抜歯後に痛みが生じている場合は、患部に歯ブラシを当てて強く擦ってはいけません。患部に刺激を与えないためにも、柔らかめの歯ブラシで、優しく磨くよう心がけましょう。抜歯後は傷を治そうと血餅ができているため、剥がさないよう気をつけてください。痛みが強いときは無理に磨く必要はなく、軽くうがいをして汚れを洗い流す程度でも大丈夫です。

冷やしすぎないようにする

腫れている部分を冷やすことで、喉の痛みを和らげることができます。痛みが強いときは、濡れたタオルや、氷・保冷剤を包んだタオルを患部にそっと当てましょう。

ただし、冷やしすぎると血流が悪くなり、治りを遅らせてしまう原因にもなり得ます。保冷剤を直接、長時間当てるといった行為は避け、ほどほどに留めておくことが大切です。

 

まとめ

親知らずが原因で喉が痛む理由は、親知らずの周囲に炎症が起きてるか、抜歯による炎症が喉まで広がっているかの2つです。

親知らずの周囲に炎症が起きるのは、歯や歯周ポケットに溜まった汚れが原因です。自然に痛みを緩和することが難しいため、歯医者さんでクリーニングを受け、セルフケアの改善にも取り組む必要があります。

一方で親知らずの抜歯による炎症が起きている場合は、炎症が治るのとともに喉の痛みも和らいでいきます。抜歯後2〜3日は痛みが強くなりますが、1週間ほどで治るため大きな心配はいりません。

いずれの場合も、我慢できないほど痛みが強い場合は、歯医者さんで相談してみましょう。

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