親知らずが生えない人の特徴は?生えない理由や治療の必要性も紹介

「親知らずを抜いた」という人がいる一方で、「見えていないのでそのままにしている」「そもそも生えていない」という人もいます。抜歯には痛みや腫れが伴うため、親知らずが生えている人の中には、生えていない人を羨ましく思ったことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本記事では、親知らずが生えない理由や生えない人の特徴、治療の必要性などについて説明します。親知らずが生えない理由について詳しく知りたい方は、ぜひご一読ください。

 

親知らずが生えない理由

親知らずが生えていない理由は、主に2つです。1つ目は、遺伝的な要因。2つ目は、目視できていないだけで、骨の中に埋まっていたという場合です。

親知らずは、一般的に上下合わせて4本生えます。しかし、「生える人は必ず4本とも生える」というわけではありません。1本だけの人もいれば、2本だけ、3本だけという人もいます。

ここからは、どうして生えない人がいるのか、その理由を一つずつ説明します。

遺伝の影響でそもそも歯が成形されていない

親知らずが生えない理由の一つに、遺伝の影響でそもそも歯が形成されていないことが挙げられます。

歯は、顎の骨の中にある歯胚(しはい)が成長することで形成されます。歯胚は胎児の間に形成され、歯槽骨の中で育った後、歯として生えてくるのです。そのため、親知らずの歯胚が形成されていない人には、親知らずが生えません。

生まれた時点で歯胚の有無は決まっているため、親知らずがないのは遺伝的な要因であり、そもそもの体質の違いによるものなのです。

生えるスペースがない

親知らずが生えない理由には、歯が生えてくるだけの顎のスペースがそもそも足りていないというケースもあります。この場合は、「親知らずは生えているが、骨や歯茎の中に埋まってるだけ」となります。歯医者さんでレントゲンをあまり撮ったことがない方は、生えているのに気づいていないだけかもしれません。

特に日本人は、顎が小さい傾向があります。顎が小さいと、歯をきれいに並べるためのスペースが足りません。その結果、歯列が凸凹に生えたり、親知らずが埋まったままになったりしてしまうのです。

 

親知らずが生えない人の特徴

親知らずが生えない人の特徴は、噛む習慣が少なく、顎が小さいことです。昔は硬い食べ物をよく食べる習慣があったため、親知らずもそれ以外の歯も十分に機能していました。しかし、時代の移り変わりとともに食生活にも変化が生じ、顎や歯が退化してしまったのです。

特に近年は加工食品が豊富にあり、柔らかい食べ物が増えてきました。顎や歯を使用する機会が徐々に減りつつあり、親知らずが埋まったままになってしまう人が増えてきていると言われています。

 

親知らずの有無や治療の必要性は歯医者さんで確認

そもそも親知らずが生えていないのか、埋まっていて見えていないだけなのかは、歯医者さんで確認してもらうとよいでしょう。親知らずの診察・抜歯は保険適用で受けられるため、自由診療のような高額な費用になることはありません。検査のみの場合はどの歯医者さんでも基本的に可能なため、まずはかかりつけや近隣の歯医者さんで相談してみてください。

そもそも親知らずがない場合は、治療の必要はありません。ただし、埋まっている親知らずの抜歯は難易度が高いため、一般的な歯医者さんでは抜歯してもらえない可能性があります。

「いろいろな歯医者さんに足を運ぶのは嫌」「できるだけ同じ歯医者さんで検査から治療まで対応してほしい」という思いのある方は、始めから難易度の高い親知らずの抜歯まで対応できる歯医者さんを探しておくとよいでしょう。

 

埋まってる親知らずは放置していてもいいの?

埋まっている親知らずが見つかったとしても、すぐに「抜歯しましょう」とはならない場合もあります。それは、歯茎や顎の骨、隣の歯などに悪影響が出ないと判断される場合です。

例えば、親知らずが斜めに生えていて歯茎から親知らずの一部が見え始めていると、汚れが溜まりやすくなったり、隣の歯を前に押したりしてしまいます。その結果、虫歯が生じたり、歯列が乱れたりと口腔内の環境が悪化します。このような場合は、抜歯が必要です。

ただし、悪影響を与える恐れがない場合は、様子をみていても構いません。歯医者さんでレントゲン検査を受けた際に、担当の歯科医師と今後の経過観察や抜歯について相談しておきましょう。

 

まとめ

「親知らずが生えていない」という状態には、2つのパターンが考えられます。1つ目は、遺伝の影響でそもそも親知らずが成形されていないこと。2つ目は、骨の中に埋まっていて見えていないだけになっていることです。

歯の元となる歯胚が生まれつき形成されていない人は、親知らず自体が生えません。一方で、目視できない親知らずが生えている人は、噛む習慣が少なく、顎が小さいという特徴があります。

親知らずがない場合は治療の必要はありませんが、埋まっている親知らずがある人は今後、抜歯を検討する必要性が出てくるかもしません。そもそもないのか、見えていないだけなのかは、歯医者さんでしっかり確認してもらいましょう。

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