これって虫歯?自分で虫歯を確かめる方法と進行状態別の対処法を紹介

「特に痛みはないけど、歯が黒ずんでいる気がする」「白っぽくなっているのはなんだろう」と、ご自身の歯に違和感を覚えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。実は、これらは虫歯のサインです。

本記事では、自分で虫歯を確かめる方法や進行状態別の対処法について説明します。歯の変色や違和感がある方は、ぜひ最後までご一読ください。

 

自分で虫歯を確かめる方法

自分で虫歯を確かめる方法は、2つあります。1つ目は、目視でのチェック。2つ目は、飲食時に気になる症状があるかどうかを確認することです。

「歯が痛い=虫歯」とお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、歯痛がなくても虫歯の可能性はあります。もし下記のような症状が見られたら、虫歯かもしれません。

  • 歯に穴が空いている
  • 冷たい飲食物がしみる
  • 歯間ブラシやデンタルフロスが引っかかる
  • 歯の色が濁ったり、黒くなったりしている

目視で分かるほどの変化が歯に生じているならば、かなり進行している状態です。痛みがなくても、早めに歯医者さんで診てもらいましょう。

 

虫歯の進行状態とその対処法について

「治療は痛いから行きたくない」「悪くなっているのを見られるのが恥ずかしい」などの理由で、歯医者さんから足が遠のいている方もいらっしゃるでしょう。しかし、虫歯は進行性の病気のため、ご自身で対処したり自然治癒を待ったりすることはほぼできません。

虫歯の進行状態に応じて、歯医者さんでの治療内容も変わってきます。最終的には抜歯になる恐れもあるため、できるだけ早く治療を受けて大切な歯を守りましょう。

ここからは、虫歯の進行状態別に対処法や歯医者で行う治療について紹介します。

1.脱灰(CO)

脱灰(だっかい)とは、歯の表面にあるエナメル質が溶けている状態のことです。この状態を、専門用語ではCO(シーオー)と言います。

口腔内に存在する細菌が糖分を分解して酸を発生させた結果、歯が溶かされています。虫歯になる前の状態のため、歯が黒くなる、穴が開くといった目に見える変化や痛みはほとんどありません。

糖分を頻繁に摂取している場合は、間食を減らすことが大切です。また高濃度フッ素が入った歯磨き粉を使い、丁寧なセルフケアを心がけてください。フッ素は、脱灰した歯の再生を促す「再石灰化」を助けるために有効だからです。うがいをしすぎるとフッ素が全て流れてしまうため、歯磨き後は優しく口をすすぐ程度にしましょう。

セルフケアだけでは、口腔内に汚れが残りやすいです。より効果的に汚れを落とすためにも、歯医者さんでクリーニングやフッ素塗布などの施術を受けるとよいでしょう。

2.初期の虫歯(C1)

歯の表面が白っぽくなっている場合は、虫歯の初期段階です。この段階の虫歯は、C1(シーワン)と言います。

茶色く変色していたり、甘いものがしみたりすることがありますが、痛みは生じないケースがほとんどです。しかし、虫歯になっている部分には小さな穴が開いているため、舌で歯を触るとザラザラしていたり、歯間ブラシが引っかかったりすることがあります。

自宅では、COのときと同様にセルフケアの改善を意識しましょう。歯ブラシだけでは足りないため、歯間ブラシやデンタルフロスも併用してください。

この段階であれば、歯医者さんでの治療も大掛かりなものにはなりません。簡単な詰め物で済む可能性もあるため、できるだけ早めに治療を受けましょう。

3.中度の虫歯(C2)

「歯が黒っぽくなってきた」「噛むと痛い」「冷たいものや甘いものがしみる」という場合は、虫歯が中度になっています。この段階を、C2(シーツー)と言います。

C2は歯の表面にあるエナメル質が溶けてしまい、内側にある象牙質にまで虫歯が達している状態です。自然治癒は望めない状態になっているため、放置するとどんどん広がります。虫歯の部分を削って詰める治療を受けましょう。

4.重度の虫歯(C3もしくはC4)

「常にズキズキ痛む」「熱い飲食物がしみる」となると、神経にまで達した重度の虫歯です。この段階をC3(シースリー)、もしくはC4(シーフォー)と言います。

C3の場合は、神経(歯髄)を取る可能性もあります。見える部分の歯は大部分が虫歯になっているため、歯全体を覆うような被せ物の治療が必要です。

C4の場合は見える部分の歯がなく、歯の根っこだけが残っている状態です。歯の保存は不可能で、抜歯になります。入れ歯やブリッジなど、何らかの補う治療を選択しなければなりません。

 

まとめ

自分で虫歯を確かめる方法は、2つあります。歯を目視でチェックする方法と、飲食時に気になる症状が出るかどうかを確認する方法です。歯に穴が空いている、冷たい飲食物がしみる、歯の色が濁ったり黒くなったりしているなどがあれば、虫歯が疑われます。

発見が早いほど、治療は小さく済みます。黒くなったり痛んだりする場合は、中度まで進行している可能性があるため削って詰め物や被せ物などしなければなりません。

脱灰という虫歯になる前の状態であれば、生活習慣の改善やセルフケアで進行を食い止めることもできますが、それ以上悪化すると自然治癒はできません。セルフチェックで歯の違和感や色の変化に気づいたら、なるべく早めに歯医者さんを受診することをおすすめします。

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