行く前に教えてほしい!みんなが知りたい「歯医者さんの相場」

 歯が痛む。この痛みは相当お金がかかるのでは?と思ったことはありませんか?歯医者さんに行くとき、お財布にどのくらいお金を入れていったら良いのか不安があったりもします。詰め物の相場やレントゲンなど、歯科治療の相場の参考価格をお調べしました。

※ 掲載の相場費用等はあくまでも参考のための2022年(令和4年)9月の情報です。法改正、施術方法、症状などで費用は変動することが考えられます。気になる部分がある方は必ず事前に歯科医院にお問い合わせいただけますようお願い申し上げます。

事前に知っておくべき!「保険治療」と「自由診療」

「保険治療」は、規定の範囲内であれば、自己負担は全体の3割で治療を受けることができる制度です。会社員であれば「全国健康保険協会」や「健康保険組合連合会」、自営業の場合は「国民健康保険」などさまざまな保険があります。みなさん何かしらの保険に加入しているのではないでしょうか。一方の「自由診療」とは保険適用外の治療を受けるためのもので、患者が全額、自己負担することになります。自由診療は文字どおり、医療機関ごとに自由に価格を設定することが可能なため、それぞれ価格が異なります。

詰め物の素材で費用が変わってきます「銀歯」・「セラミック」

詰め物を行う場合、保険適用は最低限の機能が保証されている安価なものと言われています。自由診療の場合はセラミックなど高価な素材が使われます。

  • 保険治療→銀歯
  • 自由診療 →セラミック ※外見が白いので治療をした歯とわからないのが特色です。

治療法でも費用は変わります

虫歯や歯周病などの病気を治療するのが保険適用で、治すだけでなく審美的・使用感を考慮して満足いくものを望む場合は自由診療を選択することになります。例えば歯が抜けた場合、以下の治療法で違いがあります。

  • 保険治療→部分入れ歯・差し歯・ブリッジ
  • 自由診療 →インプラント(義歯を埋め込む治療)

虫歯は放置するほど悪化、費用も比例する?

虫歯は進行具合によって治療法が異なります。少し黒ずんでいるくらいですと、ブラッシングをして様子をみていく場合もありますが、痛みがある場合は、黒く大きな穴が開いてしまい何度も歯医者さんに通わなければならない状態かもしれません。そしてその場合は、費用にも大きな差がでてしまいます。

虫歯の治療は早く歯医者さんに行くに越したことはない、とわかってはいるのですが、忙しいとついつい後回しにしてしまうものです。痛みが我慢できなくなるまで放置してしまう人も少なくありません。でも時間が経過すればするほど費用がかさみますので「あやしいな」と思ったらその瞬間にすぐ歯医者さんを予約しましょう。

虫歯治療費の相場

「ほとんど痛みがない」虫歯の治療費

歯に黒い点や線があり、虫歯かな?と思うけれど痛みはない、という初期の虫歯のステージを「C1」と呼びます。この虫歯の治療は、黒い部分を削ったり、ちょっとした詰め物を行うことで完了し、料金も2000円から3000円ほどが相場であると言われています。

「はっきりと痛みがある」虫歯の治療費

はっきりと痛みがある虫歯、鏡で確認すると黒い穴があるような虫歯は「C2」から「C3」ステージの虫歯とよばれ、歯の表面のエナメル質を超え、象牙質まで到達してしまっているので、削る際には麻酔が必要な治療になります。料金は2500円から8000円程度といわれ、詰め物の素材やできてしまった穴の大きさによって変わるようです。

「歯が溶けて痛みが消えている」虫歯の治療費

虫歯が進行しすぎると歯は溶けてしまうのです。その場合歯を残すことが困難であり、詰め物での対応はできません。部分入れ歯や差し歯、ブリッジなどの治療になります。入れ歯の相場は6000円から15000円、ブリッジは2万円から5万円ほどと言われています。

サボってしまうと費用がかさむ可能性あり「初診料」と「再診料」

歯医者さんにいくと治療にかかった料金や薬代のほかに、初めて受診した際に必ずかかる基本料金である「初診料」もしくは、次回以降受診の際に最低限かかる費用「再診料」が必要です。もし、歯医者さんをサボってしまって、違う歯医者さんに行こうかな。と受診すると、改めて初診料がかかることになります。そしてややこしいのですが、同じ歯医者さんでも1ヶ月以上通院しなければ初診料を請求できるというシステムとなっています。

歯科医院によっても違いがありますが、だいたい3ヶ月ほど受診しないと、保険制度上は「初診である」とみなされ再度「初診料」が発生することになるようです。歯医者さんは、間をあけずに治療が完了するまできちんと通院することが無駄な費用を発生させないポイントです。

初診料の値段は?

2022年(令和4年)9月時点、歯医者さんの初診料は以下のように定められています。

歯科初診料:264点(診療報酬は、1点につき10円)

保険診療で3割負担の場合で計算します。

歯科初診料…264点×10点×3割=792円

再診料の値段は?

2022年(令和4年)9月時点、歯医者さんの再診料は以下のように定められています。

歯科再診料:56点(診療報酬は、1点につき10円)

保険診療で3割負担の場合で計算します。

歯科再診料…56点×10点×3割=168円

「予防歯科」知っていますか?

虫歯や歯周病、歯槽膿漏などを進行してから治療するのではなく、それらの疾患を未然に防ぐことを重視した治療を予防歯科とよびます。日本でも2012年、厚生労働省が予防歯科を推奨するための基本的事項を制定し、その重要性が認められています。

「保険治療」では一般的に3,500円程度が相場です。歯石除去、歯周病・虫歯治療費のほか、初診料やレントゲン費用が含まれます。健康保険は病気の治療の場合に適用されるので、予防歯科といっても「歯周病治療」といって歯石とりなどを行います。

「自由診療」の相場は5,000円〜30,000円程度。歯医者によって治療内容・値段が変わります。「虫歯を予防したい」「美しい白い歯でツヤを出したい」「着色汚れを除去したい」などといった、審美目的で受ける方が多いようです。

歯医者さんのレントゲンの費用相場

歯科医院で用いられるレントゲンの相場は以下になります。

  • パノラマレントゲン 約2,000円~5,000円(上は目の周囲から下顎まで、上下の歯全体を広い範囲で撮影する方法)
  • デンタルレントゲン 約1,000円~3,000円(フィルムを口の中に入れ外からX線を照射する方法)
  • 歯科用CT 約5,000円~10,000円(口内の状況を三次元の立体画像で確認できる撮影方法)

歯医者さんごとに「料金」は違うの?

保険適用の治療については、法律で基準が細かく定められていますが、歯医者によって治療方法や使用する素材が異なるため、それぞれ治療に料金の差が生じます。自由診療は、歯医者さんごとに料金は異なります。矯正やインプラントなどが自由診療としてよく知られている治療方法ですが、治療方法や素材費から算出された大体の相場が決まっているようです。

  • 矯正 約10万〜150万円

 ※歯並びの症状や歯の移動量、矯正装置、治療期間によって大きく変わります。

  • インプラント 約25万円~50万円/1本

歯医者さんの費用を抑えるためにできること

「予防歯科を取り入れること」が歯医者さんの費用を抑えるために一番効果が期待できることです。3カ月から6カ月に一度、定期検診を受け、口内の状況をチェックしてもらうことで、早期発見・早期治療をおこなうことが可能です。

早期治療であれば、痛みも少なく費用もおさえることができます。虫歯だけでなく歯周病や歯槽膿漏などを予防することもでき、年を重ねても自分の健康な歯で生活できる確率が高まります。

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