歯医者さんで全身麻酔を使う治療はどんなケース?症例や安全性、治療前後のケアなどポイントまとめ

全身麻酔というと、大掛かりな手術や病院での治療を思い浮かべる方が多く、歯医者さんで使うと聞くと不安や緊張を感じる方も少なくありません。特に初めて治療を受ける方や、麻酔の影響について詳しく知らない方にとっては「本当に安全なのか」「体に負担はかからないのか」と疑問に思うことも多いかもしれません。

今回は、歯科医院で全身麻酔を使う具体的なケースの紹介、安全性のポイント、さらに治療前の準備や治療後のケアについても、わかりやすく丁寧に解説します。

全身麻酔が使われる歯科治療のケースと症例

「全身麻酔」とは、手術中に痛みを感じさせず、意識をなくして眠らせる麻酔方法。通常の虫歯治療やクリーニングでは、体の一部分の痛みを一時的に遮断し、患者さんの意識を保ったまま手術や処置を行う「局所麻酔」で十分ですが、以下のようなケースでは全身麻酔が検討されます。

  • 恐怖心が強い患者さん
    極度の歯科恐怖症で、局所麻酔だけでは治療が難しい場合があります。全身麻酔で眠った状態で治療することで、安全に治療を終えられます。 
  • 小児や発達障害のある方
    治療中にじっとするのが難しい子どもや自分で口を開けることが困難な方には、全身麻酔を使うことで、安全に治療が行えます。 
  • 複雑な手術や長時間の治療
    親知らずの抜歯、顎の手術、重度の歯周病や歯の再建など、長時間かかる手術では、全身麻酔で体への負担を減らしながら治療が行われます。 

全身麻酔での症例は多く報告されており、安全な管理の下で行われています。

歯医者さんでの全身麻酔は安全管理が徹底されている

治療前には持病や体調の確認、必要な検査が行われ、リスクを最小限に抑えたうえで全身麻酔が実施されます。

全身麻酔中も、安全管理が徹底されています。麻酔専門の医師が常に心拍や血圧、酸素濃度をモニターし、万が一のトラブルにも迅速に対応できる体制が整っています。

麻酔中の重大な合併症は非常に稀で、ほとんどの患者さんが安全に治療を終えています。

全身麻酔を受ける前後も安全に配慮されている

全身麻酔を使った治療のあとは、麻酔の影響が完全に抜けるまで回復室で休む時間があります。当日は車の運転や激しい運動は避けたほうがいいため、必要に応じて家族や友人に付き添ってもらえるとより安心です。

また、術前には食事や薬を制限される場合もあります。面倒と思われるかもしれませんが、歯科医師の指示に従うことで、麻酔中も安全に治療を受けられます。

治療後の体調や口腔内の状態に関しても、定期的なチェックを行うことで、回復を確認しながら安心して日常生活に戻れます。

まとめ

歯科で行う全身麻酔は、必要と判断された場合に限って用いられる、安全性の高い方法です。強い恐怖心のある方や小さなお子さま、発達障害のある方、複雑で長時間に及ぶ手術など、特別なケースで使用されます。

また、安全管理が徹底されており、術前のチェックから術後のケアまで体制が整っているため、落ち着いて治療を受けていただけます。全身麻酔は「怖いもの」ではなく、安心して歯科治療を進めるための有効な手段のひとつと考えてください。

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