抗生物質で歯茎の腫れは治る?使い方・注意点をわかりやすく解説

「あれ?なんか歯茎がふくらんでる?」「押すとちょっと痛いかも…?」
実はそれ、お口の“不調のサイン”かもしれません。
今回は、歯茎の腫れの原因、治療によく使われる抗生物質とは何か、使用上の注意点もわかりやすく解説していきます!

歯茎が腫れる原因は?

朝起きたら、なんだか歯茎がぷっくり…。そんな歯茎の腫れは、たいてい細菌による炎症が関係しています。

例えば、歯と歯茎の間にプラーク(歯垢)がたまり、そこに細菌が増殖すると、歯茎が赤くなったり腫れたりして、じんじんとした痛みを感じることがあります。この状態がいわゆる歯肉炎や歯周病の始まりです。

また、親知らずのまわりが炎症を起こす「智歯周囲炎(ちししゅういえん)」や、虫歯が神経にまで達して根の先に膿がたまる「根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)」なども、歯茎の腫れの代表的な原因です。

抗生物質ってなに?いつ使うの?

「とりあえず抗生物質を飲んでおけば治る」と思う人もいるかもしれませんが、実は抗生物質は、細菌を殺したり増えたりするのを抑える薬です。

つまり、体内で細菌感染が起きているときに使われ、風邪などのウイルスには効果がありません。

歯科医院では、歯茎が大きく腫れている場合や、膿がたまっている場合、痛みが強くてすぐに治療ができないとき、また抜歯や手術の前後などに、感染症を抑える目的で処方されます。

ペニシリン系やセフェム系、マクロライド系など、いくつか種類がありますが、どの抗生物質を使うかは症状や体質によって歯科医師が判断します。

ただし重要なのは、抗生物質は根本治療薬ではないということ。あくまで炎症を一時的に抑える「サポート役」で、腫れの原因である虫歯や歯石、膿を治すには歯科医院での治療が必要です。

抗生物質の正しい使い方と注意点

抗生物質を安全に使うために、次のルールを押さえておきましょう。

✅ 必ず医師の指示通りに服用する
決められた量と日数を守って、最後まで飲みきることが重要です。途中でやめると、細菌が生き残って再び悪さをしたり、薬が効きにくくなったりすることがあります。

❌ 自己判断で飲まない
以前もらった薬や家族に処方された抗生物質を使いたくなるかもしれませんが、自己判断での服用はNG。まったく効かないばかりか、症状が悪化する場合もあるので気をつけましょう。

⚠️ 副作用に注意
抗生物質は体に合わないと、副作用を起こすことがあります。よくあるのは下痢、吐き気、発疹、かゆみなどのアレルギー症状です。異変を感じたら、すぐ歯医者さんや薬剤師さんに相談しましょう。

歯科での治療と再発予防がカギ!

腫れた歯茎は、抗生物質だけでは完治しません。腫れの原因を見極め、必要に応じて歯石除去、根管治療(神経の治療)、膿の排出などの処置が必要です。抗生物質を飲んで一時的に良くなっても、根本が治っていなければ再発することもあります。

また、再発を防ぐには、正しい歯みがき習慣と定期的な歯科検診がとても大切。プラークや歯石をためないことが、最大の予防になります。

 

まとめ:歯茎の腫れは“警告サイン”!早めの受診を

歯茎の腫れは、細菌が引き起こしている炎症のサインかもしれません。抗生物質が効果的なケースもありますが、それだけで治すのは難しく、歯医者さんでの正しい治療とアフターケアが不可欠です。

「とりあえず様子を見る」は逆効果なこともあるので、違和感を感じたら、できるだけ早く歯科医院を受診してくださいね。
正しい知識と治療で、健康な歯と歯茎を守っていきましょう!

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