歯間ブラシとフロスの使い分けは?それぞれの特徴と正しい使い方を解説!

虫歯や歯周病を予防するには、毎日の歯磨きが欠かせません。
しかし、歯ブラシだけでは歯と歯の間の汚れを十分に落としきれず、歯垢や食べかすが残ることで虫歯になるリスクが高まります。

そのため、歯と歯の間ををきれいにするケア用品として、歯間ブラシやデンタルフロスが推奨されていますが、どちらを使えばいいのかわからない方も多いのではないでしょうか。

今回は、歯間ブラシとデンタルフロスの特徴や正しい使い方について解説します。

歯間ブラシとは

歯間ブラシは、歯と歯の間の汚れを取り除くための小さなブラシです。細い針金に毛がついたタイプやゴム製のタイプがあり、歯ブラシでは届きにくい隙間に挿入して汚れをかき出すのに役立ちます。

【種類】

  • I字型(ストレートタイプ):前歯に使いやすい
  • L字型:前歯だけでなく、奥歯にも使いやすい

ブラシのサイズはLL~SSSSまであり、歯と歯の間にスムーズに挿入できるものを選ぶことが大切です。
はじめて使用する方は、無理なく使える小さいサイズから試してみることをおすすめします。

【適した場所】

  • 歯と歯が接触している点から歯肉側にある隙間
  • ブリッジの下
  • 歯肉が下がって露出した歯根

【使い方】

  1. 歯と歯の間の三角スポットに斜め下からゆっくりと挿入する
  2. 歯間に沿わせながら前後に数回動かす
  3. 向きを変えながらそれぞれに密着させて汚れを取り除く

デンタルフロスとは

デンタルフロスは、歯間汚れを取り除くための糸状の清掃器具です。
歯ブラシの毛先が届きにくい歯の隙間や歯周ポケットの汚れを糸でかき出します。

【種類】

  • 指巻きタイプ:前歯・奥歯のどちらにも使いやすい
  • 持ち手付きタイプ(F字型):前歯に使いやすい
  • 持ち手付きタイプ(Y字型):前歯と奥歯のどちらにも使いやすい

指巻きタイプは正しく使うためにコツが必要です。はじめて使用する方は持ち手付きタイプをおすすめします。

【適した場所】

  • 歯と歯の接触点から歯肉側
  • 歯周ポケットの中
  • すき間が狭い部分

【指巻きタイプの使い方】

  1. 必要な長さにカットして中指に巻きつける
  2. 親指と人差し指でフロスをつまんで、歯間にゆっくりと挿入する
  3. 歯ぐき付近まで入れたら、フロスを歯に軽く巻きつける
  4. 上下に動かして汚れを除去する
  5. フロスをゆっくりと抜く
  6. 次の歯間にはフロスの新しい部分を使用する

【持ち手付きフロス(F字・Y字)の使い方】

  1. 歯と歯の間に糸をゆっくり挿入する
  2. 歯のキワまでしっかりと歯面に沿わせて上下に動かす
  3. 前後にゆっくりと動かしながら抜く

歯間ブラシやデンタルフロスはどの順番で行うのがベスト?

結論として、まず最初に歯間ブラシやデンタルフロスを使用し、その後に歯ブラシで磨く方法がおすすめです。

米国歯周病学会誌に掲載された研究では「フロスは歯磨きの前に行うことが最も効果的に歯垢を除去する理想的な順序である」との報告がなされています。
加えて歯と歯の間に詰まった汚れを取り除いてから歯ブラシをすることで、歯磨き粉に含まれるフッ素などが歯間部にも浸透しやすくなります。

またこの順番を習慣づけることで、歯間ブラシやフロスの使用を忘れにくくなるメリットもあります。

参照:Dentalism

歯間ブラシやフロスを併用して歯の健康を保とう

歯ブラシだけでは落としきれない汚れを取り除くために、歯間ブラシやデンタルフロスの活用が大切です。ただし、歯間ブラシとデンタルフロスは用途が異なるため、歯の隙間の広さに応じて使い分けましょう。

これらを併用することで、虫歯や歯周病の予防、口臭対策にもつながります。日々のケアに歯ブラシやフロスも取り入れ、お口の健康を維持しましょう。

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