歯と歯茎の境目が白い原因とは?対処法と受診の目安を解説

何らかの原因で、歯と歯茎の境目が白くなることがあります。「もしかして病気のサインでは?」と不安になる方もいるでしょう。

今回は、歯と歯茎の境目が白くなる原因と対処法や歯科医院を受診する目安について解説します。

歯と歯茎の境目が白くなる原因

口内炎

口内炎は口腔内の粘膜に炎症が起きる病気で、睡眠不足やストレス、ビタミン不足などが原因とされています。
白色で表面が凹んでいるのが口内炎の特徴で、痛みを伴うこともありますが、3~5日程度で治癒することがほとんどです。

フィステル

フィステルとは、歯茎にできる白いニキビのようなできもののことです。
歯周病や根尖性歯周炎(根の炎症)などの細菌感染が原因で発症するため、自然治癒することはほぼありません。
初期は痛みが少ないことが多いものの、感染が進行すると腫れたり痛みが強くなったりするケースがあります。

骨隆起(こつりゅうき)

骨隆起は顎の骨が盛り上がった状態のことで、出っ張った骨により歯茎の粘膜が押されて内部が透けて白っぽく見えます。
歯ぎしりや食いしばりの癖がある人に発症しやすく、日常生活に不具合がなければ治療をする必要はありません。ただ、食事や会話に支障をきたす場合は、外科的に切除を検討する必要があります。

口腔カンジダ症

口腔カンジダ症とは、口腔内にカンジダ菌(真菌)が過剰に繁殖することによって起こる感染症です。
カンジダ菌は健康な方の体内にも存在している常在菌ですが、体調不良や免疫力の低下により、異常に増殖することがあります。
これにより、口腔内に白い苔のような膜が現れ、この膜を無理に剥がそうとすると出血することもあるため、注意が必要です。

白板症(はくばんしょう)

白板症は、口腔内の粘膜に白い斑点や膜が現れ、粘膜が角化して厚くなる病変です。
擦っても剥がれず初期は自覚症状のないケースが多い傾向にありますが、稀にがん化することもあるとされています。

歯肉がん

歯肉がんとは口腔がんの一種で、歯茎の粘膜に白い着色やできものができます。初期は痛みや自覚症状がないことがほとんどです。
お口の中に白い着色やできもの、しこりなどがある、加えてそれらが大きくなっているようであれば、がんの可能性があるため早急に歯科医院を受診しましょう。

歯と歯茎の境目が白いときの対処法

口腔ケアを徹底する

細菌の侵入や感染を防ぐために、正しい口腔ケアを行いましょう。
歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロス、うがい薬なども併用して口腔内を清潔に保つことが重要です。

生活習慣を見直す

免疫力が低下すると口内炎やカンジダ症を発症する原因となるため、適度な運動と栄養バランスの摂れた食事を意識しましょう。
睡眠不足も口腔内環境に影響を及ぼす可能性があるため、規則正しい生活を心がけることが大切です。

歯科医院を受診する目安

以下のような場合は、早めに歯科医院を受診しましょう。

  • 白い部分に痛みがある
  • 2週間以上白いもの消えず自然に治る兆しがない
  • 押すと膿や液体が出る
  • 他部位(舌、頬、喉)にも白い病変が広がっている
  • 過去に口腔がんや免疫疾患の診断を受けたことがある

歯と歯茎の境目が白いときは歯医者さんへ

歯と歯茎の境目が白くなった場合、口内炎のように自然治癒するものもあれば、早急に治療が必要となる深刻な病気の可能性もあります。

歯茎の白い部分が2週間以上治らない、または痛みや腫れを伴う場合は早めにかかりつけの歯医者さんに相談することをおすすめします。

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