上唇小帯が切れたらどうすればいい?切れる原因や切れたときの対処方法などを解説!

上唇の裏にある上唇小帯は、ちょっとしたきっかけで切れてしまうことがあります。今回は、上唇小帯が切れてしまう原因や、いざ切れてしまったときにどういった対処をすればいいのかなどをまとめました。

上唇小帯とは?

上唇小帯とは、上の前歯の中央にある上唇と歯茎をつなぐ薄い筋のようなものを指し、上唇の固定と過度な運動を抑制する役割があります。子どもの頃は上唇小帯が太く、前歯の中心に割り込むような位置にありますが、成長するにつれて徐々に上に移動し、筋も細くなっていくのが一般的です。

まれに、成長しても上唇小帯の位置や太さがあまり変化しないことがあります。
そうなると、前歯の歯並びに影響が出る、ブラッシングがしにくく虫歯のリスクが高くなる、矯正治療が失敗しやすくなるなどのデメリットが生じるため、上唇小帯を切除することも少なくありません。

上唇小帯が切れる主な原因

上唇小帯が切れてしまう原因のほとんどが、転倒による裂傷です。上唇小帯はそもそも切れやすい組織なので、転んで顔を打ったりテーブルなどにぶつけたりしたときなどに、比較的簡単に切れてしまいます。

ちなみに、上唇小帯を切る事故を起こしやすいのはほとんどが子どもです。大人になると、前述したとおり上唇小帯の位置が上がるため、顔をぶつけても上唇小帯にダメージが伝わりにくくなります。

上唇小帯が切れたときの対処方法

応急処置をする

上唇小帯に限らず、口腔内が切れて血が出るとかなり出血しているように見えます。しかし実際はそれほどでもなく、血が唾液と混ざることでたくさん出血しているように見えてしまうのです。

もし上唇小帯からの出血が認められたら、清潔なガーゼやティシューで傷口を抑えて止血しましょう。鼻の下(上唇の上)部分を指で数分間抑えるのも、止血方法として効果的です。また、転んだときに砂や汚れなどが付着している場合は、水で洗い流しましょう。

病院を受診する

上唇小帯が切れた場合に受診するのは、歯科、歯科口腔外科、小児歯科などの歯科医院です。かかりつけの歯科医院があれば、そちらで問題ありません。

出血が治まって歯や歯茎などに異常がなければ、積極的に受診する必要はあまりなく、1日から数日で切れた部分が白くなり、徐々に傷がふさがります。
しかし、過剰に痛がる様子が見られたり、出血が止まらなかったりするときは、早急に歯科医院を受診しましょう。歯科医院では経過観察になることが多いものの、状態によっては傷の洗浄や止血などの処置を行ったり、痛み止めを処方してくれます。

上唇小帯の状態が気になるときは受診しよう

お子さまやご自身の上唇小帯が切れたとしても、短期間で自然治癒することがほとんどなので、あまり深刻になる必要はありません。ただし、上唇小帯の状態が気になるようであれば、早めに歯科医院を受診して歯科医師に相談してみるといいでしょう。

掲載内容に問題がありますか? 報告する