親知らず抜歯後10日経っても痛いのはなぜ?原因と対処法を解説

親知らずを抜歯してから10日も経つのに、まだ痛みが引かない…そんな経験はありませんか?
抜歯後の痛みは通常数日で落ち着くことが多いのですが、中には1週間以上続くというケースもあります。
今回は、親知らず抜歯後10日経っても痛みが続く場合に考えられる原因と対処法について詳しく解説していきます。

親知らず抜歯後の痛みはいつまで?

親知らず抜歯後の痛みは、通常数日〜1週間ほどで落ち着くと言われています。差はあれど、抜歯直後に傷口が痛んだとしても、時間の経過とともに徐々に和らぎますから、あまり心配する必要はありません。

ピークはだいたい抜歯後1〜3日で、痛み止めも同じくらいのタイミングで不要になることが多い傾向にあります。ただし、1週間経過しても痛みがある場合は、合併症が起こっている可能性があります。

親知らず抜歯後10日以上続く痛みの原因は?

親知らず抜歯後10日以上続く痛みの原因は、主に次の3つです。

  • ドライソケット
  • 細菌感染症
  • 神経の損傷

ドライソケット

ドライソケットとは、抜歯後に傷がうまく塞がらず、骨が露出したままの状態を指します。ドライソケットになると細菌感染を起こしやすくなり、強い痛みや口臭、ズキズキとした痛みが続きます。

細菌感染症

抜歯した患部に細菌が感染し、炎症を起こすと痛みが長引く場合があります。抜歯後に腫れや痛み、発熱、膿が出るなどの症状がある場合は、細菌感染症を起こしているかもしれません。

神経の損傷

下顎の親知らず抜歯では、下歯槽神経という神経を損傷してしまうリスクがあります。神経が損傷すると、唇や顎にしびれや麻痺が残ることがあり、中にはこのしびれを痛みとして感じる人もいます。

親知らず抜歯後も痛みが我慢できないときは

抜歯後の痛みは時間の経過とともに和らいでいくのが一般的ですが、痛みが強くて我慢できない場合は次の方法で対処してみましょう。

  • 歯科医院を受診する
  • 歯の痛みに効くツボを押す
  • 食事に気を付ける
  • 激しい運動や入浴を避ける
  • 喫煙や患部を冷やす行為は避ける

それぞれ詳しく解説します。

歯科医院を受診する

痛みが強い、あるいは長引く場合は、自己判断せずに歯科医院を受診しましょう。特に次の症状がある場合は、早めに受診することをおすすめします。

  • 1週間以上経っても痛みが引かない
  • 痛みが増してきた
  • 腫れや熱がある
  • 口臭がひどい
  • 膿がでている
  • しびれがある

歯科医院で症状を伝え、適切な処置を受けましょう。

歯の痛みに効くツボを押す

「合谷(ごうこく)」と呼ばれるツボは、歯の痛みに効果があるとされています。合谷は、手の甲側の親指と人差し指の骨が合わさる部分にあるツボです。
反対の手で合谷を押し、2〜3分程度、痛気持ちいいと感じる強さで刺激してみましょう。

食事に気を付ける

抜歯後は刺激の少ない柔らかい食べ物を摂るようにしましょう。硬いものや熱いものは傷口に刺激を与え、痛みを悪化させる可能性があります。
食後は食べカスが傷口に残らないよう、優しくうがいをするのも効果的です。

激しい運動や入浴を避ける

激しい運動や長時間の入浴は血行を促進し、傷口からの出血や腫れを引き起こす可能性があります。抜歯後はできるだけ安静にして過ごすよう心がけましょう。

喫煙や患部を冷やす行為は避ける

喫煙や患部を冷やすといった行為は血行を悪くするため、傷口の治癒を遅らせる原因になります。抜歯後は喫煙を控え、患部を冷やしすぎないようにしましょう。

親知らず抜歯後の痛みが長引く場合は歯科医院に相談を

親知らず抜歯後の痛みは通常数日〜1週間程度で落ち着きますが、10日以上経っても痛みが続く場合はドライソケットや感染症などの合併症を引き起こしている可能性があります。
そのような場合は放置せず、早めに歯科医院を受診しましょう。

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