顎関節症で見た目が変わる?顔が歪む理由と改善策を解説

「最近、顔が大きくなった気がする」
「鏡を見ると顔が歪んでいるような気がする」
もしかするとこれは顎関節症が原因かもしれません。

顎関節症は顎の関節や周りの筋肉に異常が起こる疾患で、顔の大きさや歪みに影響を与えることがあります。
この記事では、顎関節症と顔の大きさや歪みの関係性を詳しく解説します。改善策も紹介しますので、ぜひ最後まで読み進めてみてください。

顎関節症で顔の見た目が変わる

顎関節症が進むと顔の歪みが発生し、以前よりも顔が大きくなったように見えてしまうことがあります。
顎関節症が顔の見た目に影響を与える理由は次のとおりです。

  • 咬筋肥大:エラが大きくなる
  • 顔面非対称:顎のラインがズレる
  • 下顎後退:フェイスラインがぼやける

それぞれ詳しくみていきましょう。

咬筋肥大:エラが大きくなる

咬筋(こうきん)とは噛むときに使う筋肉で、エラの部分にあります。顎関節症になると噛み合わせが悪くなったり、歯ぎしりや食いしばりの癖が出たりすることで、咬筋に過剰な負担がかかり、必要以上に発達してエラが張ってしまう場合があります。

顔面非対称:顎のラインがズレる

顎関節症は、左右の顎関節の動きに差が生じることがあります。例えば、片方の顎関節だけ動きが悪くなると、そちら側の筋肉ばかり使われ、顔のバランスが崩れます。
その結果、左右非対称になり、顎のラインにズレが生じます。また、顔の歪みは顎のラインだけでなく、目の大きさや高さ、広角の位置などにも影響することもあるようです。

下顎後退:フェイスラインがぼやける

顎関節症が進行すると、顎の骨格そのものが変化してしまうケースもあります。特に、下顎が後ろにズレる下顎後退が起こると、フェイスラインがぼやけ、口元がもたついて見えたり、二重あごに見えたりする原因にもなります。

顎関節症が起こる理由

顎関節症は様々な要因が複雑に絡み合って発症すると考えられています。主な原因としては次のようなものが挙げられます。

  • 噛み合わせの乱れ
  • 歯ぎしりや食いしばり
  • 頬杖・うつ伏せ寝・猫背
  • 片側だけで噛む癖

これらはすべて顎関節や周囲の筋肉に大きな負担がかかり、顎関節症を引き起こします。また、上記に加え、ストレスや不安、外傷、遺伝的な要因なども顎関節症の発症に関与していると考えられています。

顔の歪みを改善する方法

顎関節症が原因で顔が歪んでしまった場合、根本から改善するには、治療をすることが先決です。また、日常生活の中で顔の歪みを悪化させないよう工夫することも、改善を目指すうえで非常に重要です。

  • 歯科医院で治療を受ける
  • バランスよく噛む
  • マッサージをする

詳しくみていきましょう。

歯科医院で治療を受ける

歯科医院では、問診・視診・触診・レントゲン撮影などを行い、顎関節の状態を詳しく検査したうえで、適切な治療を行います。

顎関節症の治療方法は次のとおりです。

  • スプリント療法

マウスピースのような装置を装着し、噛み合わせを調整したり、顎関節への負担を軽減したりする方法です。

  • 薬物療法

痛みや炎症を抑える薬を処方する方法です。薬は歯科医師の指示通り、服用しましょう。

  • 理学療法

顎関節の運動呂方やマッサージなどを行い、顎関節の機能を回復させる方法です。

  • 生活指導

食生活や姿勢、生活習慣などの改善を指導する方法です。

バランスよく噛む

食事をする際は、左右どちらか一方だけで噛むのではなく、左右でバランスよく噛むように意識しましょう。片側ばかりで噛むと、片方の顎関節に負担が集中し、顔の歪みを悪化させる可能性があります。また、硬いものやガムなど、顎に負担をかける食べ物はなるべく避けましょう。

マッサージをする

顔の筋肉をマッサージすることで、血行を促進し、筋肉の緊張を和らげることができます。特に、咬筋をマッサージすることでエラの張りを和らげ、顔の歪みを改善する効果が期待できます。
マッサージを行う際は、優しくゆっくりと行うようにしましょう。入浴中やお風呂上がりなど、体が温まっているときに行うとより効果的です。
咬筋マッサージの一例を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

  1. 頬骨の下に指を当て円を描くようにマッサージ
  2. エラの部分に指を当て上下にマッサージ
  3. 顎のラインに沿って耳の下から顎の先までマッサージ

顎関節症によって顔の見た目が変わったら歯科医院へ相談を

顎関節症は、顎の関節や周りの筋肉に異常が起こる疾患です。顎関節症が進行すると、咬筋肥大、顔面非対称、下顎後退など、顔の見た目に様々な影響を与える可能性があります。
さらに、これらによる変化は見た目の印象を大きく左右するだけでなく、日常生活にも支障をきたすおそれがあるため、歯科医院で適切な治療を受ける必要があります。
ご自身の顔が大きくなった、歪みを感じている場合は、まずは歯科医院に相談してみましょう。

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