正しい噛み合わせとは?歯並びだけではないチェックポイントも解説!

「きれいな歯並び=正しい噛み合わせ」ではないことをご存じですか?
整った歯並びは、正しい噛み合わせとなる要因の一つですが、それがすべてではありません。

この記事では、正しい噛み合わせの状態や噛み合わせが悪いと起こる問題、治療方法について解説します。

正しい噛み合わせとはどんな状態?

正しい噛み合わせとは、上下の歯が適切に接触し、顎関節に違和感や痛みがなくスムーズに動く状態を指します。

以下が正しい噛み合わせの状態ですが、正確な診断には歯科医院での精密検査が必要です。

前歯

  • 上下の前歯の中心(正中)が一致している
  • 噛み合わせたときに上の前歯が下の前歯を2~3mm程度覆っている
  • 噛み合わせたとき上の前歯が下の前歯より前にあり、2〜3mm程度の隙間がある
  • 噛み合わせた状態で左右に歯ぎしりした際、犬歯のみが接触しほかの歯には隙間ができる

奥歯

  • 上下の歯の噛み合う面が凸と凹で重なる
  • 下の歯は上の歯よりも歯半分程度前に位置する
  • 上の歯1本に対し下の歯2本で噛み合う
  • 左右の奥歯がバランスよく均等に噛み合う

正しい噛み合わせがもたらす効果

正しい噛み合わせは、健康面や審美面において重要な役割を担っています。

歯が正しく噛み合うことにより奥歯で食べ物をしっかりと噛み砕けるため、消化器官への負担が軽減されます。
さらに、無理なくバランスよく噛めるので、顎関節にも過度な負担がかかりません。

また、左右がバランスよく噛み合うため、顔の非対称や顎の変形を防ぎ、全身の筋肉や骨格のバランスを保つ助けにもなります。

噛み合わせが悪いと起こる問題

噛み合わせが悪いと、食べ物を十分に噛み砕けず、消化不良を起こしたり胃腸に負担がかかったりする可能性があります。

また、バランスの悪い不適切な噛み合わせは、特定の歯に過度な力がかかり、痛みや歯のすり減り、顎の関節への負担、顎関節症になることも考えられます。

噛み合わせを改善するための治療方法

噛み合わせの改善方法は、問題が生じた原因や噛み合わせの程度によって異なります。

矯正治療

歯並びの悪さが原因で噛み合わせに問題が生じている場合、矯正治療が有効です。
固定式のワイヤー矯正や着脱可能なマウスピース矯正で、歯を正しい位置に並べて噛み合わせを改善します。

咬合調整

噛み合わせが少しズレていたり、一部だけ強く当たっている場合は、歯の表面を削って微調整する咬合調整で改善します。

マウスピース治療

歯ぎしりや食いしばりが原因で噛み合わせに問題が生じている場合、就寝中に装着するマウスピースで歯や顎への負担を軽減し、噛み合わせを守ります。

また、顎関節症などの問題が原因で噛み合わせが悪化している場合には、顎の位置を調整するマウスピースで顎の緊張を和らげ、噛み合わせのバランスを改善します。

歯の補綴治療

虫歯や歯の欠損が原因の場合には、被せ物やインプラントで失った歯や削った歯を補い、噛み合わせを正常な状態に戻します。

正しい噛み合わせは重要

正しい噛み合わせは、健康面だけでなく美容面にも良い影響をもたらしますが、生じた問題を放置していると、身体にも様々な不調を引き起こす可能性があります。

きれいな歯並びに目が行きがちですが、噛み合わせも同じくらい重要です。噛み合わせで気になることがあれば、早めに歯科医院を受診して早期に対処することをおすすめします。

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