歯茎にできたしこりの正体とは?症状や原因をわかりやすく解説

歯茎になにやらぷくっとしたしこりのようなものができている…。
突然現れた歯茎のできものに驚き、不安に感じている方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、考えられるしこりの正体と、症状や原因、対処法などについて詳しく解説します。

歯茎にしこりができたときに考えられる病気

お口の中のトラブルには様々なものがあり、その中の一つに「歯茎のしこり」もあげられます。

しこりと一言でいっても考えられる病気はいくつかあり、自然に治るものもあれば悪化してしまうこともあります。

フィステル

フィステルとは「膿が入った袋」を指し、何らかの原因により歯の根の先に膿が溜まってしまう病気です。
膿の出口がしこりのように歯茎の付け根付近にぷっくりと現れますが、痛みはほとんどないのが特徴です。

原因と対処法

原因は

  • 虫歯が歯の根まで進行している
  • 根が割れている
  • 治療した歯が再び細菌感染を起こしている

などが考えられます。

フィステルは体調が優れない時にでやすく、潰れると膿が出て消失しますが、原因を取り除かないと再発する恐れがあります。

そのため溜まった膿を出す、根を治療するなどの処置が必要となりますが、場合によっては、根が割れて膿が溜まった可能性もあるため、早めに受診することをおすすめします。

エプーリス

歯肉に発生する良性の腫瘍で、歯茎と同じピンク色でしこりには弾力があり、少しずつ大きくなるのが特徴です。
女性の発症率が高い傾向にありますが、なかでも妊娠中は免疫力の低下などにより、かかるリスクが高まると言われています。

原因と対処法

原因は

  • 歯石や歯科治療で装着した詰め物による刺激
  • ホルモンバランスの変化

などが考えられます。

エプリースは、腫瘍部分を切除するのが一般的ですが、再発する可能性がある場合は、同時に抜歯を行う事もあります。
ただ、妊娠時に発症した場合は、自然に治ることも多いため、経過観察が中心となります。

骨隆起

骨隆起は顎の骨や歯茎にみられる硬いコブのようなもので、膨らみはあるものの痛むことはありません。

口腔内の上、上の歯の外側、下の歯の内側は左右対称に現れる特徴があります。

原因と対処法

今の医学をもってしても原因がはっきりしていませんが、噛む力が強く顎の骨に負担がかかり、その刺激によって骨が肥大化し盛りあがってしまうとされています。

また、歯ぎしりや食いしばり、遺伝などの影響で起こることもあるようです。

しゃべりにくかったり、食べ物や入れ歯があたって痛んだりする場合は切除することもありますが、生活に支障がなければ様子を見ることが大半です。

口内炎

粘膜に起こる炎症を口内炎と呼び、歯茎や頬の内側、唇、舌などあらゆるところにできるのが特徴です。

口内炎は柔らかく、食事の際にしみたり痛みを感じたりすることが多い傾向にあります。

原因と対処法

原因は

  • 疲れやストレス
  • 免疫力の低下
  • 病気の影響
  • 口の中をよく噛む
  • 入れ歯が合っていない

などが原因として考えられます。
数日から10日程度で自然に治ることがほとんどですが、痛みがひどい、症状が長引くなど気になることがあれば医療機関を受診しましょう。

歯肉がん

歯茎にできるガンで、表面がカリフラワーのように見えるのが特徴です。
初期症状としては歯茎の腫れ程度ですが、進行するにつれ腫れていた部分にしこりができ、炎症や出血が見られるようになります。

原因と対処法

原因は

  • 喫煙
  • アルコール
  • 口腔内の不衛生

などが考えられます。
レントゲン撮影やCTによる画像検査、病変の細胞を採取し調べる病理検査をして手術で摘出するのが一般的です。

お口の中のことで悩んだ時は歯医者さんを受診し相談しましょう

歯茎にしこりができる原因は、体調やお口の中の健康状態などにより様々です。

些細なことでも心配や不安があるときは、医療機関を受診し相談することをおすすめします。

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