歯医者で根管治療中に聞こえるピピピ音の正体|重要な役割とは?

歯医者で治療を受けていると、歯を削る音、水や唾液を吸引する音など様々な音が聞こえてきます。中でも、根管治療をしている時に「ピピピ」というアラート音が聞こえて、一体何の音なのか気になった方もいるのではないでしょうか。今回の記事では、根管治療中に聞こえてくるピピピ音が鳴る理由とその役割について解説します。

根管治療のときにピピピ音が鳴る理由

ピピピ音の正体は、根管長測定器(EMR)と呼ばれる歯の根の深さを測定する機械の音です。根管治療で歯の神経を取り除いた際に生じる穴はとても細く深いため、根管長測定器を使って深さを確認し、測定器の先端が歯の根の奥まで到達すると音で知らせてくれます。

顔にタオルをかけた状態で耳元から聞き慣れない音がすると不安になるかもしれませんが、正確な治療を進めるための必要な処置なので心配はいりません。

根管長測定器の重要な役割

根管治療では、再感染しないようにすることが大切です。根管長測定器を使って根の深さを正確に測ることで、神経を取り除いた根管内を丁寧に消毒し、隙間なく薬剤を詰めて細菌の侵入を防ぎます。
根管長測定器は、治療の精度を上げるために重要な役割をもっているのです。

根管長測定器が開発される前までは、レントゲン写真や手の感覚をもとに目で見て治療を行っていました。しかし、レントゲン写真では0.1mm単位での測定は難しく、細くて複雑な形をした歯の根を肉眼で見るのも限界があります。

そのため、根の深さを正確に計測できる根管長測定器は、より安心安全な治療をするためにも必要不可欠な機器となっています。

根管長測定器による痛みはある?

根管長測定は歯の根に細い器具を入れて行うことから、痛いのではないかと心配される方もいらっしゃいますが、麻酔をして処置をするため痛みを感じない人がほとんどです。
測定器の使用は必要以上に根管を触らずに済むので、患者様の負担軽減にもつながっています。

ただし、麻酔が切れると治療した歯の周りの神経が一時的に過敏になり、痛みが生じることがあるようです。

治療後に長期間痛みが続く場合は他の原因も考えられるため、まずはかかりつけの歯科医院に相談しましょう。

安心して根管治療を受けよう

今回は根管治療中に聞こえるピピピ音の正体について解説しました。

  • 根管治療中に聞こえるピピピ音は、根管長測定器と呼ばれる機械の音
  • 根管長測定器は、治療の精度を上げるために正しく根の深さを測る役割をもっている
  • 根管長測定は麻酔をかけて行うため、痛みを感じることは少ない傾向にある

根管治療のほかにも気になる音や器具などがあれば、直接先生やスタッフに質問してみるのもいいですね。

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