歯は治療より「予防歯科」が重要? 虫歯予防に大切な2つのことを解説!

虫歯や歯周病などになってしまったら歯科医院を受診して治療をすることは大切なことですが、近年は口内トラブルが起きる前に対策をする「予防歯科」に注目が集まっているのをご存じですか?

そこで今回は、予防歯科に取り組むべき理由や、予防歯科の具体的な方法などについてご紹介します。

「予防歯科」が大切な理由

歯は食べ物を噛み砕くだけでなく、発音を助けたり顔や体のバランスを整えたり、歯を食いしばることで瞬間的な力を発揮したりなど、人間にとって欠かせない役割を担っています。

そんな大切な部位である歯ですが、昨今は「予防歯科」という考え方が注目されています。
なぜなら、虫歯や歯周病で歯が溶けたり穴が開いたりしてしまった場合、治療によって補修することはできてもダメージを受ける前の歯に戻すことは難しいからです。

虫歯などの口内のトラブルは、痛みや不快感を招くほかにも、QOL(生活の質)まで下げてしまいます。「不調が出たら治療をすればいい」ではなく、できる限り不調が出ないように予防することが重要なのです。

セルフケアで予防歯科

予防歯科の具体的な方法として挙げられることのひとつは、自宅で行うセルフケアです。ここでは、簡単にできるセルフケアの方法をご紹介します。

歯磨き

歯垢(プラーク)は、発生してから24時間ほどで歯石に変わるといわれているので、毎日の歯磨きは欠かせません。
就寝中はとくに、口内の唾液の量が減りばい菌が増えやすくなるため、夜の歯磨きはしっかりと行いましょう。

歯間ケア

歯磨きと併用して、デンタルフロスや歯間ブラシによるお掃除も大切です。歯と歯の間は虫歯になりやすく、また歯ブラシではうまくお掃除ができないので、1日に1回は歯間ケアを行うことをおすすめします。

フッ素

フッ素には、エナメル質の修復を促進したり菌の働きを抑制したりといった、虫歯予防効果が認められています。歯磨き粉を選ぶ際は、フッ素が配合されている商品を選ぶようにしましょう。

ちなみに、歯磨き粉におけるフッ素の配合量は、歯の生え始めから5歳までの子どもは900~1000ppm、6歳以上は1400~1500ppmが推奨されています。(2023年1月より、歯磨き粉のフッ素濃度の推奨基準が変更されました)

キシリトール

甘味料であるキシリトールは、虫歯の発生や進行を防ぐ効果が認められています。キシリトール配合のシュガーレスガムを食後や食間に噛むことは、無理なくできる虫歯予防といえるでしょう。

歯科医院での定期的なメンテナンスで予防歯科

予防歯科のもうひとつの方法が、歯科医院での定期的なメンテナンスです。
毎日の歯磨きだけでは全ての汚れを取りきることは難しいので、蓄積している汚れを落とすためにも歯科医院で定期的なメンテナンスを受けるといいでしょう。

歯科医院によっても異なりますが、一般的なメンテナンスでは虫歯や歯周病のチェックのほか、ブラッシング指導やフッ素の塗布などを行います。歯科医院によっては、専門器具を使った歯のクリーニング「PMTC」を行っている場合もあります。

メンテナンスの頻度は、2~3ヶ月に1回を推奨している歯科医院が多い傾向にありますが、最低でも半年に1回は受けることをおすすめします。

予防歯科で自分の歯を大切に

歯を健康に保つことは、口腔内だけでなく、全身や心の健康を保つことにもつながります。
日々のセルフケアを欠かさないようにしつつ、定期的なメンテナンスで口内の健康維持に努めましょう。

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