歯磨きをしている最中に歯茎の色がおかしいと感じたことはありませんか？歯茎の色はピンクというイメージがあると思いますが、少し変色している場合があります。なぜ、歯茎の色が変わってしまうのでしょうか？また、歯茎の色がおかしいことで何か問題はあるのでしょうか？

本記事では歯茎の色がおかしい理由について解説いたします。潜んでいる可能性のある病気についても解説しているので、ぜひご確認ください。

1.歯茎は着色する

 一般的なイメージの通り、健康的な歯茎の色はピンク色です。しかし、それが赤黒くなっている場合があります。その原因はいくつか考えられるのですが、歯茎が着色しているかもしれません。

歯茎に着色するというイメージがわかないかもしれませんが、基本的にはカレーなどを食べた後に歯が黄ばむのと変わりません。歯茎が変色する原因は主に2つあります。

1つ目がタバコです。喫煙をするとタバコに含まれているニコチンやタールを体に取り入れることになります。これらの成分は体にとって毒素であるため、それらから歯茎を守るためにメラニン色素が生成されます。このメラニン色素が沈着することで赤黒く変色してしまうのです。

2つ目がメタルタトゥーです。メタルタトゥーとは過去に治療を行った被せ物や土台の金属が錆びて溶け出すことで、歯茎に沈着してしまう現象であり、これによって歯茎が変色する場合があります。保険適用の虫歯治療で使われる素材は金属製のものが多く、錆びやすいという特徴があるため、時間経過によって少しずつ溶け出していきます。徐々に変色していくため、気づいたら歯茎が赤黒くなっていたということになりやすいのです。

こういった理由で歯茎が赤黒く変色する場合があります。タバコは禁煙をすることで対策が可能ですが、メタルタトゥーについては難しいです。定期的に歯医者さんを利用して、金属の状態に問題はないかどうかを確認してください。

2.トラブルによって歯茎の色が変わっている場合

口内のトラブルによって歯茎の色が変わっているケースもあります。主に原因としては3つ考えられるので、それらについて解説をいたします。

①膿

歯茎に膿が溜まっていると歯茎の色が変色する場合があります。膿が溜まる理由としては、重度の歯周病が考えられます。早急に治療をする必要があるでしょう。放置していると細菌によって歯茎に炎症が起こったり、歯髄骨を溶かしたりする可能性があります。

②歯周病

歯周病になると膿が溜まる以外にも歯茎が変色する場合があります。それが歯茎内部の出血です。歯茎が炎症を起こして出血をし、それと歯垢が混ざることで赤黒い歯石が歯に溜まってしまうのです。

これを放置しているとさらに歯周病が悪化してしまいます。そのため、早急に治療を行わなくてはいけません。

③神経が死んでいる

歯の神経が壊死すると歯茎が赤黒くなる場合があります。神経が壊死するということは、歯に栄養が届かなくなるということです。それによってどんどん黒ずんでいき、歯の根本が黒くなることで歯茎が赤黒く変色しているように見えるのです。

神経が壊死している場合は、元に戻すことができません。しかし、放置しておくこともできないので歯の根管治療を進める必要があります。

3.歯茎の色がおかしい場合は歯医者さんに相談

歯茎の色がおかしいと感じたらすぐに歯医者さんに相談をしてください。いろんな治療法によって歯茎の色は元に戻すことが可能です。しかし、どういった治療法が適切か、そもそもなぜ歯茎の変色が起こっているかは歯医者さんに相談しないと確認することができません。

歯周病のような大きな問題が潜んでいる場合は、それを解決する必要があります。歯茎の色がおかしいというサインを放置していると、歯周病が悪化することに繋がりかねません。歯周病が原因ではない場合もあるのですが、それを自分で判断することはできないので歯医者さんに相談する必要があるのです。

歯茎の色が変色するというのは、口内の異常を知らせてくれるサインでもあります。歯磨きの際に歯茎の色が正常かどうかを確認するようにしてください。それを習慣化することで、歯茎の色がおかしくなった際にすぐに歯医者さんを利用することができます。すぐに歯医者さんを利用することができれば、歯周病が悪化する前に防げるかもしれません。

口内のトラブルによって現れる症状を見逃さないように心がけてください。

まとめ

いかがだったでしょうか？最後に歯茎の色についてまとめます。

1. 歯茎の色は正常だとピンク色をしているが、タバコやメタルタトゥーによって着色することで赤黒く変色する場合がある
2. 膿や歯周病、神経の壊死が原因で赤黒く変色する場合もある
3. 歯茎の変色にはいろんな原因が考えられるので、とりあえず歯医者に相談することが大切

歯茎の変色は見逃しやすいです。普段の歯磨きの際に欠かさずチェックを行ってください。