鏡で歯を見たときに、歯茎が黒いと感じたことはありませんか？歯茎が黒いというのは、あまり審美的に好ましくありません。治したいと思っている方も多いのではないでしょうか？どうすれば歯茎が黒いのを治すことができるのでしょうか？

本記事では歯茎が黒い原因について解説いたします。また、治す方法についても解説しているので、ぜひご確認ください。

1.歯茎が黒い原因は金属にある

歯茎が黒い原因はいくつか考えられます。その中の1つが歯の根に使用されている金属です。歯が刺さっている根の部分が黒いケースは、金属が原因で黒くなっている可能性があります。

虫歯が大きく、中の神経を抜いてしまった歯の治療として、差し歯を入れる場合があります。この差し歯や中に使用される土台が劣化しやすい金属になっていると、後から腐食することで溶け出した金属イオンが根に着色することで黒くなる場合があるのです。

これを解決するためには、土台として使われている金属を黒ずみが起こらない別のものに変える必要があります。樹脂製ファイバーの土台であれば、黒くなることはありません。しかし、歯を取り外して土台を入れ替えるという作業が必要になるので、解決方法として簡単とはいえないでしょう。

また、金属イオンの着色によって黒くなっているだけなので、健康上何らかの問題があるというわけではありません。そのため、審美的に気にならないというのであれば放っておいても問題はありません。

土台を入れ替えるかどうかは歯医者さんと相談しつつ、費用を確認しながら決めてください。

2.歯周病が原因のケースもある

歯周病が原因のケースもあります。歯周病は気づいていないだけで発症している人は多く、日本人の80%が歯周病であるとも言われています。歯周病になると歯茎がうっすら黒くなってくるので、この症状をきっかけに歯周病であることを知る人もいるかもしれません。

先ほどのケースとは違い、はっきりと黒くなるわけではないので気づきづらいというのが特徴です。真っ黒というより赤黒く変色するイメージです。

先ほどは放置しておいても大きな問題はなかったのですが、今回のケースは原因が歯周病であるため、決して放置しておいてはいけません。歯周病の治療を行えば、自然と赤黒さが薄くなっていくので、歯周病治療を歯医者で受けるようにしてください。

また、歯に被せ物をしている場合だと、そこに歯周病菌がたくさん付着しているケースがあります。歯磨きができない形状の被せ物であれば、必然とそこに汚れが溜まってしまいます。そのため、そういった被せ物をしている場合は、被せ物の種類自体を見直す必要があるかもしれません。

3.メラニン色素の影響で黒くなるケース

メラニン色素とは、メラニン産生細胞が外来刺激を受けた際に、組織を守ろうとする働きによって生まれる色素です。紫外線を長時間浴び続けると、体が日焼けして黒くなっていきます。それと同じです。

口内でなぜその現象が起こるのか不思議に思う方もいるかもしれません。実は喫煙をすると、口内に外来刺激が加わることになるのでメラニン色素が沈着するのです。その影響で、歯茎が赤黒く変色することがあるのです。

メラニン色素が付着しているだけなので、薬剤を使用することで取り除くことが可能です。歯科用薬剤を使用すると、歯茎を火傷のような状態にして皮膚の入れ替えを促すことができます。皮膚が新しいものに入れ替われば、自然と黒く変色した部分がなくなっていくというわけです。

火傷といっても激しい痛みを伴うわけではないので、利用される方は多くいます。しかし、根本的な解決を目指すのであれば、やはり禁煙は避けられません。喫煙は歯茎が黒くなる以外にもいろんなデメリットがあります。

歯だけではなく体にとっても悪影響なので、歯茎の黒さに悩んでいる方は、これをきっかけに禁煙を目指してみることをおすすめします。どうしても禁煙ができないという方は、先ほど説明した薬剤を用いた治療を行ってください。喫煙を続けている限りは、メラニン色素が歯茎に沈着するので、一度歯茎を綺麗な状態に戻したとしても再度、黒くなってしまう可能性があることは理解しておいてください。

まとめ

いかがだったでしょうか？最後に歯茎が黒い原因についてまとめます。

1. 歯の根っこの治療をした際に、使用した土台の金属の影響で歯茎が黒くなる場合がある。そのままにしておいても健康上の問題はないが、気になるのなら土台を入れ替える必要がある。
2. 歯周病になると歯茎が赤黒くなる。歯周病そのものの治療を行わないと治らない。
3. 喫煙によるメラニン色素の付着によって赤黒く変色する場合がある。歯科用薬剤で治療は可能だが、できれば禁煙するべき。

歯茎が黒いと審美的にもあまり好ましくありません。気になるという方は、どういった理由で歯茎が黒くなっているのかを確認してください。