虫歯といえば奥歯というイメージがある方も多いのではないでしょうか？虫歯になったことがある方の多くは、奥歯にできていることでしょう。しかし、奥歯も前歯も同じ歯ですから、前歯が虫歯になる可能性もあります。前歯が虫歯になると、奥歯にはないデメリットが生まれてしまうのです。

本記事では前歯の虫歯について解説いたします。

1.前歯は比較的虫歯になりづらい

 前歯は比較的虫歯になりづらいです。なぜなら、前歯は汚れがあることをチェックしやすい場所であり、歯磨きも行き届きやすいからです。例えば、奥歯に何か物が挟まっていたとしても、見て気づくことはできません。気持ち悪さを感じて取ろうとしたものの、なかなか取れないという経験をしたことがあると思います。

しかし、前歯に物が挟まった場合は、見てすぐにわかります。さらにどこに挟まっているかもわかるので、取り除くのも簡単です。このように前歯は奥歯と比べて、虫歯になりづらい状態を維持しやすい場所なのです。

もちろん、歯磨きを怠っていれば前歯が虫歯になるケースもあります。しかし、毎日歯磨きをしている方であれば、前歯が虫歯になることはほぼありません。

また、前歯だけで食べ物を噛むことはありません。基本的には前歯ではなく、奥歯で咀嚼することが多くなります。そのため、前歯よりも奥歯の方が食べかすなどが溜まりやすく、虫歯になりやすいのです。このように、歯の場所によって虫歯になりやすさが違うという点を理解しておいてください。

2.前歯の虫歯の治療法

前歯が虫歯になったときの治療法は、基本的には奥歯や他の歯と変わりません。虫歯が小さい場合は、虫歯になっている部分を削って白い材料で埋めます。虫歯が大きい場合は、虫歯部分を削った後に被せ物を取り付けます。

治療法自体は他の歯と変わらないのですが、前歯ならではのポイントもあるので注意しなければいけません。それは前歯は目立つ場所にあるため、銀歯などの治療法が施しづらいという点です。

奥歯であれば人に見られることはないので、被せ物として銀歯を採用する方もいます。しかし、前歯は目立つ部分なので銀歯を採用することはほとんどありません。また、虫歯を削って埋める場合でも、なるべく目立ちにくい材料が使われることがほとんどです。

このように前歯はデリケートな部分なので、治療法についてはよく考えなくてはいけないのです。

また、前歯が虫歯になると目立ってしまいます。虫歯になると歯が黒くなったり穴が空いたりします。奥歯であればそれが見えることはありませんが、前歯であれば人に見られてしまうため、少し恥ずかしいかもしれません。

前歯が虫歯になると、それだけで奥歯にはない恥ずかしい思いやつらい思いをしなくてはいけません。他の歯ももちろんですが、前歯は特に虫歯にならないように注意してください。

3.差し歯でも目立つ場合がある

虫歯が進行すると抜歯しか治療方法がなくなり、差し歯を使わなくてはいけません。差し歯はリアルな歯と非常に似ているのですが、色合いが完璧に再現されているわけではありません。そのため、他の歯と比べると目立ってしまう場合があるのです。

奥歯であればそもそも見えないので、色合いの微妙な違いなどは気になりません。しかし、前歯であれば他の人に差し歯であることに気づかれてしまう可能性があります。歯に注目されるのは恥ずかしいため、なるべくなら差し歯になる前に治療することが大切です。

前歯の虫歯を放置するケースは少ないですが、歯医者さんに通う時間がなかったり精神的に参っていたりすると、症状を放置しがちです。少しでも様子がおかしいと感じたら、すぐに歯医者さんを利用してください。前歯は目立つのがデメリットですが、目で見て虫歯かどうかを判断できるのがメリットです。

歯磨きが終わった後に、前歯におかしなところはないか確認してください。白いエナメル質が濁っていたり変色していたりすれば、虫歯が進行しているかもしれません。初期段階の虫歯であればすぐに治療が可能なので、痛みがなかったとしても様子がおかしければ歯医者に相談してください。

まとめ

いかがだったでしょうか？最後に前歯の虫歯についてまとめます。

1. 前歯は他の歯と比べると磨き残しが少なく、汚れを目で確認できるため虫歯になりづらい。しかし、前歯が虫歯になるケースもある。
2. 前歯の虫歯の治療法は奥歯と変わらない。しかし、前歯は目立つ場所なので、銀歯などの利用には慎重にならなくてはいけない。
3. 差し歯を使っても他の歯との違いが気になる場合がある。前歯は状態を目で確認できるので、少しでもおかしい点があったらすぐに歯医者さんに相談すべき。

前歯の虫歯は他の歯と異なる点がたくさんあります。やはり見た目が悪くなってしまうので、なるべく早く治療を行なってください。治療を早く行えば、他の歯と変わらない見た目を維持できます。放置せずに早期治療が大切です。