いい治療は、良い相談から。 よく分かる歯科治療ガイド
「なるべくなら失敗したくない!」誰だって思うことは同じです。
ここでは歯医者さんに相談する前に知っておきたい、歯科治療の基本情報をご紹介します。
歯と歯の間の虫歯はどれくらい削るの?虫歯の見つけ方と治療法
歯と歯の間の虫歯は、たくさん削らないと治療ができないのでは?そんな不安を持つ人も多くいます。
なるべく歯は削りたくないものですよね。
歯と歯の間の虫歯は、進行度によって歯を削る大きさは異なります。
軽度な虫歯なら、削らないで治療を済ませることもできるのです。
虫歯に早く気付くことで、削る部分を最小限にとどめた治療ができます。
この記事では歯と歯の間の虫歯の見つけ方や、治療法について説明しています。
歯と歯の間の虫歯の見つけ方
歯と歯の間の虫歯の見つけ方や自覚症状には、以下の6点があります。
- 歯の色が隣接する歯と比べてくすむ、茶色くなる、黒くなる
- 冷たい物や温かい物、甘い物が歯にしみるようになる
- 歯ブラシやフロスを当てるとしみたり、痛みがある
- フロスが通りにくくなる
- フロスを入れると、フロスがぼろぼろになる
- 頭痛や激しい歯の痛みがある
このような症状があると、歯と歯の間に虫歯ができている可能性が高いです。
前歯はよく目につく場所ですので、虫歯ができても気づきやすい場所です。
しかし問題は奥歯です。
奥歯は見えにくい場所のため、気付かないうちに虫歯が進行しているケースも多くあります。
違和感を覚えたら、早めに歯医者さんを受診しましょう。
歯と歯の間の虫歯は、軽度であれば削らないで治療ができます。
日頃から歯を気にかけておくことが大切です。
歯と歯の間の虫歯の治療法は?どれくらい削るの?
歯と歯の間の虫歯は治療器具が入りにくいため、健康な歯もたくさん削ってしまうのでは?と不安に思う人も多くいます。
歯と歯の間に虫歯ができた場合、歯はどれくらい削るのでしょう。
虫歯の進行度別に紹介します。
痛みがない軽度な虫歯の場合
痛みや自覚症状がない、歯の色が白く濁る程度の虫歯の場合は、歯を削らずに治療ができます。
ヘッドが小さなタフト歯ブラシでの丁寧なブラッシングやフロスのケア、フッ素塗布で歯の修復を促します。
歯の色の変色が見られる中程度虫歯の場合
歯の色が茶色や黒くなったり、小さな穴が開いてしまう中程度の虫歯には、セパレーターと呼ばれる器具を使用して治療を行います。
セパレーターとは歯と歯の間にすき間をつくる、歯科治療の器具です。
歯と歯の間はすき間がなく、治療の器具が入りにくい場所となります。
そのためセパレーターを使用しなければ、隣接する健康な歯までたくさん削らないといけません。
しかしセパレーターを使用により、歯と歯の間にすきまができるので、削る部分を最小限にして治療ができます。
セパレーター治療を行っていない歯科もあります。
歯と歯の間の虫歯治療の際には、セパレーターを使用した治療を行っているかどうかを確認しましょう。
痛みが激しい進行した重度の虫歯の場合
虫歯が神経まで到達している進行した虫歯の場合には、かなり大きく歯を削ります。
歯の根まで虫歯が進行している場合には、抜歯をしないといけません。
歯を削ったあとは、削った部分を補うために歯に詰め物をしますが、歯の詰め物にはいくつか種類があります。
それぞれメリット・デメリットもありますので、紹介します。
レジン
削る部分が小さい場合の詰め物には、プラスチック素材でできたレジンを使用します。
非常に短時間で終わり、その日のうちに治療が完了する点がメリットです。
しかし耐久性はなく、固いものを噛むと割れてしまったり、着色しやすい点がデメリットです。
銀歯
虫歯治療後の詰め物として、昔から使用されています。
耐久性には優れていますが、金属アレルギーを誘発する可能性がある点や、見た目が悪くなる点がデメリットです。
銀歯は熱いものや冷たいものを飲食することで、縮むという特徴があります。
そのため自歯との間にすき間ができ、ニ次虫歯を誘発しやすい点も注意が必要です。
セラミック
セラミックは透明度の高い白い詰め物で、銀歯のように見た目を損ねず、耐久性にも優れています。
つるつるとした素材で歯垢がつきにくく、二次虫歯の心配もありません。
しかし自費診療で高額となる点や、模型の作成が必要となるため、治療が完了するまでに1~2週間ほどかかる点がデメリットです。
グラディア
セラミックとレジンを混ぜ合わせた材質です。
レジンよりも耐久性が良いですが、セラミックよりは劣ります。
自費診療となりますが、セラミックよりは安価で、1日で治療が完了する点がメリットです。
セラミックの見た目の美しさと強度、そしてレジンの治療の手軽さを持つハイブリッドとなります。
歯と歯の間の虫歯の予防法
歯と歯の間は汚れがたまりやすく、虫歯になりやすい場所です。
ブラッシングだけでは汚れを落としにくい場所なので、日頃からの丁寧なケアが大切です。
歯の間の汚れをしっかりとかきだすフロスは、歯と歯の間の虫歯予防には欠かせないアイテムです。
ぜひフロスでのケアを習慣化させましょう。
また歯間ブラシやタフト歯ブラシで、歯の根元の歯垢を丁寧に取り除くことも、歯と歯の間の虫歯予防のポイントです。
フッ素ジェルを使用して、虫歯の予防を行うのも良いでしょう。
また、唾液には口の中の虫歯菌を洗い流す作用があり、唾液を多く分泌することは虫歯予防につながります。
歯みがきには唾液の分泌を促す効果もあります。
食後の歯みがきで唾液の分泌を促し、虫歯を予防しましょう。
まとめ|歯と歯の間の虫歯はケアが大切!削る範囲を最小にしよう
歯と歯の間は汚れがたまりやすく、汚れが落ちにくい場所なので、虫歯になりやすい部位です。
しかし歯と歯の間は見えにくく、虫歯になっても気付きにくい場所でもあります。
そのため知らず知らずのうちに虫歯が進行していることもあります。
虫歯は進行するほど、大きく削らないといけません。
削る歯を最小限にするためにも、日頃から歯の様子をチェックして、気になる症状があれば早めに歯科にかかりましょう。
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