いい治療は、良い相談から。 よく分かる歯科治療ガイド
「なるべくなら失敗したくない!」誰だって思うことは同じです。
ここでは歯医者さんに相談する前に知っておきたい、歯科治療の基本情報をご紹介します。
銀歯を白くしたい!保険適用・自由診療の白い歯について詳しく説明
「人と話しているときに銀歯が気になってしまう」とお悩みの方はいませんか。奥の方に銀歯があったとしても、話したり笑ったりしてお口を開けた時には見えやすくなり、どうしても気になってしまいますよね。
本記事では、銀歯を白い歯にする方法をご紹介します。保険適用でできる白い歯と自由診療でできる白い歯がありますので、それぞれメリットやデメリットをご説明します。
ご自身の理想に近い選択肢を見つけるために、ぜひ参考にしてみてください。
保険適用で銀歯を白くする方法
保険適用できる素材は、主にプラスチックです。しかし、同じプラスチックでも保険適用できる症例は異なります。
まずは保険適用の治療方法について、メリットやデメリットを踏まえながらご説明します。
コンポジットレジン
コンポジットレジンとは、光で硬化させる歯科用プラスチックです。歯を削る量が少ないケースに適しているため、銀歯が小さい場合は変更できるでしょう。
銀歯の下に虫歯ができていなければ、形を整えてその場で詰めることが可能です。そのため、治療も1日で済むケースがほとんどです。
白い素材のため、見た目の改善が期待できます。しかし、プラスチックは月日の経過とともに黄色く変色する恐れがあります。美しさを長続きさせたい方には向いていないでしょう。
また金属に比べると強度が劣るため、噛み合わせの力が強くかかる場合は欠けてしまうことがあります。
硬質レジン前装冠・硬質レジンジャケット冠
硬質レジン前装冠は、金属の表面に歯科用プラスチックを貼り付けた被せ物です。内側に金属を使用しているため、強度が高いのがメリットです。ただし、中央にある前歯から3番目の歯までしか保険適用の対象になりません。その他の歯に使用する場合は、自由診療となります。
一方で、硬質レジンジャケット冠は金属を使わず、歯科用プラスチックのみで作られた被せ物です。強度のあるプラスチックを使用しているため、摩耗しにくくなっています。ただし、保険適用できるのは前歯から数えて5番目にある歯(第二小臼歯)までです。
どちらも表面が白い素材で作られているため、きれいな見た目を再現できます。デメリットとしては、コンポジットレジンと同様に、プラスチックのため月日の経過とともに黄色く変色する恐れがあることです。白さを長続きさせたい方には、向いていないでしょう。
CAD/CAM冠
CAD/CAM冠は、プラスチックとセラミックを混合した素材で作る詰め物・被せ物です。セラミックも使われているため、プラスチックのみで作る詰め物・被せ物よりも強度が高くなっています。
2022年(令和4年)から、CAD/CAM冠はほとんどの歯で保険適用となりました。ただし、条件なしで使用できるのは、上下ともに中央にある前歯から3番目の歯までです。4番目以降の歯は条件を満たせば使用できます。
デメリットはプラスチックが使用されているため、長期的に使用すると変色する恐れがあることです。
CAD/CAM冠で治療したい方はCAD/CAM冠に対応できる歯医者さんを探し、使用したい歯が条件に合うかどうかを確認してみてください。
自由診療の素材で白くする
できるだけ白さを維持していきたい場合は、自由診療の素材がよいでしょう。プラスチックではなくセラミックを使用する場合が多いため、変色する心配がないからです。
ただし、自由診療の素材だからといって金属が全く使用されてないわけではありません。ここからは、金属を使用するもの、全く使用しないものに分けて自由診療の素材をご紹介します。
金属を使用する白い素材(メタルボンド)
メタルボンドはかぶせ物の中に金属を入れ、外側のみセラミックになっている被せ物です。表面がセラミックのため、プラスチックよりも自分の歯に近い質感を表現できます。また内側に金属が使用されているため、セラミックだけで作られる被せ物よりも耐久性が高くなります。
デメリットは、金属が劣化すると歯茎が黒ずむ可能性があることです。また、歯茎が下がると金属が見えてしまう可能性もあります。金属によるリスクを避けたい方には向いていないでしょう。
自由診療のため値段は歯医者さんごとに異なりますが、1歯あたり10万円程度のところが多いようです。
金属を使用しない白い素材(ジルコニアなど)
金属を使用せず、セラミックのみで作る詰め物・被せ物もあります。セラミックは吸水性がないため、長期間お口の中にあってもほとんど変色しません。またプラスチックよりも強度があるため、摩耗しにくいのも特徴です。天然歯に似た艶やかさや透明感を表現したい方に向いているでしょう。
セラミックと言ってもジルコニアやオールセラミックなどさまざまな種類があります。歯医者さんごとに取り扱われている素材が違うので、通院予定の歯医者さんで素材は確認してみてください。
こちらも歯医者さんごとに値段が異なりますが、詰め物は1歯あたり5-8万円程度、被せ物は1歯あたり10-15万円程度のところが多いようです。
まとめ
銀歯を白くしたい場合は、保険適用と自由診療のどちらでも治療の選択肢があります。
保険診療の場合は主に歯科用プラスチックが使用されています。費用を抑えて白い歯にできるのがメリットですが、月日の経過とともに変色する可能性があるのがデメリットです。また、保険適用となる条件を満たす必要もあるため、誰もが選べるわけではありません。
一方で自由診療の場合は、セラミックが使用されることがほとんどです。セラミックは吸水性がないため、長く使用しても変色しません。値段が高いのがデメリットですが、天然歯のような透明感を表現でき、白く美しい状態を維持しやすいのが大きなメリットです。
費用面を重視するか、長期的な美しさを重視するかにポイントを置き、ご自身の考えに合う治療方法をご検討ください。
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