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この症例の提供歯科医院

医療法人社団PDS アップル小児矯正歯科 苫小牧市

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2024/09/17

10代女性 ワイヤー矯正と矯正治療用のゴムを併用してデコボコの歯並びと噛み合わせを整えた症例

ご相談内容

「転勤で苫小牧市にきた。過去に上顎に取り外し式の装置を使った矯正治療を受けたが、また矯正を始めたい。あと、上顎に隙間がなくて永久歯がきちんと生えてくるか心配なので診てほしい」とご相談いただきました。

カウンセリング・診断結果

拝見したところ、上下顎の位置関係は正常な「骨格1級」であるにも関わらず、左右奥歯の噛み合わせは下の歯よりも上の歯が前方にずれている「アングル2級」の状態でした。

さらに、上下の前歯には前方に倒れ込む「唇側傾斜」が見られ、奥歯を噛み合わせた際に前歯が噛み合わず、隙間が生じる「開咬(かいこう)」も認められました。
これは前歯の裏側を舌で押したり、上下の前歯の間から舌を出したりする「舌癖」が影響していると考えられます。

上下前歯には歯が生えるスペースが足りずデコボコに並ぶ「叢生(そうせい)」がわずかに認められました。
また、患者様は上の歯に乳歯が残っている状態です。一般的に永久歯は乳歯よりも大きいため、生えかわる際にいまよりも叢生が悪化するおそれがあります。

加えて、下左右の奥にある永久歯のもとである「歯胚(しはい)」が、歯ぐきの中ですでに手前側に倒れ込む「近心傾斜」を起こしているため、今後、生えてくるときに歯並びが悪くなる可能性もあります。

いまの状態で歯並びを放置すると、見た目の問題だけでなく、開咬による発音障害や叢生部位の磨きにくさから虫歯や歯周病になるリスクがあるため、矯正治療が必要と診断しました。

行ったご提案・治療内容

矯正治療として、以下2つを提案しました。

①上下顎の幅を広げて歯が適切な位置に並ぶためのスペースを確保し、ワイヤー矯正と矯正治療用のゴムを併用して歯並びや噛み合わせを整える方法
抜歯の必要がないため、すぐに治療を開始することが可能です。
この方法は顎骨の形を整える「1期治療」に該当するため、前歯の傾斜自体は変わりません。
しかし、顎の広がりによって舌を動かせる範囲が増え、舌癖を改善するためのトレーニング「口腔筋機能療法(MFT)」も併用することで、前歯が舌癖の影響を受けにくくなります。
ただし、下左右の奥歯が近心傾斜のまま生えてきた場合は、再度矯正治療が必要になる可能性があります。

②永久歯がすべて生え揃ってから抜歯を行い、歯並びを整える方法
前歯の傾斜も含めた治療が可能ですが、永久歯が生え揃うまで治療を開始できません。
また抜歯によって歯並びのアーチが縮小し、舌を動かすことができる範囲が狭くなるため、舌癖の影響を受けやすくなります。
そのため、永久歯が生え揃うまでに舌癖をしっかりと治す必要があります。

それぞれの治療法について丁寧に説明したところ、患者様はすぐに治療を開始できる①を希望されました。

まず、ネジを回して顎を拡大する「上顎急速拡大装置」の中でも、左右の幅を広げる「ハイラックスタイプ」を上顎の内側に取り付けました。
ご自宅でネジを回していただき、12mmほど幅を広げることで、永久歯が生えるためのスペースを確保します。

下顎の内側には幅を広げる「側方拡大装置(ALM)」を装着し、適切に広がった上顎の幅に合わせて下顎の拡大を促しました。
併せて、歯の表面には四角い装置「ブラケット」を固定してワイヤーを通し、歯を動かしていきます。
ブラケットは見た目にも考慮し、透明なタイプを選択しています。

次に、上の前歯にブラケットを装着してワイヤー矯正を行いました。
その後、上下の歯全体にもブラケットを取り付けてワイヤーを通す「フルブラケット装置」と、矯正治療用の「2級ゴム」を併用し、歯並びと噛み合わせを調整しています。

ワイヤー矯正が終了したあとは、歯が元の位置に戻らないようにする「保定装置」として、上下前歯の裏側にワイヤーを接着する「フィックスドリテーナー」と、歯列全体を囲む取り外し式装置「ベックリテーナー」を装着していただきました。
装着期間は、ベックリテーナーは約2年間、上前歯の裏側に装着した噛み合わせを調整する装置「バイトターボ」は18~19歳ごろまでを予定しています。

併せて、矯正治療中から行っていたMFTと、定期的な歯のメンテナンスも継続するようお伝えしています。

この治療のリスクについて

・治療中、発音しにくい場合があります
・治療中、舌が動かしにくいことがあります
・治療中、装置によってまれに頬の内側が傷つき、口内炎になる場合があります
・歯の移動に伴って、違和感や痛みを感じる場合があります
・冷たいものを飲んだときに歯がしみる「知覚過敏」の症状が出る場合があります
・正しいブラッシングやメンテナンスを行わない場合、虫歯や歯周病のリスクが高まります

  • 年齢・性別 10代女性
  • 診療種別 自由診療
  • 治療期間の目安 13ヶ月
  • 治療回数の目安 -
  • 治療費総額の目安 600,000円
    (月々の調整費等含む総額)

※掲載された情報は治療の効果を保証するものではありません。
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診療科目 小児歯科、矯正歯科、予防歯科
自由診療 小児矯正治療、予防歯科(定期検診、虫歯のリスク検査など)
住所 〒053-0033 北海道苫小牧市木場町2丁目3-1
アクセス 「JR苫小牧駅」から徒歩5分
※駐車場:15台あり
診療時間 【月・火・木・金・土】
10:00〜12:00/14:00〜18:00

【日】
10:00〜12:00/14:00〜16:00
休診日 水曜・祝日
代表者 千枝 和巨

※記載の内容は最新の情報と異なる場合がございます。正確な情報は歯科医院にご確認ください。

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