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医療法人よつば徳祐会 松井歯科 堺市北区

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2024/02/23

9歳男の子 あごを広げる「顎顔面矯正」と口周りの筋肉トレーニングで歯並びと口呼吸を改善できた症例

ご相談内容

「上の前歯の歯並びが悪い。歯茎が腫れているのも気になる」とご相談いただきました。

カウンセリング・診断結果

拝見したところ、上の前歯2本(左右の側切歯/2番)は外向きに開いている「遠心傾斜」で乳歯(乳犬歯/C)に重なって生えており、隣の歯2本(左右の中切歯/1番)との間には隙間も見られ、歯がガタガタに生える「叢生(そうせい)」でした。
また、歯茎が赤く腫れる「歯肉炎」も認められました。

初診時に撮影したレントゲン画像を見ると、骨の中で成長している永久歯の前歯2本(左右の犬歯/3番)は歯先が中央に寄っており、周囲の歯(側切歯、中切歯)を押しているのが確認できます。
患者様の上あごの幅が通常よりも狭いことが原因で、歯並びの幅が狭くなる「歯列狭窄」となり、犬歯に押された側切歯が傾いて乳犬歯に重なったと考えられます。

親御様によると、患者様は日常的に口呼吸で、就寝中もいびきをかきやすいとのことでした。舌を確認したところ、喉の奥が見えないほど舌が大きめで気道を圧迫している状態でした。

これらのことから、気道が狭い苦しさから口呼吸となり、口を開けっぱなしの時間が長いことで口周りの筋肉が緩んでしまった結果、上あごの成長が低下して歯列狭窄が生じた可能性があります。

歯肉炎も、口呼吸によって歯茎が乾燥し細菌を洗い流す唾液の作用「自浄作用」が低下したことと、悪い歯並びのせいで歯ブラシが上手く当たらず磨き残しが多くなって引き起こされた可能性がありました。

このまま口呼吸を放置すると、口周りの筋肉が正常に働かずあごの発達がますます遅れるため、乳歯よりサイズが大きい永久歯のスペースが確保できずにさらに叢生が進む可能性が高まります。そして今よりも歯ブラシが当たりづらくなるため、歯肉炎も悪化するおそれがあります。

下あごは永久歯が正常に生えていたため、今回は上あごのみ幅を広げて永久歯が適切な位置に生えるスペースを確保することと、口周りの筋肉の正しい動かし方や鼻呼吸、歯磨きの仕方を習得していただく必要があると診断しました。

行ったご提案・治療内容

乳歯が生え変わる時期に適した治療方法として、あごを広げてスペースを作り正しい位置に永久歯が生えるようにする「顎顔面矯正」がおすすめです。上あごを拡大することで、上あごと繋がっている鼻内部の空間「鼻腔」が広がって鼻呼吸への改善も期待できます。

全て永久歯に生え変わった後に歯並びのみを改善する「成人矯正」も可能ですが、歯並びの状態によっては抜歯や健康な歯質を削る「ディスキング」を行い、スペースを確保する処置が必要になる可能性があります。

乳歯の状態で始める顎顔面矯正と永久歯になってからの成人矯正について、それぞれのメリットデメリットを丁寧にお伝えしたところ、患者様と親御様は「できるだけ永久歯を抜歯したくない。今後のことも考えて鼻で呼吸できるようにしたい」との理由から、顎顔面矯正を選択されました。

また顎顔面矯正と並行して、保険診療内で行える口周りの筋肉を訓練し口呼吸を改善する「MFT(口腔筋機能療法)」と歯磨き指導「TBI」の提案をし、同意いただきました。

顎顔面矯正としてまず、左右上の奥歯4本(第2乳臼歯/E、第1大臼歯/6番)に金属製の輪っか「バンド」を取り付けてから、ネジを回してあごを拡大する「上顎急速拡大装置」の中でも左右に広げる「ハイラックスタイプ」を装着し、横幅を12mm広げます。
20回目までは1日1回、その後は2~3日に1回の頻度で親御様にネジを回していただき、拡大速度を時期によって変更することで、上下の歯がしっかり噛み合った状態を維持できるよう配慮しました。

就寝時には、上あごを前に引っ張って成長を促すための装置「フェイスマスク」を装着していただき、上下のあごのバランスを細かく調整しました。

口呼吸の改善には、MFTの1つである「あいうべ体操」を1日30回行うようお伝えしています。
この体操は「あー」と大きく口を開け、「いー」は口を横に広げ、口を前にすぼめて「うー」、次に「ベー」と舌を突き出して下に伸ばす動作を毎日繰り返す運動で、口周りの筋肉が鍛えられ鼻呼吸に導くことが可能です。

さらに1ヶ月に1回、歯の表面に色を付ける「染め出し」を行い、歯に残った汚れの量や磨き残した場所を確認し、TBIを行いました。

術後の経過・現在のご様子

上あごが広がったことでスペースが確保でき、永久歯が正しく並びました。
歯茎の炎症もだいぶ引いてきて、歯肉炎も改善傾向にあります。

患者様と親御様には「歯の表面に装置を付ける成人矯正をせずに、永久歯がきれいに並んで嬉しい。いびきが減って鼻炎も改善してきた」と大変喜んでいただけました。

上あごの拡大によって鼻腔が広がった結果、鼻通りが良くなり間接的に鼻炎も治まってきています。
また、口周りの筋肉が正しい動きを覚えてきたことで気道も広がり、いびきも解消されました。

現在は定期的なメンテナンスにて経過の確認を行い、TBIやMFTも継続していく予定です。

この治療のリスクについて

・治療中、発音しにくい場合があります
・治療中、舌が動かしにくいことがあります
・治療中、装置によってまれに頬の内側が傷つき、口内炎になる場合があります
・歯の移動に伴って、違和感や痛みを感じる場合があります
・冷たいものを飲んだときに歯がしみる「知覚過敏」の症状が出る場合があります
・正しいブラッシングやメンテナンスを行わない場合、虫歯や歯周病のリスクが高まります

  • 年齢・性別 9歳男の子
  • 診療種別 自由診療
    一部保険診療
  • 治療期間の目安 1年
  • 治療回数の目安 -
  • 治療費総額の目安 500,000円
    その他MFT、TBIなどは保険適用

※掲載された情報は治療の効果を保証するものではありません。
ご利用により万一何らかの損害が発生したとしても、当サイトは一切責任を負いかねますのでご了承ください。

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治療前 治療中 治療後

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その他

クリニックより

生え変わりの時期に顎顔面矯正をすることで、永久歯が適切な位置に並ぶためのスペースを確保することができます。それに付随して気道が広がり、鼻炎やいびきの改善が見られることがあります。

小児の顎顔面矯正を行っても永久歯が並びきらない場合は、成人矯正が必要になる場合があります。

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診療科目 一般歯科、小児歯科、予防歯科、審美歯科、口腔外科、矯正歯科、ホワイトニング、インプラント
自由診療 セラミック治療、顎顔面矯正、部分矯正、成人矯正、インビザライン矯正、オフィスホワイトニング、ホームホワイトニング、デュアルホワイトニング、インプラント、入れ歯・義歯
住所 〒591-8032 堺市北区百舌鳥梅町1丁26-2
アクセス ・地下鉄御堂筋線「なかもず駅」より徒歩約15分
・南海高野線 泉北高速鉄道「中百舌鳥駅」より徒歩約15分
※医院前駐車場15台完備
※送迎車ございます(上記各駅より当院までの送迎車がございます。お電話にてお問合わせ下さい。)
診療時間 【月・火・水・木・金・土】
09:30〜13:00/14:30〜18:30
(※受付時間は09:00〜12:30/14:30〜18:00)           

【日】
09:30〜13:00/14:30〜17:00
(※受付時間は09:00〜12:30/14:30〜16:30)
休診日 祝日
代表者 松井 徳彦

※記載の内容は最新の情報と異なる場合がございます。正確な情報は歯科医院にご確認ください。

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