一般的に保険適応内で作製できる銀歯には、「パラジウム合金」と呼ばれる金属が含まれていることが多いです。銀歯を長く使用していると、唾液に含まれる酸によってパラジウム合金がお口の中で少しずつ溶け出し、体内に蓄積されることで金属アレルギーの症状が引き起こされるケースが報告されています。
アレルギー症状には個人差がありますが、お口の中の痒みや炎症をはじめ、ひどい場合には呼吸困難や神経症状が出る方もいらっしゃいます。金属アレルギーではない場合でも、原因不明の体調不良が続いて検査をしたら「パラジウム合金によるアレルギー症状だった」という症例もあるようです。もちろん、銀歯が必ずしもこのような症状を引き起こすわけではありません。
一般的な銀歯の寿命は、3~7年程度と言われています。期間に幅があるのは、個人差や銀歯の大きさや量によっても異なるからです。そのため、詰め物や被せ物で銀歯を使用している場合には必ず定期検診を受診し、劣化や二次虫歯になっていないかをしっかりとチェックする必要があります。定期的にお口の中の状態を確認することで、銀歯の交換が必要だと判断した最適なタイミングで歯科医師から再治療のご提案させていただくことが可能になります。
保険適応内で作製できる銀歯には、デメリットだけではなくもちろんメリットもありますので、ご不安なことやご質問があればどうぞお気軽にご相談ください。メリットとリスクの両方を考慮した上で最適な治療方法を検討していくことが大切です。

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