「義歯」を作る場合は、型を取ってから作製までに1ヶ月程度かかるのが一般的です。その間は歯がない状態で過ごすことになるため、不便に感じる方も少なくはありません。
「即時義歯」とはその名の通り、歯を抜くのと同時に完成する義歯のことです。義歯作製時に歯がない状態を防ぐ目的で用いられています。
例えば、歯周病などによって抜歯が必要になり、義歯を作製することになったとします。一般的な義歯の場合は『①歯を抜く②型を取る③義歯を作る④装着』という流れになりますが、即時義歯の場合は歯を抜く前に型取りをして、先に義歯を作製することが特徴です。流れとしては『①型を取る②義歯を作る③歯を抜く④装着』となります。
一定の条件下であれば保険適応内で作製することができるため、前歯などの治療の際に選択されることが多いです。しかし、抜歯前に型取りを行う「即時義歯」は、歯を抜いた部分を想定した状態で義歯を作製します。そのため、義歯がピッタリ合うわけではないというデメリットも考慮しなければなりません。義歯完成後に調整を行うので、問題なく使用できるケースがほとんどですが、メリットだけでなくデメリットについてもしっかりと理解した上で治療法を選択する必要があります。「即時義歯」が気になっている場合には、その旨を歯科医師に相談されてみてはいかがでしょうか。

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