「過酸化水素」を分解することができない疾患のことを「無カタラーゼ症」と言います。そもそも「カタラーゼ」とは過酸化水素を「水」と「酸素」に分解する働きをする酸素のことで、そのカタラーゼが生まれつき「無い」状態なのが「無カタラーゼ症」です。発症率も低く非常に稀な疾患ではありますが、この病気の方にはホワイトニングを行うことができません。
そもそも、ホワイトニングは「過酸化水素」を配合した薬剤を浸透させて歯を白くする施術なので、「無カタラーゼ症」の方の場合、過酸化水素を体内で分解することができずに有害物質として体内に残ってしまいます。そうなると、口の中がただれたり、最悪の場合は細胞が壊れて歯の下にある骨まで壊死してしまう「進行性口腔壊死(しんこうせいこうくうえし)」などの症状を招くリスクがあるため、注意が必要です。残念ですが、無カタラーゼ症の方はホワイトニングを行うのは諦めた方がよいでしょう。

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